著者
平田 昭雄 杉山 健太郎 高根沢 伸友
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会年会論文集 21 (ISSN:21863628)
巻号頁・発行日
pp.243-244, 1997 (Released:2018-05-16)
参考文献数
5

東京都内に存住の小学校第5学年児童に質問紙法による調査を実施し, 当該学年段階の児童においては, 1)教科書等に「昆虫」と明記されているもののみが「昆虫」で, それ以外は「(ただの)むし」という誤概念;2)「昆虫の条件」を完全に満たすもののみが「昆虫」で, 満たさない小動物は「むし」(「昆虫」ではない)という素朴概念;3)いわゆる害虫は「昆虫」ではなく「むし」であるという誤概念;4)昆虫の幼虫は「幼虫」であって「昆虫」でも「むし」でもないというオルタナティブな昆虫概念;等が形成されている可能性を明らかにした.
著者
小林 大輔 小山 侑 清水 博之 杉山 健太郎
出版者
日本口腔顔面痛学会
雑誌
日本口腔顔面痛学会雑誌 (ISSN:1883308X)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.19-25, 2016-12-25 (Released:2017-04-12)
参考文献数
22
被引用文献数
1

目的:三叉神経痛の治療法はカルバマゼピン(以下CBZ)の投与である程度確立されているが,副作用で服用の中断を余儀なくされる症例や,抵抗性を示す症例に遭遇することがある.そのような症例の臨床的特徴が明らかになれば治療の一助となると考え,三叉神経痛患者の臨床的検討を行った.方法:2010年4月から2015年3月に東京都立多摩総合医療センター歯科口腔外科を受診した三叉神経痛患者48例について年齢,性別,罹患部位,頭部MRI所見,治療法,副作用について調査を行った.結果:初診時年齢は29~96歳で平均年齢は67.9歳であった.性別は男性が11例(22.9%),女性が37例(77.1%)であった.罹患部位は第Ⅱ枝が25例(52.1%)と半数以上を占めた.頭部MRI撮影を行った44例において18例(40.9%)で原因血管の同定が可能であり,うち上小脳動脈が9例(50.0%)と最も多かった.3例(6.8%)に脳腫瘍を認め,3例の内訳は聴神経腫瘍および髄膜腫,類上皮腫であった.CBZを投与した45例のうち,34例(75.6%)で症状が寛解したが,11例(24.4%)についてはCBZの内服のみでは症状は寛解せず,追加の治療を必要とした.CBZの奏効量は200mgが19例(55.9%)と最も多かった.副作用は14例(31.1%)に認め,最も多い副作用はふらつきで6例であった.結語:今回われわれは三叉神経痛患者48例について臨床的検討を行った.しかしCBZに副作用,抵抗性を示す症例に明らかな臨床的特徴は見出すことができなかった.
著者
杉山 健太郎 古市 格 渡邉 航之助 川口 耕平 秋山 隆行 井上 拓馬 小河 賢司
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.64, no.4, pp.640-643, 2015-09-25 (Released:2015-12-03)
参考文献数
5

完全隔壁型の膝蓋上滑膜ひだ障害の1例を経験したので報告する.〈症例〉68歳女性.半年前から右膝痛を自覚,その後症状改善ないため当科受診した.当科初診時,右膝蓋上部に径約3 cm大の圧痛を伴う腫瘤を触知した.MRI上,膝蓋上嚢に隔壁を有する嚢胞性病変を認め,内部は炎症性変化が疑われた.関節鏡視下に隔壁を確認し,同部と膝関節腔内とを交通させるよう隔壁および滑膜切除を行い,術後は右膝痛改善を認めた.〈考察〉膝蓋上滑膜ひだ障害の画像的特徴として,MRIで膝蓋上嚢部にT1強調像で低信号,T2強調像で高信号の関節液貯留を認め,内部に低信号の隔壁を有するとの報告がある.治療は関節鏡下での隔壁切除で症状軽快すると報告されている.本症例でも同様の画像所見を認め,関節鏡視下での隔壁および滑膜切除術が症状改善に有効であった.
著者
杉山 健太郎 磯貝 和也 坂爪 重明 外山 聡 佐藤 博 齋藤 和英 中川 由紀 田﨑 正行 高橋 公太 平野 俊彦
出版者
一般社団法人 日本臓器保存生物医学会
雑誌
Organ Biology (ISSN:13405152)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.47-51, 2011-06-10 (Released:2014-11-26)
参考文献数
10

Renal transplant recipients are administered immunosuppressive therapy to prevent acute rejection. In particular, new immunosuppressive agents have helped to improve the allograft survival rate and reduce the rate of rejection in renal transplant recipients. The optimal dose of calcineurin inhibitors is determined by therapeutic drug monitoring. However, the pharmacological efficacy of cyclosporine and tacrolimus should be estimated using both pharmacokinetics and pharmacodynamic parameters. We therefore employed the lymphocyte immunosuppressant sensitivity test(LIST) with the 3-(4,5-dimethylthiazol-2-yl)-2,5diphenyltetrazolium bromide(MTT)assay procedure to evaluate renal transplant recipients. The LIST with the MTT assay procedure can predict the pharmacological efficacy of immunosuppressive drugs using peripheral blood mononuclear cellsMoreover, renal transplant recipients must be correctly treated with immunosuppressive agents and another medicines. Therefore, the pharmacist must provide instructions for all medications to maintain adherence in renal transplantation. Therefore, transplantation therapy must be based on the pharmaceutical care given by pharmacists.