著者
吉光 真人 内田 耕太郎 小阪田 正和 松井 啓史 上野 亮 藤原 拓也 阿久津 和彦 新矢 将尚
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.63, no.1, pp.43-46, 2022-02-25 (Released:2022-03-10)
参考文献数
3

食品中のアフラトキシン分析法として,平成23年8月16日付け厚生労働省医薬食品局食品安全部長通知(通知)に基づく分析法が定められている(以下,旧分析法).本研究では,アフラトキシン分析法の操作性と分析性能を向上させるために,イムノアフィニティカラム(IAC)の種類と精製条件の最適化,および旧分析法からIAC精製後の濃縮乾固の操作の省略を検討し,改良法の構築を目的とした.改良法を用いて,9種類の試料にアフラトキシンB1,B2,G1,G2の4種類を2.5 ng/gの濃度で添加して添加回収試験を実施したところ,真度は77.0~99.7%,室内精度および併行精度はそれぞれ,1.7~5.6%,0.9~3.6%となり,通知の目標値を達成した.また,旧分析法と比較して,改良法はアフラトキシン4種類の回収率が4.3~10.5%向上し,前処理時間が約1.5時間短縮された.以上から,改良法は9種類の食品に適用可能で,食品中のアフラトキシン分析法として有用であると考えられた.
著者
吉光 真人 上野 亮 松井 啓史 小阪田 正和 内田 耕太郎 福井 直樹 阿久津 和彦 角谷 直哉
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.61, no.4, pp.143-147, 2020-08-25 (Released:2020-10-02)
参考文献数
11
被引用文献数
1

われわれはLC-MS/MSを用いた迅速簡便な6種類防かび剤分析法を開発した.イマザリル,o-フェニルフェノール,チアベンダゾールに加えて,2011年以降に防かび剤としての利用が認められたフルジオキソニル,アゾキシストロビン,ピリメタニルを測定対象とした.迅速かつ簡単な分析法の確立を目指し,残留農薬分析法と抽出操作を共通化した.また,試料からの抽出液1 mLを充填剤量500 mgのOasis HLBカラムに負荷,アセトニトリル8 mLで溶出する精製法を採用した.次いで,オレンジ,グレープフルーツ,レモンに6種類の防かび剤を添加して添加回収試験を行ったところ,真度は89.7から100.0%,室内精度および併行精度はそれぞれ,1.5から5.0%,0.5から4.9%となり,食品中に残留する農薬等に関する試験法の妥当性評価ガイドラインの目標値を達成した.定量限界は,o-フェニルフェノールでは1 mg/kg,その他の防かび剤では0.2 mg/kgとなり,防かび剤の基準値よりも低い値であった.本分析法の有用性を確認するため,2017~2019年に市販柑橘類の分析を行ったところ,検出された防かび剤は表示との整合性が確認された.また,基準値を超過する濃度の防かび剤が検出された検体はなかった.
著者
江藤 敏治 弘野 修一 永田 賢治 加藤 順也 堀 剛 井戸 章雄 林 克裕 坪内 博仁 小野寺 誠 阿部 弘一 宮坂 昭生 川上 格 佐藤 彰宏 坂下 佳子 岩井 正勝 遠藤 龍人 滝川 康裕 鈴木 一幸 佐藤 俊一 鈴木 千衣子 内田 耕一 弘中 孝治 萱野 幸三 増原 昌明 坂井 田功 沖田 極 関山 和彦 井上 和明 与芝 真 半田 宏一 樋口 大介 井上 和明 関山 和彦 与芝 真 松原 寛 道堯浩 二郎 山内 雄介 井内 英人 長谷 部昌 山本 和寿 井上 愛 堀池 典生 恩地 森一 中西 崇 東俊 宏 狩山 和也 山野 智子 辻 孝夫 川口 光彦 糸島 達也 品川 克至 乾 あやの 小松 陽樹 松本 浩 茂木 陽 宮川 芳宏 藤沢 知雄 上本 伸二 猪股 裕紀洋 田中 紘一 平松 活志 橋本 悦子 谷合 麻紀子 野口 三四朗 長谷 川潔 林 直諒 次田 正 高崎 健 中島 一朗 渕之上 昌平 古川 博之 岸田 明博 大村 孝志 松下 通明 藤堂 省 藤田 美悧 清水 道夫 橋倉 泰彦 三田 篤義 窪田 達也 三輪 史郎 池上 俊彦 寺田 克 宮川 眞一 川崎 誠治 君川 正昭 渕之上 昌平 春口 洋昭 唐仁原 全 中島 一朗 阿岸 鉄三 白髪 宏司 伊藤 克己 高崎 健 橋本 悦子 林 直諒 田中 紘一 上本 伸二 猪股 裕紀洋 阿曽沼 克弘 江川 裕人 藤田 士朗 木内 哲也 林道 廣 田中 紘一 石井 邦英 古賀 郁利子 神代 龍吉 草場 信秀 佐田 通夫 坂本 照夫 加来 信雄 森岡 千恵 菊池 英亮 松尾 英城 中谷 吉宏 豊川 泰勲 富永 謙太郎 山尾 純一 福井 博 福田 邦明 安部井 誠人 遠藤 憲一 本橋 歩 正田 純一 松崎 靖司 田中 直見 古坂 明弘 高橋 正明 平本 淳 白浜 圭吾 永山 和男 田中 照二 Yusufu Youlutuz 松井 淳 持田 智 藤原 研司 小畑 達郎 中島 千種 岡山 昌弘 大野 研而 宮下 智之 田村 明彦 絵野 沢伸 鈴木 盛一 雨宮 浩 青木 達哉 小柳 泰久 山際 健太郎 川原田 嘉文 八木 真太郎 飯田 拓 横井 一 垣内 雅彦 足立 幸彦 飯田 拓 田端 正己 町支 秀樹 横井 一 川原 田嘉文 東口 高志 今井 俊積
出版者
The Japan Society of Hepatology
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.40, no.3, pp.189-198, 1999
著者
起橋 雅浩 小阪田 正和 内田 耕太郎 永吉 晴奈 山口 貴弘 柿本 健作 中山 裕紀子 尾花 裕孝
出版者
[日本食品衛生学会]
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.51, no.5, pp.253-257, 2010
被引用文献数
1

