著者
高橋 恒介
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第22回ファジィ システム シンポジウム
巻号頁・発行日
pp.108, 2006 (Released:2007-05-30)

地球温暖化による異常気象の増加が心配され、ニュースで話題になる。世界各都市の過去30年間の気象データと最近の気象データとの分析的比較のため、気象データを表計算ソフト上で一定ルールに従った音程データに変換し、作曲ソフトで楽譜に変換し、電子楽器で演奏させた。主要都市別の気象データ音楽は2進コード音で区切るように編曲され、どこの都市の気象データ音楽が演奏されているか句切の2進コード音で判別できる。CDへの演奏録音は過去の都市別気候を思い起こさせる証拠を残す作品として制作された。気象データに忠実であればあるほど聞き分けにくいファジイな音楽に響く。概略的に世界各都市の気候の違いを理解しやすくするため、音楽を雨量と気温の関係に基づいて5つのカテゴリに分類することを試みた。気象データ音楽CDを聞いて主要都市の気候の違いを感じ取っていただければ幸いであるが、聞きやすくするための編曲が今後の課題である。
著者
田辺 浩史 椎塚 久雄
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第22回ファジィ システム シンポジウム
巻号頁・発行日
pp.164, 2006 (Released:2007-05-30)

ファッションは,若者から高齢者までが持つ自分を表現するための手段であり,生活を豊かにするための大切な要素である.最近では,ファッションとして求められる関心が多様化している.洋服におけるファッションでは,女性だけでなく男性も興味を持つ人が増えている.デザイナーは,商品をデザインする際,ターゲットになる人々から,流行,ファッション傾向を調査し,経験的知識により視覚イメージから注目される特徴的な色や形状などの性質を見つけ出す.これは,経験により得られるところが大きく,誰もができることではない.そこで本研究では,男性の衣服類であるスーツを題材に「かっこいい」スーツの特徴を抽出する方法を提案する.また,ジャケット,シャツ,ネクタイの三点の組み合わせに対するイメージをラフ集合の決定ルールを用いて抽出する.
著者
猪平 栄一 横井 博一
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第22回ファジィ システム シンポジウム
巻号頁・発行日
pp.217, 2006 (Released:2007-05-30)

階層型ニューラルネットワークには誤差逆伝搬学習によって非線形関数を近似する能力がある.ニューラルネットワークの学習能力と,構造,学習条件といった複数の設計変数との間の関係は複雑であるため,学習能力の高いニューラルネットワークを設計することは困難である.そこで,定量的な指標に基づいてニューラルネットワークを効率的に設計するために,直交配列表と分散分析に基づく実験計画法を導入することを提案する.従来の方法との違いは,ネットワークの構造,学習条件といったパラメータをできるだけ多く取り上げることによって,それらのパラメータの局所最適化を図ることである.提案手法を一般的な階層型ニューラルネットワークに応用し,その有効性を検証した.3層ネットワーク,5層ネットワークを対象としてネットワークの設計を行い,パラメータの個数,層数,繰り返し回数がネットワークの学習能力に与える影響を評価した.
著者
三好 哲也 中易 秀敏 鈴木 大介
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第22回ファジィ システム シンポジウム
巻号頁・発行日
pp.139, 2006 (Released:2007-05-30)

本研究では、まず自動車運転時に運転状況に応じて眼球運動が変化しているかどうかを確認し、自動車運転時の眼球運動特性を明らかにする。そして、眼球運動と視野画像の関連性を分析することで、眼球運動を誘発する条件や環境を明らかにする。視野画像全体を特徴づける指標として、視野画像のフレーム間の各画素のRGB値の差の総和を取り上げ、眼球運動特性との関係性を考察する。
著者
大和田 純 吉井 伸一郎 古川 正志
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第22回ファジィ システム シンポジウム
巻号頁・発行日
pp.206, 2006 (Released:2007-05-30)

本研究では,成長する複雑ネットワークに観察されるコミュニティの抽出問題を対象とし,安定なコミュニティ分割を行う方法を提案する.そのため.コミュニティ抽出の安定度を評価する新たな指標を導入し,より安定度の高いコミュニティ分割方法を構築した.数値実験として,3種類の成長するネットワークモデル及び実際のWeblogのデータに既存及び新方法を適用したところ,提案方法が効果的な分割を行えることが検証された.
著者
入江 健介 中田 俊史 中岡 伊織 李 林甫 高木 英行
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第22回ファジィ システム シンポジウム
巻号頁・発行日
pp.48, 2006 (Released:2007-05-30)

