著者
増田 展大 秋吉 康晴 水野 勝仁 高尾 俊介 松谷 容作 城 一裕 横川 十帆
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2021-04-01

人文思想の分野では近年、「生命」および「物質」概念の再考が盛んに進められている。このことはポストインターネットとも呼ばれる近年のメディア環境に呼応すると同時に、人間を含めた動植物の生体組織やDNAを取り込んだバイオアートの実践や、物質の可塑的な特性を応用した3Dプリンタなどのデジタルファブリケーション技術の台頭とも無関係ではないと考えられる。このような観点から本研究では、生命と物質に関連する理論調査班と、ハード/ソフト/ウェットウェアに大別される制作実践班に分かれつつ、両者を効果的に接続することでメディアアートに関連する新たな表現形態を具体的に提出することを試みる。
著者
松谷 容作 水野 勝仁 秋吉 康晴 増田 展大
出版者
同志社女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

本研究ではインターネットが人びとの認識や行動に定着した以後、つまりはポストインターネットの状況下での視聴覚表現における作者のあり方について検討した。その研究は1.文献資料調査、2.アート作品の調査、3.アーティストとの対話、4.展覧会の開催、5.成果公表、6.レヴューから構成される。ここから明らかになったことは、1.ポストインターネット状況下の視聴覚表現においては、リアリティやアーキテクチャ、計算をめぐる探求があり、また2.作者は表現のうちに潜り込み作品の一部と化し、さらに3.作者は分散型ネットワークのような表現の中に人々を組み込み、始点も終点もない流動的な表現の渦を生み出すことである。