著者
横須賀 収 小俣 政男 多田 稔 細田 和彦 田川 まさみ 伊藤 よしみ 大藤 正雄
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.178-181, 1989-02-25 (Released:2009-07-09)
参考文献数
8
被引用文献数
1

Polymerase chain reaction (PCR)法はpolymerase反応を繰り返し行うことにより目的とするDNAを倍倍に増幅する方法であり,著者らはこのPCR法を用いてHBVDNAを検出した.1pgから10-7pgまで希釈したクローン化HBVDNAに対して30から50サイクルPCRを行う事によりエチジウムブロマイド染色でウイルス1個のレベルに相当する10-6pgのクローン化HBVDNAを検出しえた.更に増幅したDNAがHBVDNAに相補性を有することをSouthern blot法により確認した.また実際の血清中のHBVDNAな検索する事によりHBs抗原陽性例では,HBe抗原陽性5例中5例,HBe抗原抗体陰性2例中2例,HBe抗体陽性10例中8例にウイルスDNAが検出されたが,HBs抗原陰性例6例では検出されなかった.HBe抗体陽性例においても高頻度に微量のウイルスが存在する事が示された.
著者
小林 進 落合 武徳 堀 誠司 鈴木 孝雄 清水 孝徳 軍司 祥雄 剣持 敬 島田 英昭 岡住 慎一 林 秀樹 西郷 健一 高山 亘 岩崎 好太郎 牧野 治文 松井 芳文 宮内 英聡 夏目 俊彦 伊藤 泰平 近藤 悟 平山 信夫 星野 敏彦 井上 雅仁 山本 重則 小川 真司 河野 陽一 一瀬 正治 吉田 英生 大沼 直躬 横須賀 収 今関 文夫 丸山 紀史 須永 雅彦 税所 宏光 篠塚 典弘 佐藤 二郎 西野 卓 中西 加寿也 志賀 英敏 織田 成人 平澤 博之 守田 文範 梁川 範幸 北原 宏 中村 裕義 北田 光一 古山 信明 菅野 治重 野村 文夫 内貴 恵子 斎藤 洋子 久保 悦子 倉山 富久子 田村 道子 酒巻 建夫 柏原 英彦 島津 元秀 田中 紘一
出版者
千葉大学
雑誌
千葉医学雑誌 (ISSN:03035476)
巻号頁・発行日
vol.76, no.5, pp.231-237, 2000-10-01
被引用文献数
1

今回,千葉大学医学部附属病院において,本県第1例目となるウイルソン病肝不全症例に対する生体部分肝移植の1例を実施したので報告する。症例(レシピエント)は13歳,男児であり,術前,凝固異常(HPT<35%)とともに,傾眠傾向を示していた。血液型はAB型,入院時の身長は176.0cm,体重は67.0kgであり,標準肝容積(SLV)=1273.6cm^3であった。ドナーは姉(異父)であり,血液型はA型(適合),身長は148.0cm,体重は50.0kgと比較的小柄であり,肝右葉の移植となった。術後は極めて良好な経過をたどり,肝機能は正常化(HPT>100%)し,術後72病日で退院となった。