著者
武 秀忠 正山 征洋 Xiuzhong WU Yukihiro SHOYAMA
出版者
長崎国際大学
雑誌
長崎国際大学論叢 = Nagasaki International University review (ISSN:13464094)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.139-146, 2021

COVID-19 が中国で確認され全世界へと蔓延し現在に至っている。中国では傷寒雑病論に収載される小柴胡湯、大青竜湯、五苓散を組み合わせ、21種の生薬を配合した新処方、"清肺排毒湯"が創出された。本処方は214名の患者に対して、90%以上の総有効率が見られ、そのうち60%以上の患者は臨床症状と画像診断で著しく改善され、30%の患者の症状は安定し重症化には至らなかった。清肺排毒湯を解析すると発熱・咳・インフルエンザ等に有効な麻黄、桂皮、杏仁、甘草を配合する麻黄湯が浮かび上がった。そこで麻黄湯の論文調査を行った結果、麻黄湯の有効性が明らかとなり、特に縮合型タンニンの抗ウイルス作用が強いことが判明した。アユルベーダで用いられてきた穿心蓮も麻黄湯同様な作用が認められ、広範囲の疾病に使われてきた。論文調査を行った結果、臨床的に抗ウイルス作用が明らかとなり、その活性成分はアンドログラフォリド類であった。これらの結果から麻黄湯加穿心蓮が COVID-19 に有効であろうとの結論に至った。
著者
正山 征洋 Yukihiro SHOYAMA
出版者
長崎国際大学
雑誌
長崎国際大学論叢 = Nagasaki International University Review (ISSN:13464094)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.247-252, 2017-03

古来よりウマノスズクサ科植物による腎炎が知られておりその原因物質はアリストロキア酸で有ることが明らかになってきた。アリストロキア酸に対する高感度な分析法を開発するために、モノクローナル抗体の作成を行った。それを用いてアリストロキア酸に対するイースタンブロッテイング法を開発した。本法では多くの含有成分の中からアリストロキア酸のみが検出出来る。マウスにアリストロキア酸を投与して腎組織をモノクローナル抗体で染色するとアリストロキア酸の分布を確認出来た。さらにヒト腎細胞にアリストロキア酸を添加して培養し、抗アリストロキア酸モノクローナル抗体と免疫沈澱法によりターゲットタンパクを精製し、加水分解後マススペクトルによりα-アクチニン-4 と同定した。
著者
武 秀忠 正山 征洋 Xiuzhong WU Yukihiro SHOYAMA
出版者
長崎国際大学
雑誌
長崎国際大学論叢 = Nagasaki International University Review (ISSN:13464094)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.139-146, 2021-03

COVID-19 が中国で確認され全世界へと蔓延し現在に至っている。中国では傷寒雑病論に収載される小柴胡湯、大青竜湯、五苓散を組み合わせ、21種の生薬を配合した新処方、“清肺排毒湯”が創出された。本処方は214名の患者に対して、90%以上の総有効率が見られ、そのうち60%以上の患者は臨床症状と画像診断で著しく改善され、30%の患者の症状は安定し重症化には至らなかった。清肺排毒湯を解析すると発熱・咳・インフルエンザ等に有効な麻黄、桂皮、杏仁、甘草を配合する麻黄湯が浮かび上がった。そこで麻黄湯の論文調査を行った結果、麻黄湯の有効性が明らかとなり、特に縮合型タンニンの抗ウイルス作用が強いことが判明した。アユルベーダで用いられてきた穿心蓮も麻黄湯同様な作用が認められ、広範囲の疾病に使われてきた。論文調査を行った結果、臨床的に抗ウイルス作用が明らかとなり、その活性成分はアンドログラフォリド類であった。これらの結果から麻黄湯加穿心蓮が COVID-19 に有効であろうとの結論に至った。
著者
柿野 賢一 津崎 慎二 田中 克幸 服部 利光 松下 和弘 岡林 博文 正山 征洋
出版者
The Society of Cosmetic Chemists of Japan
雑誌
日本化粧品技術者会誌 (ISSN:03875253)
巻号頁・発行日
vol.32, no.4, pp.379-385, 1998-12-20 (Released:2010-08-06)
参考文献数
32

水をベースにした化粧品を考える上で, 水のクラスターが小さい水 (クラスター水) の挙動には非常に興味深いものがある。われわれは, 松下が提唱した水の17O核磁気共鳴 (17O-NMR) スペクトルの半値幅を求める方法により, クラスター水のクラスターの大きさを市販の精製水と比較した。クラスター水の半値幅は56.3Hz, 精製水のそれは142.4Hzであり, この事実からクラスター水が精製水に比較して平均的にクラスターのサイズが小さいことがわかった。さらに, クラスター水と精製水への油脂の分散性を1H核磁気共鳴 (1H-NMR) 分光法を用いて, 油脂の有するメチレン基のプロトンをもとに評価したところ, クラスター水への分散性は精製水と比較してよいことが確認された。また, モノオレインを用いたエマルジョン形成においても, クラスター水は精製水と比較して均一なエマルジョンを形成しているのが確認された。以上より, 水のクラスターの大きさ, 動的構造の差異が油脂の分散性に影響を及ぼすことが示された。
著者
Du Xiao-Ming 正山 征洋 Xiao-Ming DU Yukihiro SHOYAMA
出版者
長崎国際大学
雑誌
長崎国際大学論叢 (ISSN:13464094)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.119-130, 2011

