著者
呉 垠錫 木下 剛 池邊 このみ 廉 晟振
出版者
公益社団法人 日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.75, no.5, pp.471-476, 2012 (Released:2013-08-09)
参考文献数
15
被引用文献数
5 9

This study aimed at acquiring planning knowledge and opinions on future parks regeneration; by conducting research on how urban small park regeneration affects utilization patterns and visitor’s satisfaction levels before and after regeneration. As a result, higher levels of satisfaction and time spent in both parks after regeneration were noticed compared to the parks before regeneration. Hanahata Park regeneration, focused on expanding facilities and tree preservation, with zoning that emphasized limitation in space organization. In contrast, Gochoda Park regeneration, focused on expanding facilities and arranging trees, with zoning that expanded space through construction of a square without any limitation. Although these two parks have different design objectives, the purpose of regeneration and demands by local residents have been achieved in both parks, and problems that existed in the parks solved with improved satisfaction and promotion of visitation through changing space organization. In addition, we conclude that a balance of the two opposing views; expanding facilities and preservation of resources is significant for urban small park regeneration in the future.
著者
徳留 真一郎 八木下 剛 羽生 宏人 鈴木 直洋 大毛 康弘 嶋田 徹
出版者
宇宙航空研究開発機構
雑誌
宇宙航空研究開発機構研究開発報告 (ISSN:13491113)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.1-15, 2008-02

無毒で常温貯蔵可能な液体推進剤として亜酸化窒素(N_2O)/エタノールの組合せに着目し,それによる扱い易い液体推進系の実証研究を進めている.当面の目標として大気吸い込み式極超音速推進系の飛行試験に用いる加速用ロケットエンジンへの適用を目指しているが,その低温環境順応性を活かす衛星・探査機搭載推進系への応用も視野に入れている.これまでに,推力700N級の要素試験供試体を用いた燃焼試験を2シリーズ行って,エンジン噴射器設計のための有用なデータと運用特性を取得してきた.併せて,水冷式燃焼器による燃焼器壁面熱流束分布の測定や厚肉のシリカ繊維強化プラスチックSFRP製燃焼器を用いた燃焼試験によって燃焼器への耐熱複合材料適用の可能性も探っている.
著者
五十嵐 且治 木下 剛 田代 順孝
出版者
公益社団法人 日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.68, no.5, pp.763-768, 2005 (Released:2006-05-08)
参考文献数
14
被引用文献数
1 1

There have been many residents who want to live in super-high rise buildings from where wonderful birds eye vies could be enjoyed. They may intend to have quite new landscape experiences from their rooms, and this would initiate the demand of constructing more high rise buildings for residential use.This study reffere to the tendency of residents' preference of green spaces through analysis of landscape attitude of residents through evaluation of landscape values of green space seen from their own rooms in the said building. Research was conducted in the site of new development project of JHDC in Minatoku, Tokyo. The results may indicate that the values of green spaces should be evaluated by the degree of landscape preference in relation to the expectation of green spaces as sources of new urban landscapes and object of bird eye view experiences from inside the rooms. The height of rooms would be thought as key factors of sense of satisfaction to the landscape and green spaces to bee seen from the high rise rooms.When residents live in the room from where valuable parks and green spaces, they may satisfy the quality of green space and that would attract them to go to the green space and enjoy the environment there. The degree of looking down angle, 10 may degree in this case was considered as critical.
著者
木幡 義彰 宮原 健夫 清水 直樹 渡辺 浩一 内山 和郎 井川 守仁 篠原 靖 白鳥 泰正 窪田 良彦 竹下 俊隆 宮岡 正明 斉藤 利彦 古畑 総一郎 木下 剛 福武 勝秀
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
雑誌
消化器内視鏡の進歩:Progress of Digestive Endoscopy (ISSN:03899403)
巻号頁・発行日
vol.43, pp.211-214, 1993-12-01 (Released:2015-07-15)
参考文献数
10
被引用文献数
1

症例1は51歳男性。腹痛を主訴に入院した。腹部X線検査にて横行結腸と思われる部位に針様陰影を認め,停滞したため大腸内視鏡検査を施行し,生検鉗子を用いて横行結腸より縫い針を摘出した。症例2は61歳女性。義歯誤飲にて受診した。腹部X線検査にて上行結腸に異物を認め,大腸内視鏡検査を施行し,生検鉗子およびポリペクトミー用スネアを用いて義歯を摘出した。症例3は59歳男性。自慰行為にて肛門から挿入したバイブレーターが抜去困難となり受診した。大腸内視鏡検査を施行し,スネアを用いて摘出した。3例とも摘出による合併症の出現はなかった。異物は時に消化管穿孔や出血などをひき起こし,外科的処置が必要となる場合がある。内視鏡的異物摘出は上部消化管においては普及しているが,下部消化管ではまれである。大腸異物の内視鏡的摘出は安全かつ有用な手技であると考えられた。
著者
広田 雄二 徳田 眞二 多々良 泉 木下 剛仁 松雪 セツ子
出版者
佐賀県農業試験研究センター
雑誌
佐賀県農業試験研究センター研究報告 (ISSN:13405241)
巻号頁・発行日
no.37, pp.1-19, 2012-10

