著者
室 友紀 今村 真二 中村 博明 長谷川 正紀 湯浅 勲
出版者
日本法科学技術学会
雑誌
日本法科学技術学会誌 (ISSN:18801323)
巻号頁・発行日
vol.15, no.2, pp.143-149, 2010
被引用文献数
1

&nbsp;&nbsp;In many countries, including Japan, cultivation of <i>Cannabis sativa</i> (<i>C. sativa</i>) for drug use has been illegal and prohibited. Recently, seeds for cultivation purposes are easily available from internet shops, and then we have often been requested to identify <i>C. sativa</i>. The identification has conventionally been performed by morphological and chemical tests. But, it can be difficult to identify tiny and fragmenting samples as <i>C. sativa</i> even if these tests are performed.<br> &nbsp;&nbsp;In this study, we aimed to establish a method based on DNA analysis. As an initial step, we attempted a method reported by Linacre et al, however, cross-amplification between <i>C. sativa</i> and <i>Humulus lupulus</i> (<i>H. lupulus</i>) with <i>C. sativa</i> specific primers (G and H) was observed. To avoid this cross-amplification, we designed a new primer specific for <i>C</i>. sativa (cp-Can) on <i>trnL</i> intron of chloroplast DNA. DNA samples from nine plants including <i>C. sativa</i> and <i>H. lupulus</i> were amplified using the green plant universal primer pair and the cp-Can. After subsequent agarose gel electrophoresis, <i>C. sativa</i> DNA showed two bands, whereas the other plant DNA showed one band, indicating the clear distinction from the other plants tested. In addition, a BLAST search with the cp-Can sequences showed no cross-activity with other plants. The present method is very simple, rapid, sensitive, and useful for the identification of <i>C. sativa</i>.<br>
著者
湯浅 勲 湯浅(小島) 明子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
pp.166, 2003 (Released:2004-05-25)

【目的】アロエは種々の生理作用を有し、機能性食品として注目を浴びている。我々は、昨年度の本大会においてアロエ抽出物の肝傷害保護作用について報告したが、本研究ではアロエの抗ガン作用に着目し、その作用メカニズムについて検討した。【方法】エールリッヒ腹水ガン細胞は10%FCSを含むMEM培地で3~4日間培養した後、実験に供した。アロエ(Aloe Africana Miller/ Aloe ferox Miller/ Aloe spicata Baker混合種)は乾燥粉末を有機溶媒(エタノール、クロロホルム、酢酸エチル、ブタノール)を用いて分離、抽出した後、凍結乾燥したものを用いた。細胞生存率はTrypan-blue法により、DNA合成能は細胞内の3H-thymidine量により測定した。細胞周期はPI染色後、Laser scanning cytometerを用いて解析した。【結果】アロエの各抽出画分における抗ガン作用を細胞生存率およびDNA合成能で評価したところ、クロロホルム抽出画分に最も強い抗ガン作用が認められた。さらにクロロホルム抽出画分の細胞周期に及ぼす影響を調べるためにLaser scanning cytometerを用いて解析したところ、コントロール群と比較してDNA合成期であるS期が顕著に減少し、アポトーシス細胞死の指標であるsub-G1期の増加が認められた。この際、G1期からS期への移行に関係するRbタンパクのリン酸化が抑制されていることが確認された。【結論】アロエには抗ガン作用を有する成分が含まれること、また、その成分はガン細胞におけるDNA合成を抑制することによってガン細胞のアポトーシス細胞死を誘導することが明らかとなった。
著者
湯浅 勲 小島(湯浅) 明子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
pp.165, 2006 (Released:2008-02-28)

【目的】食物繊維による大腸ガンの予防メカニズムとして、発ガン物質の吸着や希釈による腸管上皮への曝露の減少、食物繊維中のフィチン酸による鉄ラジカルのキレートあるいは胆汁酸の抱合による排泄などが考えられているが、その詳細についてはいまだ明らかにされていない。本研究では食物繊維が腸内細菌による発酵・分解によって生成される短鎖脂肪酸に着目し、ヒト大腸ガン細胞(HT-29)の増殖におよぼす影響について検討した。【方法】HT-29細胞は10%FBSを含むDMEM培地に播種し、細胞を付着させた後、培地交換をおこない実験に供した。短鎖脂肪酸はナトリウム塩を用い、蒸留水に溶かした後、最終濃度が1または2mMになるように添加した。細胞生存率はTrypan-blue法を、細胞周期はLaser Scanning Cytometerを用いて測定した。【結果】食物繊維の発酵・分解により生成される酢酸、プロピオン酸と酪酸についてヒト大腸ガン細胞の増殖におよぼす影響について調べたところ、酪酸が最も強くガン細胞の増殖を抑制した。また、その抑制は細胞周期をG2/M期で停止させることによって誘導されることが明らかとなった。一方、酪酸と同時に活性酸素の消去酵素であるカタラーゼを添加すると、細胞増殖能は回復することから、酪酸によるガン細胞増殖の抑制作用には活性酸素が関与していることが示唆された。【考察】腸内細菌による食物繊維の発酵・分解によって生成される酪酸は、強いヒト大腸ガン細胞増殖抑制効果を有することが明らかとなった。また、その有効濃度は大腸内で生理的に産生される濃度(約10 mM)以下であった。これらのことから、食物繊維による大腸ガン抑制のメカニズムに酪酸が関与する可能性が示唆された。
著者
湯浅 勲 湯浅(小島) 明子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
pp.133, 2002-06-01 (Released:2003-07-29)

