著者
渋谷 雄 王震 倉本 到 辻野 嘉宏
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.47, no.5, pp.1566-1569, 2006-05-15

本論文では,ピンイン入力時に携帯電話の傾きを用いて中国語の声調を指定することで選択候補の個数を減らし,中国語漢字入力を高速化する手法を提案している.携帯電話の傾きを利用するため,携帯電話の表面に入力インタフェースを追加する必要がなく,ピンインと声調を同時に入力することができるために入力時間が増加しないという利点がある.提案手法を実装したプロトタイプを用いて実験を行い,提案手法はピンイン入力のみによる従来手法に比べて,約12%高速に入力できることを示している.
著者
堤 大輔 倉本 到 渋谷 雄 辻野 嘉宏
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.48, no.12, pp.4064-4075, 2007-12-15
被引用文献数
4

本論文では,既存のスケジューラシステムがかかえる問題を解消するため,ユーザが自由に使用できる時間である「空き時間」の概念を導入したタスク・スケジュール管理,タスクの階層構造と実行順序関係からなる「タスク間関係」に基づいたタスク管理の2 つの手法を提案した.そして,2 つの提案手法の機能を付加したスケジューラシステム「タイムラインナビ」を設計・実装し,提案手法の有用性を評価するための実験を行った.その結果,空き時間表示がユーザのスケジューリングを効率的かつ容易にし,タスク間関係に対応したタスク管理が,かかえているタスクの現在の状態をより把握しやすくすることが分かった.In general scheduler systems, tasks and schedules are managed independently though they are actually related. So it is difficult for users to notice that their scheduling is overbooked. In addition, users cannot explicitly grasp a state of their tasks, such as a progress of each task because they have no chance to know such state with the scheduler systems. In order to solve these problems, we propose a task-and-schedule management method based on the amount of free time and a task management method based on the relationship among tasks. Furthermore a scheduler system with the proposed methods, named "Time Line Navi", was implemented and evaluated experimentally. The results show that the free time is useful for the user's scheduling and the relationship among tasks enable users to manage tasks clearly and effectively.
著者
三好 史隆 倉本 到 渋谷 雄 辻野 嘉宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.89, no.10, pp.831-839, 2006-10-01
被引用文献数
5 5

ユーザがPCを用いて作業を行っているときに,優先的に行われている作業のことをメインタスクと呼ぶ.そして,そのメインタスクに割り込んで表示される情報のことを周辺情報と呼び,その提示方法のことを周辺表示法と呼ぶ.周辺情報により,ユーザは効率的に作業を進めることが可能になるが,周辺表示法が適切でなければ,ユーザは周辺情報を見逃したり,逆にメインタスクを邪魔され,効率良く作業を行うことができない.つまり,"メインタスクを邪魔しない"ということと"情報提示を気づかせやすい"ということが周辺表示法に求められている.しかし,この二つはトレードオフの関係にあり,両方を同時に満たすことは困難である.そこで,ユーザが周辺情報を受け取りながら作業を効率的に進めるためには,周辺表示法がユーザの作業に与える影響を知ることが重要となる.本研究では,"メインタスクへの妨害の度合"の指標として「タスク集中度」を提案し,これに加えて,"気づかせやすさ"の指標である認知時間を用いて周辺表示法を評価する.
著者
重森 晴樹 後藤啓太 倉本 到 渋谷 雄 辻野 嘉宏 水口充
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.79, pp.43-48, 2008-07-31
被引用文献数
2

これまで PC ユーザはファイルやメール,ブックマークなどの膨大な情報資源に短時間でアクセスするために,情報資源を手探りで分類したりキーワード検索を利用してきたが,これらの手法による支援は十分ではない.一般に PC ユーザは情報資源にアクセスするために,それらに対する経験 (ユーザエクスペリエンス) を分類や検索のキーとして利用できると考えられる.そこで本論文では,このユーザエクスペリエンスを 5W1H (What,Where,Who,When,Why,How) を用いて記述し,従来手法を含む様々な情報分類・検索手法を表現することができる情報資源管理スキームについて述べる.PC users have many information resources such as files, e-mails and bookmarks. They would be able to use their experiences related to the information resources as keywords of classification and search to access them quickly. We discuss an information resource management scheme in which the user experience is described based on 5W1H (What, Where, Who, When, Why and How). In the scheme, we can represent various methods of information classification and search, including traditional ones.
著者
大迫 孝 倉本 到 渋谷 雄 辻野 嘉宏 水口 充
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.5, pp.23-30, 2009-01-19

スケジューラを用いるとき,人は抱えている予定を思い出すために,それを事前に通知するリマインダ機能を用いる.既存のスケジューラでは,事前通知時刻をユーザが決定する必要があり,他のタスクおよびスケジュールをすべて考慮して適切な事前通知時刻を決定することは難しい.そこで,自動的に事前通知時刻を決定することを考える.このためには,ユーザ自身のタスクおよびスケジュールに対する余裕の持ち方について考慮しなければならない.そこで,まず,タスクおよびスケジュールに対して人が持つ時間的余裕を余裕時間と定義し,その余裕時間と,タスク実行に最低限必要であると予想する見込み時間およびスケジュール実行場所への移動時間との関係をアンケートより調査した.さらに,その結果を用いて事前通知時刻を自動的に決定する手法を開発し,効果を検証するために実環境での実験を行った.その結果,余裕時間を用いた事前通知手法が既存の手法に比べて適切なタイミングでスケジュール情報を通知できることがわかった.Many people use their calendar software with reminder function to remind their task or schedule in good time. Most current calendar software asks the user to set such good remind time, called the prior notification time below, manually. In order to decide the prior notification time automatically, it is necessary to consider how much margin the user needs for a task and/or a schedule. In this paper, we investigated the relationship between time margin and the expected time for task completion / the expected traveling time by questionnaire, and then we proposed a prior notification method based on the relationship. As a result of experiment, we found that the proposed method provided better timing than the conventional method of popular calendar software.