著者
板宮 朋基 村上 智一 小笠原 敏記 川崎 浩司 下川 信也
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B3(海洋開発) (ISSN:21854688)
巻号頁・発行日
vol.74, no.2, pp.I_773-I_778, 2018 (Released:2018-09-12)
参考文献数
19

最大級台風の最悪コースによる三大湾への襲来に対する高潮浸水予測の数値計算は,これまで数多く行われている.その結果は自治体などにおいてハザードマップなどの防災情報として活用されている.しかし,地域の住民や子供たちに有益な防災情報として提供していると思われがちであるが,実際には災害をリアルに捉えることが難しく,発災時に取るべき行動を,感覚的・知覚的に学ぶことができない.そこで本研究では,数値計算で得られる高潮浸水の結果を基に,専門知識がない人でも直感的に浸水状況を理解してもらうため,VR(人工現実感)ヘッドマウントディスプレイ(HMD)を用いた高潮想定没入体験システムの開発と有用性の評価を行う.HMDはスマートフォンに装着して用いるため,1セット当たり約9万円と低価格で構築でき,運用が容易である.
著者
板宮朋基 吉岡英樹 大山昌彦 小川高志
雑誌
第75回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, no.1, pp.515-516, 2013-03-06

現在、津波から適切に避難するための手法や情報伝達のありかたが活発に議論されている。本研究では、津波等の災害発生時の避難行動を支援するスマートフォンアプリ「デジタル皆助ナビ」を開発し、内閣府「南海トラフの巨大地震モデル検討会」によって全国最大の34mの津波高が想定されている高知県黒潮町において実証実験を行った。 災害発生時は津波浸水や液状化、建物倒壊などで平時とは全く状況が変わるため、従来のカーナビ等の誘導の仕組みを用いることができない。そこで本研究では、ハザードマップや現地調査で得られた「リスクが高い地点」をアプリ上に明示し危険な進行方向に進んだ場合には「この先危険!」などと警告を出すことにより、避難行動を支援する。
著者
板宮朋基 山岸亨
雑誌
第76回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.1, pp.61-62, 2014-03-11

講演者は、津波等の災害発生時に、避難行動の意思判断を支援する『デジタル皆助ナビ』の研究開発と実証実験を行っている。2012年より、発災後の津波の様子などをリアルタイムに配信することができる「ワンセグ型エリア放送システム(エリアワンセグ)」を組み合せた新たなシステムの開発に着手し、南海トラフ巨大地震で国内最大級の津波高が想定されている高知県黒潮町において、国内初の実証実験を実施した。地元の住民11名が、避難ナビシステムと、町内3カ所に設置されたカメラからのライブ映像をスマートフォンで確認しながら移動したが、ルートを外れることなく、高台の避難場所まで予想より短い所要時間で到着できた。自動車における稼働実験も行い、成功した。
著者
板宮 朋基 永竿 智久 千代倉 弘明
出版者
愛知工科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究の目的は、乳がんに伴う乳房切除手術後に行う乳房再建手術において、視覚的に最適と認識される手術デザインを提唱することにある。乳房のすべての形態パターンごとに考えられる手術デザインを提示し、それぞれの方法に対する審美的評価を行った。本研究において3次元コンピュータ・グラフィックスを用いることにより、複数の乳房の形態パターンや手術デザインに対応する手術痕を提示した。患者の乳房をレーザースキャナで計測し、3次元形状点群データを得た。レーザー計測による欠損域を補間するため、CT画像からの3次元形状も併用した。人体3次元形状のデータの軽量化手法やウェラブル端末利用手法の確立、他症例への応用も行った。