マルチメディア視聴者の情動生理に影響を与える物理特徴量候補を生理計測なしで抽出する方法を提案し,映像メディアから抽出した.マルチメディア視聴者の生理状態を制御しメディア効果を強調するためには,第1段階として,生理反応に影響を与えるであろう物理特徴量を抽出する必要があるが,考えられる限りの物理特徴量を1つずつ生理計測しながら特定することは現実的ではない.そこで,生理反応に直接対応すると思われる緊張_-_弛緩軸と爽快_-_鬱屈軸からなる情動平面を考え,心理評価によって60の映画シーンを情動平面に割り付ける.76個の物理特徴量を考え,これらの特徴量と2軸との相関係数を求め,危険率1%で有意に相関がある場合,生理反応に影響を与える物理特徴量候補として抽出した.このように時間のかかる生理計測なしで,生理反応に影響を与える物理特徴量候補を26+2個特定したので,今後の生理実験で検証していく.
著者
瀧内 裕之 広兼 道幸 林 勲
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第22回ファジィ システム シンポジウム
巻号頁・発行日
pp.46, 2006 (Released:2007-05-30)

近年,高度経済成長期に造られたコンクリート構造物の劣化が深刻な問題となっている.そのため,いかに効率的に維持管理していくかということが重要になってきている.このような状況下にあり,我々はコンクリート構造物の耐久性の診断を的確に行い,維持管理の効率化をはかる必要に迫られている. そこで本研究では,ひび割れの抽出を的確に行い維持管理の効率化をはかることを目的としたシステムの提案を行っている.本研究で提案しているシステムは,コンクリート構造物の耐久性の診断の手法の一つである専門家による目視点検の手助けとして,コンクリート構造物のひび割れを抽出するシステムである. 本研究では,コンクリート構造物を接写したデジタル画像からガボール関数を用いてひび割れを抽出するシステムの開発を行った.
著者
松崎 博季 元木 邦俊
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第22回ファジィ システム シンポジウム
巻号頁・発行日
pp.6, 2006 (Released:2007-05-30)

口腔と鼻腔が結合した日本語母音/a/発声のMRIデータから作成した鼻腔付き3 次元声道形状モデルとこのモデルから鼻腔を取り去った鼻腔無しモデルの音響特 性を,声道壁および鼻腔壁を剛壁あるいは軟壁のどちらかを仮定してFEMを用い て伝達特性およびアクティブインテンシティを計算した。壁が剛壁の場合の鼻腔付きモデルの伝達特性のみに見られるピークは, 軟壁の場合には見られなくなった。鼻腔付きモデルと鼻腔無しモデルの伝達特性のピーク周波数の差は剛壁の 場合よりも軟壁の場合の方が大きかった。壁が軟かくなることで,第1および第3ピーク周波数は実音声のホルマント周波数に近づいたが,第2および第4ピーク周波数では差が大きくなった。また,軟壁の場合のアクティブインテンシティのベクトル分布は剛壁の場合とは異なるものとなった。
著者
濱田 真樹 鬼沢 武久
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第22回ファジィ システム シンポジウム
巻号頁・発行日
pp.122, 2006 (Released:2007-05-30)

本論文は、日本語のなぞなぞを、言葉のおもしろさを考慮して生成するシステムを提案する。提案するシステムは3つの部分から成っている。それは、生成部、おもしろさ決定部、分別部である。生成部は、単語のデータベースを参照し、なぞなぞの候補を生成する。おもしろさ決定部は、生成されたなぞなぞ候補に対していくつかの指標を割り当て、ファジィ測度・ファジィ積分を用いてそれらの候補のおもしろさを決定する。分別部は、それらのおもしろさにしたがって、なぞなぞを選ぶ。本論文ではまた、提案したシステムの妥当性を確認するための被験者実験について述べる。
著者
大上 裕也 橋山 智訓 岩田 満 田野 俊一
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第22回ファジィ システム シンポジウム
巻号頁・発行日
pp.126, 2006 (Released:2007-05-30)

現在、高齢化社会を迎え独居高齢者の数も増加傾向にある。そのため、遠隔地から近親者等が高齢者の生活状況や健康状態を確認することができる見守りシステムが必要とされている。しかし、既存の見守りシステムは日常活動の詳細な抽出 や遠隔地と通信すべき情報の質などの検討が不十分であり、実用的なサービスを提供できていない。 そこで、我々は3軸の加速度センサ用い、詳細な日常活動 を検出することで、高齢者の健康状態や異常事態が検出可能な見守りシステムの開発を試みている。本論文では、その第一段階として、様々な歩行状態で歩いた際に加速度センサからどのようなデータが得られるか確認し、その分類方法について検討する。