加工食品中の農薬分析を対象とした,技能試験の試料調製方法を検討した.検討用試料としてレトルトカレーとパンケーキを用い,農薬を添加した試料の均一性を評価した.レトルトカレーは調製時と採取時に加温して均一化することが必要であった.有機リン系農薬およびカーバメート系農薬を中心に,15種類の農薬を添加したところ,14種類の農薬濃度で試料の均一性が確認された.パンケーキは生地に10種類の農薬を添加した.生地は農薬添加後に加熱調理したが,調製したパンケーキ中の農薬濃度はほとんど影響を受けず,添加したすべての農薬濃度で試料の均一性が確認された.また,-20℃ で保存した場合,約2 か月間は農薬濃度の大きな変化はなかった.以上の結果よりこれらの調製試料は,技能試験用試料として使用可能と考えられた.
著者
佐藤 嘉一 丹田 均 中嶋 久雄 新田 俊一 赤樫 圭吾 半澤 辰夫 戸邉 武蔵 芳賀 一徳 内田 耕介 本間 一也
出版者
泌尿器科紀要刊行会
雑誌
泌尿器科紀要 = Acta urologica Japonica (ISSN:00181994)
巻号頁・発行日
vol.59, no.5, pp.271-275, 2013-05

Erectile dysfunction following radical prostatectomy (RP) is still a significant burden as a post-operative morbidity, despite advances in nerve-sparing techniques and penile (erectile function) rehabilitation (PR) programs. We assessed the effects of stimulation with the masturbation device "EGG" on enhancement of erectile response along with administration of phospho diesterase type 5 inhibitor. We also studied the change of self-esteem and motivation for continuation of PR after stimulation with EGG. Eight nonresponders for PDE5-I who underwent retropubic RP were enrolled. Patients' median age was 71.5 years old. No patients received adjuvant therapy for prostate cancer. The patients' erectile response in the penile rehabilitation session (masturbation) with PDE5-I+manual stimulation and PDE5-I+stimulation with EGG were evaluated by erection hardness score (EHS). Changes of self-esteem and motivation for penile rehabilitation were assessed by the self-esteem subscale of the Self-Esteem and Relationship (SEAR) questionnaire and one original question, respectively. PDE5-I + stimulation with EGG significantly enhanced EHS compared to PDE5-I+manual stimulation in the eight patients (p=0.027). Transformed score of self-esteem subscale score of SEAR questionnaire was significantly increased in the PR session with EGG compared to the PR session with manual stimulation (p=0.043). Six patients who showed a better erectile response with EGG retained motivation for continuation of PR. PDE5-I+stimulation with EGG improved the erectile response in post-RP patients. EGG as a masturbation device may have a potential for contribution to successful PR.
著者
内田 耕一 寺井 崇二 山本 直樹 飯塚 徳男 坂井田 功
出版者
山口大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

我々は漢方薬・防風通聖散(TJ-62)および大柴胡湯(TJ-8)の非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)に対する治療効果の検討のため、ラットコリン欠乏性脂肪性肝炎・肝硬変モデルを用いて実験を行なった。防風通聖散投与群および大柴胡湯投与群は肝線維化を有意に改善した。肝星細胞の活性化を有意に抑制した。また肝発癌については前癌性病変のマーカーであるGSTP蛋白の発現が、防風通聖散投与群と大柴胡湯投与群では有意に抑制した。これらの漢方薬での結果を2008年11月米国、サンフランシスコで開催された第95回アメリカ肝臓病学会でそれぞれ発表した。