著者
原田 皓二 尾形 武文 水田 一枝
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物学会九州支部会報 (ISSN:02853507)
巻号頁・発行日
no.58, pp.37-39, 1991-12-20

1989年と1990年の2か年に福岡県下から収集した36点の種子について塩水の濃度と選別歩留り,種子の出芽歩合及び苗の生育との関係について簡単な調査を実施して,実用上許容される塩水選の濃度を検討した。
著者
松江 勇次 水田 一枝 古野 久美 吉田 智彦
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物學會紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.60, no.4, pp.490-496, 1991-12-05
被引用文献数
7

北部九州において栽培環境条件と米の食味と理化学的特性の関係を明らかにするために, 移植時期, 人為倒伏が食味と精米中のタンパク質含有率, アミロース含有率およびアミログラム特性に及ぼす影響について, 近年育成の良食味品種を供試して検討した. 移植時期の早晩の食味への影響が認められ, 移植時期が遅れるにしたがい食味は低下した. 特に晩植(7月5日植)では著しく食味が劣った. また, 品種別にみると, 移植時期の早晩による食味変動の大きい品種と小さい品種があった. 移植時期が遅れるにしたがってタンパク質含有率, アミロース含有率は増加し, 最高粘度, ブレークダウンは低下し, それらの増減程度は特に晩植で著しく大きかった. 移植時期が遅れることにより食味は低下したが, この場合タンパク質含有率, アミロース含有率の増加および最高粘度, ブレークダウンの低下がみられた. 倒伏による食味の低下程度は, 倒伏時期が早いほど大きかった. また, 倒伏によってタンパク質含有率およびアミロース含有率は増加するが, その増加程度は倒伏時期が早いほど大きく, 逆に最高粘度, ブレークダウンは倒伏によって低下し, 倒伏時期が早いほど低下程度は大きかった. 倒伏による食味低下の場合には, タンパク質含有率, アミロース含有率の増加および最高粘度, ブレークダウンの低下がみられた.
著者
水田 一枝 阿部 薫 尾崎 保夫
出版者
日本作物學會
雑誌
日本作物學會紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.67, no.4, pp.568-572, 1998-12-01
参考文献数
9
被引用文献数
3

パピルス, マリーゴールド, アシ, ペパーミント, ソルガム, インパチェンス, ケナフの7種類の有用植物を, 富栄養化した溜池を想定した人工汚水を流入させた水路で育て, 各植物による窒素, リンの浄化能力や, 日射量の変化が浄化に及ぼす影響をみた.これらの植物は窒素, リンの浄化能力があり, 特にパピルス, ケナフ, ソルガムは, 窒素濃度約2.5mgL^<-1>, リン濃度約0.5mgL^<-1>の人工汚水(1日, 1m^2当たり500L供給.滞留時間は12時間)中の窒素, リンを最高70〜90%除去した.パピルス, ケナフ, ソルガムの除去速度は窒素が1.17, 1.07, 0.80gm^<-2>d^<-1>, リンが0.21, 0.16, 0.12gm^<-2>d^<-1>であった.また浄化能力は日射量の影響を受け, 遮光処理によって浄化能力は顕著に低下したが, 7日程度の遮光期間では, 浄化能力は遮光解除の1〜3日後に元の80〜90%に回復した.