著者
横山 晶一 菅野 崇 西原 典孝
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告自然言語処理(NL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.76, pp.1-6, 2003-07-25
被引用文献数
1 1

数多くの文章の中から情報を抽出したり、文章要約のために重要文を抽出したりする手法は、自動化が望まれ、また、さまざまな研究手法が提案されている分野である。我々は、すでに、主題・焦点を用いたキーワード抽出システムを作成して、抽出されたキーワードが有効であることを確認した。本研究では、この手法で抽出されたキーワードを用いた重要文抽出システムについて述べる。抽出されたキーワードを文の重み付けに用いる手法は、従来類似の研究がいくつかある。このシステムでは、要約する文章の中での重み付けされた文の割合を基本要約率として指定し、それらの文と、主題・焦点リンクを通じて抽出される文とで相補って重要文を抽出するところが従来研究とは異なる。本稿では、重要文抽出結果を示すとともに、小規模な評価も行ってこの手法の有効性を示す。Information extraction of some sentences and extraction of important sentences are requested for automatic processing, and proposed with many methods and systems. We have already proposed a keyword extraction system using themes and focuses, and confirmed the effectiveness of them. This paper proposes an extraction system of important sentences using the keywords extracted from the above method. There are some studies with keyword weighting for important sentences. Uniqueness of our system is that weighted sentences are specified as the fundamental summarization rate, and that related sentences with theme-focus link from these sentences are derived. We show the results of important sentence extraction with different types, and also show the effectiveness of this method with results of human evaluation.
著者
山住 康恵 櫻井 美奈 中村 昌子 池田 康子 横山 晶子 中原 るり子 Yasue Yamazumi Mina Sakurai Masako Nakamura Yasuko Ikeda Syoko Yokoyama Ruriko Nakahara
出版者
共立女子大学看護学部
雑誌
共立女子大学看護学雑誌 = Kyoritsu journal of nursing (ISSN:21881405)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.26-34, 2018

本報告は平成29年度の基礎看護技術論における新しい授業方法を試みた総括である。基礎看護学領域では、本学に導入されているICT (information and communication technology : 情報通信技術)システムを「基礎看護技術論」「日常生活援助技術論」「医療支援技術論」の教授・学習方略に活用している。基礎看護技術論ではブレンディッドラーニングとしてe ラーニングと「従来の対面式授業、一斉演習、演習時の同期型動画視聴」を組み合わせた授業を実施した。基礎看護技術論の「ベッドメイキング」の単元では、学生自身のベッドメイキング動画をweb上のフォルダに提出させる方法の技術試験を今回初めて導入した。今回ブレンディッドラーニングを導入し、動画提出による技術試験を実施したことで、「予習-講義-復習-演習-自己練習」の習得サイクルによる学習に導くことができたと考える。今後は、この習得サイクルによる学習を継続して学生自身が実践できるような働きかけが必要である。
著者
斎藤 眞理 清野 康夫 植松 孝悦 栗田 雄三 横山 晶 Saito Mari Seino Yasuo Uematsu Takayoshi Kurita Yuzo Yokoyama Akira
出版者
新潟医学会
雑誌
新潟医学会雑誌 (ISSN:00290440)
巻号頁・発行日
vol.109, no.7, pp.332-337, 1995-07

In comparison with operation, we observed more recurrence after external beam radiotherapy for roentogenographically occult lung cancer. Then, since July 1991, we have treated that lung cancer, with external beam radiotherapy and intraluminal afterloading irradiation using ^<192>Iridium thin wire. The indication of this method is roentogenographically occult lung cancer, diagnosed inoperable for their respiratory function, age, and complications, and for refusal of operation. Up to Sept. 1994, 36 patients (44 lesions) were treated by this method. The follow-up period ranged from 0 to 41 months. Recurrence occured in 2 cases on whom an operation was done:one is well and the other is alive with disease. Radiation pneumonitis required treatment was observed in another 2 cases. Other recurrence or severe complications from irradiation have not been observed. We think this treatment is effective for roentogenographically occult lung cancer.
著者
大山 貴己 横山 晶一
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.第56回, no.人工知能と認知科学, pp.212-213, 1998-03-17
著者
西原 典孝 小松 香爾 横山 晶一
出版者
山形大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1998

本研究では,フレーム構造論理という新しい論理体系の構築を目指した.本体系は数学的に厳密な意味論を持ち,かつ名詞概念間の階層関係,属性関係,および名詞句に相当する複合概念などを,記号間の直接的関係として記述できる論理体系である.いわば本体系は,自然言語や意味ネットワーク流な"構造的意味表現"が可能な数学的論理体系である.このようなフレーム構造論理の構築は段階的に行われた.まず1)基本体系を公理的体系として構築し,意味論の下での完全性を証明した.さらに,基本体系に対する機械的推論手続きを与え,その完全性,決定可能性を証明した.次に,2)否定概念に相当する補元演算子と集合概念に相当する結(選言)演算子を導入し,体系の表現能力を拡張した.これによって,「動植物(動物+植物)」,「太郎と花子と次郎」などの複合オブジェクトを構造的に記述することが可能となった.3)属性関係の表現力を強化するために,属性関係の属性値に相当するものをオブジェクト化可能にした.また「限量」の概念を導入し,「全称」と「特称」の2種類の限量関係を明確に記述できるようにした.最後に,4)動詞文自体も一つのオブジェクトとして捉え,名詞概念と同様に扱うという手法をフレーム構造論理に取り入れた.このような扱い方は,動詞文を多項関係と捉える従来の述語論理的手法とは本質的に異なり,いわば自然言語の意味表現法により密接した手法であるといえる.これによって,述語論理的枠組みでは高階述語を必要とするような文の意味も表現可能となった.このような体系の構文と集合論的意味論を厳密に定義した.
著者
横山 晶一 安野 克彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLC, 言語理解とコミュニケーション
巻号頁・発行日
vol.95, no.321, pp.39-46, 1995-10-20

これまで方言は、主として社会言語学や民俗学的な観点から研究されてきた。本稿では、自然言語処理の立場から方言を取り扱うアプローチについての予備的な考察を行う。その目的は、1.方言が古い日本語を保存しているならば、系統的な規則で記述が可能ではないかということ、2.話し言葉として伝えられてきた方言の文法を書くことは、話し言葉の文法を作ることになること、3.方言と共通語の比較によって、日本語の性格がより明らかになり、さらに両者の機械翻訳システムを作ることによって、翻訳の研究にも有用であること、などである。以上のような考えから、庄内方言を例として機械処理の観点から特に動詞と助詞を中心に、予備的な調査と考察を行った。