著者
松本 哲哉
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.103, no.9, pp.2282-2291, 2014-09-10 (Released:2015-09-10)
参考文献数
10
著者
松本 哲哉
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.110, no.11, pp.2392-2401, 2021-11-10 (Released:2022-11-10)
参考文献数
8

新型コロナウイルスの感染拡大により医療の逼迫が繰り返されている.医療機関の受け入れが困難で自宅で死亡するような例を出さないためにも,自宅療養者の訪問診療やリモート診療を充実させ,病床をさらに確保するとともに,医療機関の連携による効率的な運用体制を築く必要がある.さらに抗体薬投与の拡大,臨時医療施設や入院待機ステーションの設置等も必要である.課題は山積しているが,個々の医療機関の努力だけで解決できるわけではなく,政府や自治体が率先して着実に対策を進めていく必要がある.
著者
松本 哲哉
出版者
一般社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.55, no.2, pp.67-70, 2022 (Released:2022-02-28)
参考文献数
6

新型コロナウイルス感染症(COVID‒19)は世界に流行が広がって2年が経過しているにもかかわらず,いまだに収束の見通しが立っていない.変異株が次々に出現し,一度流行が収まってもさらに感染拡大が起こり,2022年に入ってオミクロン株による世界的な流行が認められる.その一方で,私たちはCOVID‒19に対抗する手段も獲得している.すなわち,PCRなどの遺伝子検査や抗原検査もさらに活用されるようになり,新たに内服の治療薬の特例承認も得られた.また,国内ではすでに約8割のワクチン接種が完了しているが,3回目の接種が開始されている.さらにウイルス伝播の特徴が明らかとなり,エアロゾルを含めた感染対策も重視されるようになってきた.今後,現在開発が進められている新たな治療薬やワクチンの承認も期待されることから,これまでよりもCOVID‒19による被害は抑えられる方向に進むと考えられるが,今しばらくの間は警戒を緩めず対処していく必要があると思われる.
著者
松本 哲哉
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.59, no.1, pp.27-33, 2022-01-25 (Released:2022-03-08)
参考文献数
7
被引用文献数
1

新型コロナウイルス感染症に対して,ワクチンを用いた対策は重要な役割を担っていることは言うまでも無い.国内でも積極的に接種が進められた結果,高齢者の重症化予防や感染者数の低下など一定の効果が得られており,接種率も世界のトップレベルに至っている.その一方で,抗体価の低下やブレイクスルー感染,3回目接種など新たな課題も生じており,今後の収束に向けて,さらに工夫を行いながら対策を講じていく必要がある.
著者
松本 哲哉
出版者
国際医療福祉大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2019-04-01

本研究は、消化管からのバクテリアル・トランスロケーションの過程でどのようにプロバイオティクスが消化管粘膜免疫に作用し、さらに全身感染に発展させる要因について検討することを目的としている。近年、癌化学療法の進歩や臓器移植の増加に伴い、免疫不全患者における感染症の制御は重要な課題となっている。私達のこれまでの研究では、一部のプロバイオティクス株はむしろ全身感染を増悪させ、その病態に粘膜免疫が関与していることが示唆された。そのため、消化管粘膜免疫の活性化が負の方向に感染を導く可能性を含めて、その機序を解明することを目的としている。
著者
具 芳明 藤友 結実子 添田 博 中浜 力 長谷川 直樹 前﨑 繁文 前田 真之 松本 哲哉 宮入 烈 大曲 貴夫
出版者
一般社団法人 日本感染症学会
雑誌
感染症学雑誌 (ISSN:03875911)
巻号頁・発行日
vol.93, no.3, pp.289-297, 2019-05-20 (Released:2019-12-15)
参考文献数
32

背景:日本では抗菌薬の多くが診療所で処方されているが,その現状や医師の意識はあまり知られていない. 目的:診療所医師の抗菌薬適正使用の現状や意識について調査する.デザイン:診療所医師を対象としたアンケート調査.方法:日本全国の診療所から無作為抽出した1,500診療所に医師を対象とするアンケートを送付した.結果:回収数274回収率18.3%)のうち調査に同意した269通を集計の対象とした.アクションプランや抗微生物薬適正使用の手引きの認知度は低かったが,抗菌薬適正使用についての認識や意識は高かった.感冒や急性気管支炎に抗菌薬を処方している医師が一定数おり,最も処方されているのはマクロライド系抗菌薬であった.処方の背景には医師の知識だけでなく医師患者関係など複雑な要因があることが示唆された.結論:診療所医師の知識向上に加え,医師患者間のコミュニケーション改善などさまざまな手法で外来での抗菌薬適正使用を推進していく必要がある.
著者
松本 哲哉
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.100, no.12, pp.3516-3521, 2011 (Released:2013-04-11)
参考文献数
10

肺炎の起炎菌の診断は従来から培養が標準的な方法であったが,より迅速に結果を得る方法として尿中抗原検出が利用されている.現在,肺炎球菌とレジオネラの尿中抗原検出が実用化されており,いずれも重症肺炎の原因となり得ることから,早期の鑑別が重要である.市販のキットは採取しやすい尿を検体とし,操作も簡便で,外来やベッドサイドでの検査が可能であるが,その特徴を把握して適確に診断に使用することが望まれる.