- 著者
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中村 航
畑中 久美子
村本 真
山田 宮土理
- 出版者
- 一般財団法人 住総研
- 雑誌
- 住総研研究論文集・実践研究報告集 (ISSN:2433801X)
- 巻号頁・発行日
- vol.48, pp.143-154, 2022 (Released:2022-05-10)
本研究は,地震が多発し雨の多い日本においては珍しい,土を積んだ壁を有する建築に着目して,現地調査,材料実験および環境測定を行ったものである。現地調査の結果,小屋の構成について,構造形式や軸組部分との関係から分類を行い,用途や分布地域,および土積み壁部分の構成との関係を確認した。土積み壁から採取したサンプルを対象とした材料実験では,建物の鉛直荷重を支える強度があり,土だけで積む場合より,同時に石も積む場合の方が細粒の土を用いる傾向が確認できた。環境測定では,土積み壁を持つ建物は,外気温と比べて温湿度が安定しており,土の持つ蓄熱性と調湿性による効果が確認できた。