著者
泉谷 周三郎 有江 大介
出版者
横浜国立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

本研究は、現代の大衆社会の原型が形成された19世紀英国・ヴィクトリア時代の知的文化的環境の特質を、当時の社会的な諸問題を念頭に置きながら代表的思想家J.S.ミルとその周辺の諸家の知的営為を中心に検討した。具体的には、自由、正義、宗教を選び、人文・社会科学の2つの領域から考察をぶつけ合った。それにより、英国国教会系知識人、福音主義やユニテリアン、ロマン主義や功利主義の相互関係を、当時の社会改良運動に目配りしつつ従来にない形で明らかにした。