著者
藤田 智也 北田 修一 原田 靖子 石田 ゆきの 佐野 祥子 大場 沙織 菅谷 琢磨 浜崎 活幸 岸野 洋久
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.83, no.2, pp.163-173, 2017 (Released:2017-03-29)
参考文献数
40
被引用文献数
3 4

北海道から東北太平洋沿岸の産卵場9か所において2003年から2014年に採取したニシン16標本618個体についてmtDNA調節領域の塩基配列549 bpを決定した。FSTのNJ樹は,北海道,尾駮沼,宮古湾・松島湾のクラスターを描き,本州より北海道で遺伝的多様性が高かった。東日本大震災後の宮古湾ではハプロタイプ頻度が震災前と大きく異なり,尾駮沼に酷似した。北海道では約60万年前から集団が拡大,本州では20万年程度安定していたが,最終氷期後の温暖化と一致して2万年ほど前から急減していると推測された。
著者
笹塚 諒 浜崎 活幸
出版者
日本甲殻類学会
雑誌
CANCER (ISSN:09181989)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.57-59, 2018-08-01 (Released:2018-08-31)
参考文献数
6
著者
笹塚 諒 浜崎 活幸 團 重樹
出版者
日本甲殻類学会
雑誌
CANCER (ISSN:09181989)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.e105-e107, 2019-08-01 (Released:2019-09-03)
参考文献数
3
著者
照屋 和久 升間 主計 本藤 靖 浜崎 活幸
出版者
水産増殖談話会
雑誌
水産増殖 = The aquiculture (ISSN:03714217)
巻号頁・発行日
vol.56, no.3, pp.359-368, 2008-09-20

石垣島におけるマダラハタの産卵期および産卵開始時期を明らかにする目的で,天然魚の生殖腺指数を調査するとともに,天然魚を数年間養成した親魚の水槽内における産卵開始時期を5年間にわたり調査した。さらに,親魚の産卵行動を観察し,本種の配偶システムを明らかにすることを試みた。天然魚の主要な産卵期は,雌雄とも生殖腺指数がピークに達する4月~5月(太陽暦)であると推察された。産卵期最初の親魚の産卵は,満月から下弦の月にかけての3月19日~23日(太陰暦)に集中した。ただし,産卵期前の水温が低い年の産卵は,1カ月後の満月から下弦の月の期間にシフトした。このように,マダラハタの産卵は月齢に同調していた。水槽内では最大の雄1個体がなわばりを形成し,その個体と成熟雌によるペア産卵が行われたが,小型雄によるスニーキングも観察された。
著者
團 重樹 浜崎 活幸 山下 貴示 岡 雅一 北田 修一
出版者
公益社団法人日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.74, no.4, pp.615-624, 2008-07-15
被引用文献数
7

アリザリンレッドSで甲を標識したコブシメのふ化イカ2.5〜6.2万個体を石垣島の浦底湾と川平湾に放流し,各湾に設置された小型定置網の漁獲個体と石垣島の5ヵ所の海岸および魚市場で甲を収集し,標識の有無を調べた。放流個体は放流年の秋から翌々年の春にかけて放流点近海で漁獲され,小型定置網での混獲率は4.5〜18.0%に達した。また,標識甲は放流点近辺の海岸で発見された。これらの結果から,回収率は0.02〜0.08%, Yield per releaseは0.24〜1.28gと推定された。
著者
北田 修一 岸野 洋久 浜崎 活幸 北門 利英
出版者
東京海洋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

養殖や種苗放流が天然集団に及ぼす遺伝的影響を評価した。有明海では、外来種の中国アサリが在来アサリと交雑し、その遺伝子が約半分を占めた。サワラ放流魚の遺伝的多様性は低く、放流量が餌の供給量を超えた場合には、天然魚を置き換えた。養殖マダイは長年の選抜育種のため遺伝的多様性が低く、形態も変化していた。スチールヘッドの相対繁殖成功度は、交配や環境の影響を受けて変動が大きい。適応度低下の分子メカニズムを明らかにするため、遺伝子発現と形質のグラフィカルモデルを開発した。
著者
浜崎 活幸 竹内 俊郎 関谷 幸生
出版者
日本水産學會
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.64, no.5, pp.841-846, 1998-09-15
被引用文献数
19 27

Larvae of swimming crab were reared in 1-2 l tanks, supplied with marine rotifers cultured with several feeds: baker's yeast, baker's yeast fortified with cuttlefish liver oil, freshwater <i>Chlorella</i>, and marine micro algae <i>Nannochloropsis</i>. The fatty acid compositions of the rotifers were analyzed to evaluate their dietary value. Larval survival, growth and velocity of development were improved according to the amount of n-3 highly unsaturated fatty acids (n-3HUFA) contained in rotifers. Consequently, it was considered that the larval swimming crab demanded the n-3HUFA in feeds as essential fatty acid and enrichment of feed rotifers should be a routine technique in the seed production process of the swimming crab.
著者
小金 隆之 浜崎 活幸 野上 欣也
出版者
公益社団法人日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.71, no.2, pp.161-164, 2005-03-15
被引用文献数
7 14

ズワイガニ幼生の適正飼育水温を明らかにする目的で,ふ化幼生を 1L ビーカーに収容し,水温 10, 12, 14, 16℃ で飼育した。第 2 齢ゾエアまでの生残率は各水温区とも 90% 程度の値を示したが,16℃ 区ではそれ以降に大量減耗がみられた。第 1 齢稚ガニまでの生残率は 14℃ で最も高い値を示した。各齢期までの発育日数は水温の上昇にともない指数関数的に減少し,発育日数の変動係数は 14℃ 区で小さい傾向があった。以上のことから,ズワイガニ幼生の適正飼育水温を 14℃ 程度と結論付けた。<br>
著者
小金 隆之 浜崎 活幸 野上 欣也
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.71, no.2, pp.161-164, 2005 (Released:2005-07-15)
参考文献数
12
被引用文献数
12 14

ズワイガニ幼生の適正飼育水温を明らかにする目的で,ふ化幼生を 1L ビーカーに収容し,水温 10, 12, 14, 16℃ で飼育した。第 2 齢ゾエアまでの生残率は各水温区とも 90% 程度の値を示したが,16℃ 区ではそれ以降に大量減耗がみられた。第 1 齢稚ガニまでの生残率は 14℃ で最も高い値を示した。各齢期までの発育日数は水温の上昇にともない指数関数的に減少し,発育日数の変動係数は 14℃ 区で小さい傾向があった。以上のことから,ズワイガニ幼生の適正飼育水温を 14℃ 程度と結論付けた。