著者
武田 京子
出版者
岩手大学
雑誌
岩手大学教育学部研究年報 (ISSN:03677370)
巻号頁・発行日
vol.64, pp.122-130, 2004
著者
市川 由理 深草 元紀 服部 加奈子 武田 京子 石田 也寸志
出版者
一般社団法人 日本総合健診医学会
雑誌
総合健診 (ISSN:13470086)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.253-260, 2015 (Released:2015-05-01)
参考文献数
15
被引用文献数
1 1

【背景】近年、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の罹患者が増え、COPD発症の好発要因となる喫煙を指摘し禁煙支援する目的で日本呼吸器学会が提唱した「肺年齢」の有用性が期待される。当院でも肺機能検査にてこの肺年齢を提示し、受診者にとって身近なものとなりつつある。そこで禁煙支援を目的の一つとするのであれば、当院の人間ドック受診者を喫煙状況の差で肺年齢の差が明確に表されることが期待できなければならない。また肺年齢が生活習慣病に関係する因子に影響があるかどうか、傾向を知るところが目的である。【対象】当院の宿泊人間ドック受診者のうち、肺機能検査を実施した者を対象とした。ただし呼吸器疾患を有する受診者は対象から除外した。また複数回受診している対象者は最終受診時のみの結果を用いた。【方法】評価は肺年齢と実年齢との差(以降肺年齢差)を算出し、肺年齢差の比較は喫煙状況では現在喫煙、過去喫煙、非喫煙の3群に分け、また喫煙指数を600で分けたものでそれぞれ検討した。次に、生活習慣病と肺年齢差の関係について、肺年齢差を低値から順に4分割にしたときの血液検査(中性脂肪、HDL-cho、LDL-cho)、腹囲、血圧の生活習慣病の危険因子と比較した。【結果】肺年齢差は男性は現在喫煙者が過去喫煙者または非喫煙者より大きく、女性では現在喫煙者が非喫煙者より大きい結果となった。男性では喫煙指数が高くなると、肺年齢差も大きかった。また男性で肺年齢差が大きい集団ほど中性脂肪および腹囲が有意に高値となった。【考察】本研究で肺年齢は喫煙の有無、喫煙の程度と明瞭に相関することが改めて示唆された。また、腹部肥満は肺機能低下につながる要因として重要であり、肺年齢の提示が減量への動機付けとなり得る可能性が示唆された。
著者
武田 京子 笹原 裕子 松葉口 玲子
出版者
一般社団法人 日本保育学会
雑誌
保育学研究 (ISSN:13409808)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.256-268, 2005-12-25 (Released:2017-08-04)

In child care institutions, it is essential to create an environment in which there is no gender bias in order for children to develop their own gender identity naturally. Parents or kindergarten teachers' intentional and unintentional influences can cause distortion of an infant's personality and intention. An infant doesn't recognize his/her gender identity clearly when he/she enters kindergarten, although the child has probably been influenced by parents and mass-media already. Birth order, family life and TV programs often affect gender identity. An infant recognizes and accepts his/her gender identity in the process of forming that identity through experiences with the same age friends. The author realized that it is the best way for this research to grasp the situation of an infant's individual process of forming his/her own identity in detail. An infant's gender identity develops as a reflection of the gender view held by people in his/her surroundings. Therefore parents and teachers should be made aware of this and create an open environment that avoids gender bias.
著者
北岡 治子 馬嶋 素子 北沢 明人 磯谷 治彦 池上 陽一 間島 毅彦 坂根 貞樹 武田 京子 高松 順太 大澤 仲昭
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.34, no.10, pp.865-871, 1991-10-30 (Released:2011-08-10)
参考文献数
13
被引用文献数
3

糖尿病患者におけるこむらがえりの頻度を明らかにするとともに, 糖尿病性合併症, 血中電解質濃度などの臨床所見との関連性を検討した. 健常者206例, 糖尿病患者200例を対象にアンケート調査を施行した結果,(1) 毎日一度以上こむらがえりがおこるものは, 健常者ではみられないのに対し, 糖尿病患者では4.5%に見られた. (2) 週に一度以上のこむらがえりは健常者では1.9%, 糖尿病患者では11.5%にみられ, 有意に高頻度を示した. (3) 臨床所見との関連性の検討の結果, 糖尿病患者におけるこむらがえりは, 女性, インスリン治療者に多い傾向がみられた. (4) 末梢神経障害の高度のものより正常のものに多く, 網膜症, 腎症とは一定の関係はみられなかった. (5) こむらがえりの頻発群と稀発群では, 血中電解質濃度に差はみられなかった. 以上より糖尿病患者では健常者に比べこむらがえりが高頻度に認められることが示された.
著者
武田 京子 大村 佳奈 TAKEDA Kyoko OOMURA Kana
出版者
岩手大学教育学部附属教育実践総合センター
雑誌
岩手大学教育学部附属教育実践総合センター研究紀要 (ISSN:13472216)
巻号頁・発行日
no.8, pp.99-105, 2009

出生後間もない子どもにも、絵本を与えようとする、保護者たちが増えてきている。1960年代のブルーナによる「うさこちゃん(現在はミッフィ)シリーズ」が日本に紹介されてからであり、その後、日本の作家による乳幼児向けの絵本が作られ、「赤ちゃん絵本」のジャンルが確立し、さらに、月刊乳幼児向け絵本も刊行されている。これらの絵本を子どもに与える保護者のほとんどは、「読書活動のスタート」として位置付けており、読書の目的を「知識を習得」「内容の理解」におき、読書時間の長さや読書量(冊数)の多寡を気にしている。 日本におけるブックスタート運動が開始され、全国に広まり定着しつつあるが、現在、ブックスタート運動の本来の目的とは異なった方向に進んでいるのではないか、という疑問が、保護者の発言の中から感じ取られる。同様に、マスコミでも有名大学に合格した親子調査の結果では、幼いころに1万冊の絵本を読んだことが読み書きの習得につながった、と絵本の読み聞かせをすることが大学合格-のスタートであるかのような取り上げられ方がされている。そこで、本来のブックスタートが、どのような経緯で始まり、なぜ日本にも取り入れられてきたのかを振り返り、岩手県で最初に実施した花巻市と類似事業を行っている盛岡市のブックスタート運動の実態を検証しながら、今後の子育てへの活用の仕方について考える。