- 著者
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本江 昭夫
- 出版者
- 帯広畜産大学
- 雑誌
- 帯広畜産大学学術研究報告. 第I部 (ISSN:0470925X)
- 巻号頁・発行日
- vol.14, no.3, pp.253-258, 1985-11-20
- 被引用文献数
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2
1983年に本学のガラス室においてポットを用いた実験を2回行った。5月28日-6月29日には密度を1.1,1.4,1.7とした土壌においてシバムギを播種し生長を調査した。7月9日-9月14日には播種後25日目より20日間接触処理を行い,さらに,土壌密度が0.94,1.2,1.4となるように踏圧処理を行い,播種後66日目に生長を調査した。土壌の締め固め処理により,見かけ上の土壌密度と貫入抵抗との間に高い相関関係を認めた(Fig.1)。締め固めた土壌では対照区に比較して,播種後32日目の草丈,葉数,個体あたり乾物生産量はそれぞれ54-70,82-91,15-33%に減少した(Fig.2)。播種後45日目の草丈,分げつ数,個体あたり乾物生産量は,対照区に比較して接触処理区ではそれぞれ56,239,85%に相当した(Fig.3)。また,踏圧処理後の生長について,草丈の相対値は予め接触処理を加えた区では104%,対照区では95%であった。同様に,分げつ数はそれぞれ148,102%,個体あたり乾物生産量はそれぞれ92,89%であった(Fig.4)。このように,予め接触処理が加えられて形態形成反応を示した個体では踏圧に対する抵抗性が若干高まった。