著者
松崎 博子 黒瀬 知子
出版者
アート・ドキュメンテーション学会
雑誌
アート・ドキュメンテーション研究 (ISSN:09179739)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.49-59, 2022-05-31 (Released:2023-06-02)
参考文献数
58

就実大学・就実短期大学図書館では、寄贈により受け入れた倉敷考古館旧蔵書の整理作業を進めている。倉敷考古館において蔵書目録は作成されていなかったため、まずは寄贈資料の同定識別作業および重複調査、所蔵調査をおこなった。寄贈資料の大半を占める発掘調査報告書を検索するに当たり、国立国会図書館および国立情報学研究所のデータベースと併せて、奈良文化財研究所のデータベース「全国遺跡報告総覧」が有用であったことを述べる。発掘調査報告書を発行する自治体や教育研究機関、データ登録をおこなう参加機関とは異なる立場から大学図書館における発掘調査報告書整理作業の背景と状況、今後の課題について事例を報告する。
著者
高野 佐代子 松崎 博季 元木 邦俊
出版者
日本音声言語医学会
雑誌
音声言語医学 (ISSN:00302813)
巻号頁・発行日
vol.61, no.1, pp.41-49, 2020 (Released:2020-02-27)
参考文献数
15

母音発話における各種の舌筋の活動について数多くの検討がなされてきたが,舌の内部変形の特徴については観察が困難なために考慮が少なかった.本研究では変形を可視化するために開発された,黒い線を付加できるタギングシネMRI(tagged-cine MRI)のデータ(高野ら,2006)に基づいて,舌の内部変形の特徴を考慮したうえで舌モデルを構築し,有限要素法のシミュレーションにより特に横舌筋の効果について検討する.これまでの研究により,母音発話/ei/(日本語2モーラ)のタギングシネMRIにおいて,舌は前後および上下に4つの部位に分けて考えることで最も簡単に解釈できることが報告されている(高野ら,2006).すなわち,前部は前方移動と中央方向への圧縮,後部は前方移動と左右方向への膨張が見られ,特に前方上部(舌端部)は前後方向よりも上方向への移動が顕著であった.さらに,前方上部は後方下部(舌根部)よりも動き始めるのが早く,速度および移動距離が最も大きかった.これは舌の構造から考えると,横舌筋前部の関与が推測された(高野ら,2006).そこで本研究では,母音/i/における舌端部の運動について,舌を前後および上下に分割した立方体4要素の舌モデルを構築し,有限要素法によるシミュレーションを用いて前部横舌筋の作用について検討した.その結果,母音/i/では前部横舌筋の筋活動に相当する収縮力の発生により,舌端点は中央方向への圧縮を伴い,より早いタミングで動き出し,速度も速く,移動距離も大きくなるという傾向が確認された.
著者
松崎 博季 元木 邦俊
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SP, 音声 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.252, pp.7-12, 2005-08-18
被引用文献数
2

口腔と鼻腔が結合した日本語母音/a/発声のMRIデータから作成した鼻腔付き3次元声道形状モデルとこのモデルから鼻腔を取り去った鼻腔無しモデルの音響特性を有限要素法を用いて解析した.有限要素法のシミュレーション結果より伝達特性と複素音響インテンシティを計算した.実験結果より, 3kHz以下の周波数領域で鼻腔が結合することでピークや谷が生じることが示された.3kHzから5kHz間では両モデルの伝達特性はほぼ一致したが, 5kHz以上では異なっていた.第1, 2ピーク周波数において, 鼻腔付きモデルの複素音響インテンシティのベクトル分布は鼻腔無しモデルのものとは大きく異なる分布であった.鼻腔付きモデルの伝達特性に見られた近接した谷とピークの対の複素音響インテンシティのベクトル分布は僅かな周波数差にもかかわらず異なるものとなった.
著者
松崎 博季 元木 邦俊
出版者
北海学園大学
雑誌
北海学園大学工学部研究報告 (ISSN:02865262)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.171-181, 2006-02-20

口腔と鼻腔が結合した日本語母音/a/発声のMRIデータから作成した鼻腔付き3次元声道形状モデルとこのモデルから鼻腔を取り去った鼻腔無しモデルの音響特性を有限要素法を用いて解析した.有限要素法のシミュレーション結果より伝達特性と複素音響インテンシティを計算した.実験結果より,3kHz以下の周波数領域で鼻腔が結合することでピークや谷が生じることが示された.3kHzから5kHz間では両モデルの伝達特性はほぼ一致したが,5kHz以上では異なっていた.第1,2ピーク周波数において,鼻腔付きモデルの複素音響インテンシティのベクトル分布は鼻腔無しモデルのものとは大きく異なる分布であった.鼻腔付きモデルの伝達特性に見られた近接した谷とピークの対の複素音響インテンシティのベクトル分布は僅かな周波数差にもかかわらず異なるものとなった.
著者
小松崎 博
出版者
社団法人 日本写真学会
雑誌
日本写真学会誌 (ISSN:03695662)
巻号頁・発行日
vol.59, no.5, pp.591-595, 1996-10-25 (Released:2011-08-11)

新システムは多くの分野の新製品が同時に開発発売されるため, システムインターフェイスの性能がお互いの取り決めの範囲になければならなかった。この新しいインターフェイスとして,「プリント品質がこれまでの135並」「磁気記録性能の保証」「カートリッジ・インターフェイス性能の保証」の三つの項目を重視し新システム対応カメラの開発を行い各々目標を達成した。これにより, 誰でも安心して良い写真がとれる新システムカメラが開発できた。
著者
松崎 博季 元木 邦俊
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第22回ファジィ システム シンポジウム
巻号頁・発行日
pp.6, 2006 (Released:2007-05-30)

口腔と鼻腔が結合した日本語母音/a/発声のMRIデータから作成した鼻腔付き3 次元声道形状モデルとこのモデルから鼻腔を取り去った鼻腔無しモデルの音響特 性を,声道壁および鼻腔壁を剛壁あるいは軟壁のどちらかを仮定してFEMを用い て伝達特性およびアクティブインテンシティを計算した。壁が剛壁の場合の鼻腔付きモデルの伝達特性のみに見られるピークは, 軟壁の場合には見られなくなった。鼻腔付きモデルと鼻腔無しモデルの伝達特性のピーク周波数の差は剛壁の 場合よりも軟壁の場合の方が大きかった。壁が軟かくなることで,第1および第3ピーク周波数は実音声のホルマント周波数に近づいたが,第2および第4ピーク周波数では差が大きくなった。また,軟壁の場合のアクティブインテンシティのベクトル分布は剛壁の場合とは異なるものとなった。
著者
進藤 佳明 真田 博文 竹沢 恵 松崎 博季 上野 建治
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.300, pp.19-24, 2012-11-10

大学などの高等教育機関において,様々な学生情報をデータベース上に保存し,学生指導に活用する試みが行われている.更に,近年,タブレットやスマートフォン等のモバイル端末が普及してきたことにより,いつでも・どこでも情報にアクセスし,利用できる環境が整い始め,ますますその重要性は高まっている.このような背景の下,本研究では,学生の就職活動支援を主たる目的とし,PCのみならずタブレットやスマートフォンからの利用も念頭に置いた,就職活動支援のための情報共有システムの開発を進めている.本稿では,本システムの全体像,並びに,既存の同種システムにおける問題点を改善するために実装した機能について述べる.