アロエの肝臓におよぼす影響を調べるために、培養肝細胞傷害モデルを用いてアロエ粉末の抽出物およびクロロホルム、酢酸エチル、ブタノールの各抽出分画の肝傷害保護効果について検討した。アロエ抽出物は1,4-ナフトキノン(NQ)による肝細胞傷害を濃度依存的に抑制した。その抑制効果は酢酸エチル抽出分画において最も顕著であった。NQによる細胞傷害に先立ち細胞内グルタチオンおよびタンパク-SH量の低下が認められたが、それらの低下はアロエ抽出物の添加により濃度依存的に抑制された。その際ジエチルマレートにより細胞内グルタチオン量を低下させたところ、肝細胞傷害の抑制効果およびタンパク-SH量はほとんど影響されなかったことから、肝傷害抑制効果にはタンパク-SH量が関与することが示唆された。
著者
尾立 純子 佐伯 孝子 安永 好美 宮崎 かおり 池淵 元祥 湯浅(小島) 明子 湯浅 勲
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.58, no.4, pp.179-185, 2007 (Released:2008-12-19)
参考文献数
19

The behavior of mineral levels in the diet and serum of diabetic patients was investigated. The gustometry was also examined to identify the relationship between zinc deficiency and hypogeusia. The serum levels of zinc and iron in diabetic patients were lower than those in healthy people, and the sensitivity of taste, especially of sweetness, in diabetics was also lower than that in healthy people. These findings suggest that the lower sensitivity for sweetness in the diabetic patients induced them to eat more sweet foods. A survey of the zinc, iron and copper levels in the diets of the diabetic patients indicated lower values than the dietary recommendations. In particular, the dietary zinc and iron levels of the diabetic patients who were consuming a restricted-energy diet were significantly lower than the recommended values, suggesting the importance of good mineral balance in the diet for diabetics. These results suggest the importance of studying the relationship between the diabetic serum mineral level and the mineral level of the meal.
著者
梅津 和夫 湯浅 勲
出版者
山形大学
雑誌
重点領域研究
巻号頁・発行日
1990

本年度は,日本人・韓国人・中国人・パプアニュ-ギニア人・南米インディアンを中心として各種血清タンパク型を調査したところ,次のようなことが判明した。1.ORM1座の重複遺伝子であるORM1^※2・1はアジアの北から南にかけての勾配がみられた。またORM1^※5・2はモンゴロイドにのみ広く分布していることがわかった。2.ORM2座はいずれの集団も1型が優勢であるが,ORM2^※6は特に中国人を中心として高い分布を示した。3.南米インディアンは,AHSG^※2を持つ割合がどの集団よりも高率を示した。4.AHSG^※5は調べた多数のモンゴロイド集団の中で,日本人しか検出されず,その中でも奄美大島〜石垣島までの南西諸島でのみ,きわだった高い値を示した。このことは,この遺伝子は琉球で発生し,ここから,九州,四国,本州にもたらされたことが推定される。なお,アイヌには発見できなかった。5.IF型のIF^※Aは広範なモンゴロイドにみられたが,南米インディアンにはなかった。なお南米インディアンの一集団には多型的頻度で新しい変異型のIF^※A3がみつかった。6.ZAG型の各種変異型遺伝子はいずれの集団においても出現頻度は低いが,民族に特微的ないくつかの因子が明らかになった。以上のように,モンゴロイドに特異的な標識遺伝子を調べることにより,モンゴロイド集団の系統解析に役立つことが明らかになった。
著者
湯浅 勲 小島 明子
出版者
大阪市立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2004

多くの研究者によって報告されている細胞レベルでの研究において用いられている食品成分からの抽出物の濃度は生理的な条件化における血中濃度より高い濃度を必要する場合が多い。生活習慣病の予防戦略として応用するためには有効濃度についての検討が必要である。本研究の目的は次の問題点((1)アロエ、茶、月見草およびタイショウガなどの食用植物抽出物のガン細胞に対する作用メカニズムの解明とそれぞれのメカニズムの違いを明確にする。(2)これらの作用メカニズムの違いを考慮し、複数抽出物の同時摂取することにより低濃度で有効となるシステムを検討する。)について明らかにすることである。平成16年度の研究においては、月見草抽出物は細胞内活性酸素を増加させることによりガン細胞のアポトーシスを起こすが、ガン細胞の増殖抑制には関与しないこと、また、月見草抽出物によるアポトーシスには細胞内ポリアミンが関与するが、細胞増殖には影響しないことを明らかにした。また、西洋ニンジンの葉抽出物がガン細胞の細胞周期をG2期で停止させることよりなど、アロエ、茶、月見草、タイショウガおよびニンジン葉抽出物はそれぞれ異なるメカニズムで抗ガン作用を示すことを明らかにした。また、平成17年度においては、食物繊維により腸管内で生成される酪酸の作用メカニズムについても調べた後、問題点(2)について作用メカニズムの異なる成分の同時投与の影響について検討した。その結果、緑茶抽出物は酪産と同時に添加することにより相乗的にヒト大腸ガン細胞の増殖を抑制すること、またカフェインは酪産と同時に添加することにより相加的にガン細胞の増殖を抑制することを明らかにした。今後さらに検討することが必要であるが、今回の研究により低濃度で有効なシステムの確立するための手がかりを得ることができた。