著者
平島 崇男 中村 大輔 苗村 康輔 河上 哲生 吉田 健太 大沢 信二 高須 晃 小林 記之 臼杵 直 安本 篤 Orozbaev Rustam Svojtka Martin Janák Marian
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2013-10-21

本研究課題では、世界で最も冷たい超高圧変成帯であるキルギス、最も温かい超高圧変成帯であるチェコ、その中間型である中国東部に分布する超高圧変成岩を対象とし、地下60-100kmでの流体活動の実態を明らかにし、超高圧変成岩の上昇駆動に関与する深部流体の役割の解明を目指した。超高圧時の温度が1000Cを超えるチェコの研究では、超高圧変成岩が上昇中に減圧部分溶融し浮力を獲得したことを見出した。超高圧時の温度が800C以下のキルギスや中国では、超高圧時でもローソン石・クロリトイド・Ca-Na角閃石等の含水珪酸塩が安定であり、ローソン石などは減圧時に脱水分解し周囲に水を供給していたことを見出した。
著者
小山内 康人 中野 伸彦 大和田 正明 サティッシュクマール エム 河上 哲生 角替 敏昭 角替 敏昭 足立 達朗 SAJEEV Krishnan JARGALAN Sereenen
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009-04-01

本研究では,アジア大陸の広範な地域で地質調査を展開し,大陸衝突帯深部地質について変成岩岩石学的・火成岩岩石学的解析を行うと同時に,最先端同位体年代測定を実施して,ユーラシア大陸極東部(アジア大陸)全域における衝突型造山帯形成に関わる大陸形成テクトニクスを明らかにした.また,アジア大陸形成過程と密接に関連するゴンドワナ超大陸の形成・分裂テクトニクスや,日本海形成以前のアジア大陸東縁部におけるテクトニクスについても考察した.5年間の研究成果は国内関連研究も含め51編の原著論文として学術誌に公表し,招待講演を含む多数の学会発表を行った.
著者
川崎 謙一郎 衛藤 和文 河上 哲
出版者
奈良教育大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

本科学研究費助成により,ネーター局所環AのイデアルIが1次元のイデアルであるならば,余有限加群からなる圏M (A, I) cofはアーベル圏であることを証明することができた.
著者
神保 敏弥 浅井 照明 菊池 徹平 河上 哲 南 春男
出版者
奈良教育大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1995

C^nのコンパクト部分集合KからC^nへの写像f=(f_1,・・・,f_m)によるグラフG={(z,f(z)):z∈K}の多項式凸性については、n=m=1のときの結果が多く見られるので、これらの拡張として、主にn=m>1のときにKを超球や多重円板の場合に取り、研究計画に従い、いくつかの例を構成することができた。これらを総合し、本質的な部分が解明されつつあるので、定理の形としまとめられるよう、現在鋭意検討中である。また、m=1,n>1,Ref,1mfが多重調和の時は、グラフGが多項式凸集合であるとのAlexanderの結果の関数環的な別証明を得たので、さらにこの拡張も考慮中である。超球Bで正則、Bで連続な関数族A(B)の2つの関数f,gによる零集合がBの境界に含まれるならば、A(B)の峯集合であるとの、Stoutの予想は、fに少し条件を付ければ、正しいことを示せた。以上の経過については、関数環研究集会で話した。得られた結果は次のとおりである。作用素環分野では、単純C^*-環の最小指数の乗法性の簡易な証明を与えた。これは、フォンノイマン因子環の最小指数の乗法性の証明としても有効である。後者の乗法性は、煩雑な手続きのもとで、その成立は確認されていたが、C^*-環の指数理論を適用することで、それが初等的に証明できることを示した。K-理論分野では、フレイムド多様体としての射影シムプレクティック群のコボルディズム類の非自明性を調べるため、そのフレイミングを考察する観点からその位相的実K群の環構造を決定した。