著者
澤野 雅彦
出版者
日本経営学会
雑誌
經營學論集 第84集 経営学の学問性を問う (ISSN:24322237)
巻号頁・発行日
pp.22-29, 2014 (Released:2019-09-27)

かつて経営学は,メーカーを中心に研究を展開してきたが,近年,産業構造の転換に対応して研究対象を次々多様化し,さまざまな議論を行うようになってきている。もともと,経済学のようにディシプリンが明確な学問ではないだけに,その分,学問性が怪しくなってきているのも確かである。本研究では,経営学成立の経緯を考えることで,経営学の性質を検討して,「コンビナートモデル」と「自動車モデル」の2つの経営学を抽出したが,いずれも,直傭制が成立する20世紀型システムに適合的であることが明らかである。ところが,21世紀に入る頃から,産業構造の転換により,派遣・請負つまり,間接雇用が増えはじめ,経営学が成立する基盤そのものが揺らいでいる。そのため,脱構築なくしては経営学の学問性は疑わしいものとなるであろう。
著者
澤野 雅彦
出版者
京都大学
巻号頁・発行日
2003-09-24

新制・論文博士
著者
中牧 弘允 陳 天璽 岩井 洋 澤木 聖子 澤野 雅彦 竹内 恵行 チョ 斗燮 岩井 洋 澤木 聖子 澤野 雅彦 住原 則也 竹内 惠行 曹 斗燮 出口 竜也 晨 晃 日置 弘一郎 廣山 謙介 三井 泉
出版者
国立民族学博物館
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

産業と文化の相関関係を実証的に究明し、その論理の抽出をめざし、(1)環黄海経済圏の産業と都市における文化創造・文化交流、(2)世界遺産をめぐる日中ならびにスペインの産業振興と文化交流、(3)文化活動を機軸とする産業と都市の協働関係の3つの領域に分けて調査をおこなった。近年の創造都市論や創造階級などの議論に見られるような文化を重視する視点から、都市の活性化、文化産業の興隆、世界遺産の積極的活用、地域祭礼の振興などに関する貴重な知見が得られた。
著者
中牧 弘允 陳 天璽 廣瀬 浩二郎 日置 弘一郎 廣山 謙介 澤野 雅彦 三井 泉 竹内 恵行 澤木 聖子 出口 竜也 周佐 喜和 大石 徹 王 英燕 秦 兆雄 曹 斗燮 岩井 洋 市川 文彦 住原 則也 出口 正之 李 妍〓
出版者
国立民族学博物館
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009

上海万博のテーマに沿って、展示やイベントに見られる近未来の望ましい都市文化、都市生活のありようを研究した。追究したテーマは主に聖空間、国家、都市、企業にかかわるものであり、国威発揚、経済効果、生活様式の変化などに注目した。上海万博は、上海を「龍頭」として発展する現代中国を中心に、それをとりまく国際環境の縮図を一つの世界観として内外に提示したといえる。
著者
中牧 弘允 住原 則也 塩路 有子 澤野 雅彦 廣山 謙介 日置 弘一郎
出版者
国立民族学博物館
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2001

最終年度にあたるため、イギリスでの補足調査を実施するとともに、研究成果のとりまとめをおこなった。報告書には日本語版と英語版を掲載した。(1)宗教共同体に関しては、三井がクエーカ-の企業体であるロウントゥリー(ヨーク)の調査を継続し、クエーカーのダービー家によって創始された製鉄業の象徴的建造物であるアイアンブリッジを訪問した。(2)企業博物館に関しては、中牧、広山がストーク・オン・トレントとバートン・アポン・トレントでそれぞれ陶器業と醸造業の補充調査を実施した。ケリーはバートン・アポン・トレントに合流するとともに、他の醸造業の博物館についても調査を実施した。住原とセジウィックはスコットランドで昨年度着手した蒸留酒のビジターセンターについて補充調査を実施した。廣山、中牧、ヘンドリーはロンドンでウエルカム財団ならびにその資料を展示した大英博物館企画展の調査を実施した。澤野はレディングでハントゥリー&パーマー社の補充調査をおこなった。(3)観光産業の経営文化に関しては、塩路が引き続きコッツウォルズ地域を対象に、とくに陶器をめぐる産業と家庭と関係について補充調査を実施した。(4)マツナガは長期滞日中のため現地調査はおこなわなかったが、報告書の英語版の監修に当たった。(5)日置は勤務校の責務のため、現地調査を実施しなかった。(6)オックスフォード・ブルックス大学でミニ・シンポジウムを開催し、メンバー以外の研究者や学生の参加を得た。