著者
丸川 雄三 水谷 長志 川口 雅子 橘川 英規 田中 淳 高野 明彦 皿井 舞
出版者
国立民族学博物館
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

文化財における制作者情報を対象に、これまでばらばらであった専門機関内の情報をひとつにまとめて発信する「制作者情報統合データベース」の研究に取り組み、試行版を開発した。国立美術館4館総合目録に登録されている4,000件の情報による実証試験では、文化遺産オンラインとの連携による作品情報との照合をおこないデータベースの有効性を示した。また制作者情報の充実をはかるため、美術研究資料アーカイブズの調査と作家調書の情報化を実施した。海外動向調査では、スミソニアン協会のアーカイブズ・オブ・アメリカンアート(AAA)における美術研究資料アーカイブズの収集と管理の実際を明らかにし、その成果をウェブで公開した。
著者
保坂 裕興 高埜 利彦 安藤 正人 入澤 寿美 森本 祥子 小風 秀雅 針谷 武志 水谷 長志 君塚 仁彦 水嶋 英治
出版者
学習院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

本研究による組織構成及び各種機能を含んだ規程等の提案を受け、2011 年 4 月、学習院アーカイブズが学校アーカイブズとして開設された。それにあたり世界16 言語と web リンクをもつ関係用語集を作成するとともに、公開研究会を開催してその役割・機能を論じ、さらに教職員を対象とする講習会を実施して記録/アーカイブズ管理の理解向上をはかり、その運営に理解を求めた。また、主たる所蔵資料である戦前期宮内省学習院公文書の基本構造を明らかにし、その鍵となる史料をアーキビスト教育の授業教材として用いた。以上を科研報告書にまとめ刊行した。
著者
水谷 長志
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.67, no.6, pp.309-314, 2017-06-01 (Released:2017-06-01)

東京国立近代美術館は国立新美術館,東京文化財研究所ほかと2014-2016年にわたりJALプロジェクト「海外日本美術資料専門家(司書)の招へい・研修・交流事業」を行い,プロジェクト最終日には,「日本美術の資料に関わる情報発信力の向上のための提言」をテーマとするワークショップを開催した。結果,海外からの日本への要望を踏まえ,日本からの情報発信をより高める方策について,一層の努力と議論の必要を確認した。2016年のWSを踏まえてのアンサー・シンポジウム(2017年2月3日開催)が貴重なステップとして機能し,「日本美術の資料に関わる情報発信力の向上のための課題解決についての提案」を策定して,3年間のJALプロジェクトは収束した。
著者
水谷 長志
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.61, no.6, pp.216-221, 2011-06-01

ミュージアム,ライブラリ,アーカイブという蓄積・検索型の情報サービスを提供する機関のトータルなイメージには,「差異を孕みつつ連続するもの」がある。近年,多くの場面で語られるMLA連携においても,その同質性において「連続」し,かつMLAの個々が固有に持つ伝統的な所作の差異を背景として他者へ「侵犯」することによって個々の成長が企図される。その時現れる緊張感が,MLA連携が意味を持つ可能性を開いていくと考えられる。このMLAの間で進行する「連続と侵犯」は,MLA連携のフィロソフィーにとってその原理の一面であると考える。
著者
松本 透 水谷 長志 尾崎 正明 市川 政憲 田中 淳 中林 和雄
出版者
独立行政法人国立美術館東京国立近代美術館
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1999

本年度は、平成11-12年度の調査を引き継ぎ、主に以下の調査・研究を行った。1)ドイツを代表する日本美術研究家であるイルムトラウト・シャールシュミット=リヒター氏を招聘し、平成10-11年に、同女史をゲスト・キユレーターとして当館ほかの協力のもとにドイツ2都市で開催された「もう一つの近代-日本の絵画1910-1970」展の反響や受容について報告を受け、今後の海外における近代日本美術の紹介のあり方について協議するとともに、当館が開催した「未完の世紀-20世紀美術がのこすもの」展等について意見交換を行った。また、別途来日した国立エルミタージュ美術館アジア部アレクセイ・ボゴリューボフ氏(日本美術担当学芸員)を招いて研究会を開き、ロシアにおける日本美術研究の現状・態勢について口頭発表いただき、意見交換を行った。2)BHA(Bibliography of History of Art}などの文献検索年鑑誌、『東亜美術史』(独)、Japon Pluriel(仏)をはじめとする学界報、および前年度までに収集した単行書、学位論文、展覧会図録等について目録化のための入力を引きつづき行った。3)研究成果報告書の作成を行った。
著者
水谷 長志
出版者
アート・ドキュメンテーション学会
雑誌
アート・ドキュメンテーション研究 (ISSN:09179739)
巻号頁・発行日
no.11, pp.91-105, 2004-03-31

'Reviews' of ARLIS/UK & Eire's Art Libraries Journal is very important and valuable for art librarians to get information on current art reference books. More than 300 items were reviewed in the journal since 1976. The author compiled the simple list of the reviewed items based on the classification of ARNTZEN & RAINWATER'S Guide to the Literature of Art History (1980) and surveyed the holdings of the items in four major art museums' libraries and NACSIS Webcat. Four art museums' libraries are as below: Art Library, The National Museum of Modern Art, Tokyo Research Library, The National Museum of Western Art Art Library, Museum of Contemporary Art, Tokyo Art Library, Yokohama Museum of Art
著者
レムケ アンドジェ B. スタム デェアドレ C. 水谷 長志 :訳 中村 節子 :訳
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.39, no.2, pp.101-123, 1996 (Released:2001-04-01)
参考文献数
24

アート・アーカイヴズという言葉は,美術資料を集めるところを意味するとともに,美術に関する刊行物そのものを指す場合がある。アート・アーカイヴズを六つのカテゴリーに分類するとともに,アーカイヴズの歴史を,アーカイヴズ一般とアート・アーカイヴズに分けて論ずる。また,現代におけるアート・アーカイヴズについて,その利用,資料と方法,配列とアクセス,保存,スタッフ・トレーニング,刊行物,助成,主要なアート・アーカイヴズ,関連アーカイヴズ,将来展望を述べる。