本総説において以下の知見を得たのでこれらについて述べる。1)マウスを用いた金線連の薬理活性、特に肝障害改善作用について検討した。2)ボランテイアによる脂質関連障害の改善傾向を認めた。3)金線連の粗エキスから脂質代謝改善作用を指標として kinsenoside を単離し、本化合物が活性本体であることを明らかにした。ラン科に属する金線連(Anoectochilus formosanus Hayata)は台湾から沖縄にかけて自生しており、高血圧、肺障害、肝障害、小児の発育障害等に用いられてきた。原料の枯渇から金線連の近縁種が代用として用いられるようになってきた。かかる現状から研究材料を確保する目的で、金線連の完熟種子を培地へ無菌的に播種し、発芽後幼植物を得た。このものを液体培地で培養し、植物体を得て実験材料とした。金線連のエキスは四塩化炭素で誘導する肝細胞障害を抑制することが判明した。また、マウスの体重増加や肝重量増加を抑制した。さらにマウスの肝臓や血清中の脂質を低下させる作用が認められた。ボランテイアによる金線連エキスの臨床試験の結果、健常者には作用しないが、脂質やコレステロール、またその両者が高い患者に対しては VLDL や LDL、ALT、AST 値を下げることが明らかとなった。培養金線連を抽出しカラムクロマトにて成分の精製単離を行い、8種の化合物を単離し構造を明らかにした。その中で量的にも多い kinsenoside についてはX-線解析を行い、絶対構造を明らかにした。金線連エキスにつき脂質代謝を指標として分画を行い、kinsenoside がその活性本体であることを明らかにした。Kinsenoside を金線連エキス同様の評価系にて評価した結果、肝臓や子宮の脂質量低下作用があることが明らかとなった。脂肪肝を発症させたマウスに kinsenoside を与えて顕微鏡により調査した結果、0.2%の kinsenoside を与えることにより脂肪肝は改善されることが明らかとなった。

1 0 0 0 OA 大麻研究

著者
正山 征洋 Yukihiro SHOYAMA
出版者
長崎国際大学
雑誌
長崎国際大学論叢 = Nagasaki International University Review (ISSN:13464094)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.265-274, 2008-03

マリファナはアサから生産され、世界各国地域により色々な名称で呼ばれる。マリファナは特異のカンナビノイドと称するアルキールフェノールを含有する。それらの中で最も強い幻覚活性を持つのが THC である。THCA 生合成酵素を新鮮なアサから精製・単離し、その性状を明らかにした。THCA 生合成酵素は CBGA から環を形成して THCA を生成する過程を触媒する。また、THCA 生合成酵素はいかなる補酵素も要求しないので内在性の FAD 等の補酵素を持つことが予想される。そこで THCA 生合成酵素をクローニングし、昆虫細胞系で大量発現し結晶化に成功した。X-線結晶解析により全構造を明らかにした。これにより FAD がヒスチジン、システインと結合しポケット付近に位置すること、チロシンが環形成に必須であることを明らかにした。THCA 生合成酵素はアサの腺毛で生合成されそこで大麻成分を生合成することが明らかとなった。
著者
正山 征洋
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.127, no.10, pp.1593-1620, 2007-10-01 (Released:2007-10-01)
参考文献数
92
被引用文献数
4 4

In order to quality control for medicinal plants such as Aconitum charmicaelii, Rhemannia glutinosa, Atractyrodes lancea, Pinellia ternata, Panax species and Gentiana scabra were clonally micropropagated by tip tissue culture and embryogenetic techniques. Monoclonal antibodies against the bioactive compounds contained in the crude drugs were prepared and set up the ELISA as a high sensitive and quick determination method. A newly developed eastern blotting methodology can stain typically the only antigen molecule and the related compounds having a same aglycone. Knockout extract can be prepared by using an immunoaffinity column conjugated with monoclonal antibody, and its importance has been discussed. Single chain fragment-variable gene against solamargine was cloned and transformed to a host plant, Solanum chasianum resulting in the increase of antigen molecule as 2.5 to 3 times. Three biosynthetic enzymes regarding marihuana compounds, THCA-, CBDA-, CBCA-synthases were isolated. THCAsynthase was cloned, over expressed and confirmed its characteristics including FAD combining enzyme, and finally determined the structure by X-ray analysis. The distribution of THCAsynthase was also investigated using its and GFP hybrid gene. We found new functions for saffron like improving learning and memory and LTP for blocking by ethanol. A folk medicine in Taiwan, Anoectochilus formosanus was propagated in vitro and investigated opening new pharmacological activities in lipid methabolism.
著者
世取山 守 伊藤 功 高島 大典 正山 征洋 西岡 五夫
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
藥學雜誌 (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.100, no.6, pp.611-614, 1980-06-25

Cannabinoids (CN) of CBDA stock, Tochishi No. 1 stock and crossed stock were determined on a high-pressure liquid chromatograph equipped with a LiChrosorb RP-18 column (25 cm×4 mm) by elution with a mixture of methanol and 0.02 N sulphuric acid (4 : 1). The CBDA stock was found to contain cannabidiolic acid (CBDA) and cannabichromenic acid (CBCA). Tochishi No. 1 stock was detected to have thtrahydrocannabinolic acid (THCA), CBCA and a small amount of CBDA. F_1 was obtained by crossing CBDA stock (female) and Tochishi No. 1 stock (male). All 79 F_1 specimens were found to contain CBDA, THCA and CBCA. Therefore F_1 was designated the median type. F_2 was then obtained by crossing F_1 and out of 199 F_2 specimens, 58,40 and 101 stocks were designated as CBDA stock type, Tochishi No. 1 stock type and the median type by CN analysis, respectively. F_3 was also gained by crossing CBDA stock type of F_2 and all 166 F_3 specimens were CBDA stock type. F_4,which was obtained by crossing F_3,was also CBDA stock type. In addition, the fibers of F_4 were found to be better than those of the original CBDA stock, and F_4 contained a negligible amount of THCA.