「さがびより」は「佐賀27号(後の「天使の詩」)と「愛知100号(後の「あいちのかおりSBL」)」の組合せから育成された良質・良食味品種で、2004年から「佐賀37号」の系統名で試験を重ね、2008年に品種登録の申請を行い、2011年に登録された。「さがびより」の特性は次のとおりである。1. 出穂、成熟期は「ヒノヒカリ」より3~5日遅く、北部九州の温暖地では"中生の晩"に属する。2. 稈長は「ヒノヒカリ」よりやや短く、穂長は同等、穂数も同等で、草型は"偏穂数型"である。3. やや短稈で、稈がやや太いため、耐倒伏性は「ヒノヒカリ」より優れる。4. 収量性は「ヒノヒカリ」より10%以上多収である。5. 玄米千粒重は「ヒノヒカリ」より1.0g重く、外観品質は「ヒノヒカリ」よりやや良い。6. 高温登熟性は"中"で、登熟期間が高温でも品質、収量の低下は小さい。7. いもち病圃場抵抗性は葉いもち、穂いもちとも"弱"である。白葉枯病の圃場抵抗性は「ヒノヒカリ」と同じ"やや弱"である。8. 食味は外観、味、粘り、総合値いずれも「ヒノヒカリ」に優る。
著者
宮城 俊作 木下 剛 霜田 亮祐
出版者
公益社団法人 日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.64, no.5, pp.703-708, 2000-03-30 (Released:2011-07-19)
参考文献数
7

1950年代後半から60年代にかけての約10年間に日本住宅公団によって開発された初期の住宅団地では, プレイロットの配置と施設設計が造園に関わる業務の中心的な課題のひとつであった。これらの業務を遂行する過程において試行され検証された設計理論の構造を明らかにするとともに, この時期に首都圏において建設された10件の住宅団地を対象とした調査と分析を通じて実証的な検討を行った。初期の公団住宅におけるプレイロットの設計思想は, 戦後日本における造園モダニズムの基点のひとつを形成するものであり, 同時に民間プロパーにおける造園職能の確立を促すものであったことが確認された。
著者
田畑 貞寿 木下 剛
出版者
千葉大学園芸学部
雑誌
千葉大学園芸学部学術報告 (ISSN:00693227)
巻号頁・発行日
no.47, pp.p75-83, 1993-03

Castle town "Mito" in the Edo era consisted of basic open space system. These open spaces had multiple function; urban frame, urban defense and transportation of goods, and there were ones which was of utility for public recreations among these open spaces. But, since the Meiji era, its open space system of the Edo era has been destroyed through modern urban developments; infrastructure improvements and developmints of public institutions and town area, etc. Therefore, these open spaces role that forms castle town in the Edo era had changed certainly, and these open spaces became mere spacl for construction of modern facilities. On the other hand, in the Meiji era, though the public open spaces like "urban park" were invented through reusing the existing open spaces, these open spaces that formed basic urban structure in the Edo era had been become lost.
著者
田代 順孝 木下 剛 赤坂 信 小林 達明 柳井 重人 古谷 勝則
出版者
千葉大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2004

最終年度である平成18年度は,地区スケールの緑の配置計画の可能性について検討を行うとともに,これまでの研究成果をとりまとめて研究の総括とした。住宅地と街路空間を対象として放射エネルギー分布図を作成することにより,夏季の高温化を促進する土地被覆と冷却効果を持つ土地被覆を特定し,その効果を定量的に把握することができた。さらに,放射エネルギー分布図を利用して,温熱環境(または温熱景)制御のために,緑の配置によって蓄熱する景観要素をコントロールすることの可能性についての知見が得られた。中高木を植栽して緑陰を確保するとともに,土地被覆を芝生や裸地とすることで,地中への蓄熱を軽減することが予測された。また,表面温度と周囲の気温との温度差が大きく,放射熱伝達が大きい場合は発生源(各要素)から出る放射エネルギーに対して,適切な緑を配することで軽減できることが明らかとなった。さらに,熱帯地方における日影変化・樹木形態(樹種や植栽密度の違いによる)・緑陰効果からみた緑陰地の特性について検証し,温熱景制御に資する緑の配置パターン(植栽デザイン)について明らかにした。具体的には,緑陰エリアは日中,樹冠と同程度の最小限の日影をつくり出すことから,人々の活動をサポートするための緑陰空間は日中において特に考慮されるべきである。緑陰地の空間形態は樹木のサイズ(樹高と樹冠により中規模,大規模,極大規模)によって規定される。全緑陰(Full Shade)は密植(暗い緑陰と樹冠の重層)により形成され,非全緑陰(Not Full Shade)は疎林(やや暗い緑陰と樹冠の接触)によって形成される。また,分離植栽は緑陰を形成しない(樹冠が離れており地表は明るい)。葉と枝張りの密度の濃い緑陰樹は緑陰地のデザインにおいて特に適している。緑陰空間の特性は,熱帯地方の特に日中,太陽が南中した際に重要な役割を果たす日影に重要な影響を及ぼす。日影の継続は人々の活動に高い快適性をもたらすことができた。以上の結果から,温熱景制御に資する地区スケールでの緑の計画の在り方について有用な知見を得た。
著者
松本 悟 田代 順孝 宮城 俊作 木下 剛
出版者
千葉大学
雑誌
千葉大学園芸学部学術報告 (ISSN:00693227)
巻号頁・発行日
vol.52, pp.93-102, 1998-03-31

本研究は,都市河川とりわけ近代産業発展の舞台となった隅田川とその沿川の産業施設に着目し,これらがやがて衰退・用途転換していく過程において,河川と産業施設との関係がどのように変化してきたのかについて,河川に対する表裏の認識という視点から分析することを通じて,沿川空間のもつ地域環境デザイン上の意義と課題について考察を行うことを目的に実施した.その結果,産業施設の河川に対する表(産業インフラとして)→裏→表(環境資源として)という認識の変化が明らかとなった.そして,河川と地域との関係を媒介する場としての産業施設の位置的な重要性が指摘され,地域の論理やニーズを的確に反映した空間デザインが課題とされた.