著者
麻生 恭代 長富 美恵子 中澤 武司 佐々木 信一 石 和久
出版者
一般社団法人 日本環境感染学会
雑誌
日本環境感染学会誌 (ISSN:1882532X)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.81-90, 2012 (Released:2012-06-05)
参考文献数
6
被引用文献数
2

当院では2005年度に血液培養でBacillus cereusの増加傾向がみられた.血液培養でB. cereusが検出された患者の背景を調べた結果,大半の患者で末梢カテーテルを留置していた.さらに血液培養でB. cereusが検出された数名の患者の末梢カテーテル先端からもB. cereusが検出され,B. cereusによる血流感染ありと判断した.また文献的に検索するとB. cereus菌血症についてはリネン等の汚染や留置カテーテルの取り扱いが指摘されているが,カテーテルの汚染とリネンの汚染との結びつきについては不明な点が多い.そこで今回我々はカテーテルにおける菌の定着と増殖の原因について,輸液製剤の種類による菌の発育速度と温度の影響,環境因子の影響について調査を行ったので報告する.輸液製剤の種類や保管時間の影響に関しては,B. cereusがStaphylococcus aureusやStaphylococcus epidermidisと比較して増加しやすいという傾向が見られた.環境検査ではタオルの培養で≦102~1×106 cfu/mLのB. cereusが検出された.落下菌の測定では,一般環境より病室で多く検出される傾向が見られた.さらにリネンの出し入れ後の落下菌の検査を行うと短時間で多数のB. cereusが検出された.以上より輸液製剤の保管の影響よりも,薬剤の調合やカテーテルの刺入,ルート交換を行う環境や取り扱いに問題があると考えた.
著者
岩切 宗利 宗石 和久
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会誌 (ISSN:02859831)
巻号頁・発行日
vol.43, no.4, pp.534-542, 2014-09-30 (Released:2015-11-06)
参考文献数
24

劇場や映画館などで盗撮された映像コンテンツ再配布は,著作者等の利権を侵害するものとして大きな社会問題になっている.その対策である電子透かし技術は,電子的な著作物の著作権を証明するために検討されてきた.電子透かしは,著作権の存在を示す手段として有効であるが,盗撮者の特定には利用できない.本論文は,劇場や映画館などで盗撮され,不正に配布されている映像から,盗撮者の撮像位置を推定する技術とその評価結果を示したものである.提案方式は,映像から得た空間座標既知の特徴点を用いて,盗撮者の撮像位置を推定する手法である.本方式に関する評価結果は,提案方式により盗撮位置を正確に推定できることを示した.盗撮位置推定の可能性は,個人特定を恐れる不正者にとって脅威であり,盗撮行為の抑止にも有用と考える.
著者
大石 和久
出版者
美学会
雑誌
美學 (ISSN:05200962)
巻号頁・発行日
vol.64, no.1, pp.35-46, 2013-06-30

Henri Bergson states that "duration", which cannot be fragmented into instants, has reality, and that the instants themselves are unreal. Herein lies the difficulty of discussing the photograph from a Bergsonist viewpoint. To solve this problem, this paper proposes that Bergson treats the "any-instant-whatever" as a kind of duration, but one which is without memory, and is therefore extremely expanded. In contrast, subjective human perception is a condensing of myriads of instants via the memory, and is therefore a contracted duration. Without memory, the any-instant-whatevers return to themselves, and become objective. This paper proposes that the camera, being only physical matter without human memory, reveals the any-instant-whatever that had become indistinguishable in the contracting memory. From this viewpoint, the photograph is objective in its instantaneity, revealing instantaneous "differences" that are "useless" for human beings; Bergson recognizes that "revelation" is a function of art. Thus, the "optical unconscious" revealed instantaneously by the photograph, refers not to psychological reality, but to the objective (material) world.
著者
久保田 武美 石 和久 鈴木 正明 宇津野 栄 猪狩 淳
出版者
社団法人 日本感染症学会
雑誌
感染症学雑誌 (ISSN:03875911)
巻号頁・発行日
vol.73, no.3, pp.233-238, 1999-03-20 (Released:2011-02-07)
参考文献数
10
被引用文献数
3 3

この研究の目的は子宮頸部のneoplasiaと最も関連深い高度・中等度risk typesのHPVによる感染の蔓延状況を知ることである.対象はSTDclinic受診例236例とcontrol群 (通常の婦人科外来受診者) 95例である.両群ともに, 子宮頸部擦過物を採取し, DNA診断法であるhybrid capture法を利用して, HPVの6, 11, 42, 43, 44型 (HPVA), 16, 18, 31, 33, 35, 39, 45, 51, 52, 56, 58, 59, 68型 (HPVB) およびC.trahomatis, N.gonorrhoeaeの検出を試みた.分析にはFisherの直接法を用いた.HPVBの陽性率はSTD clinic受診群, コントロール群いずれの群においても最も高率であった.STD clinic受診群とcontrol群でのHPVBの検出率はそれぞれ47.5%, 5.3%であり有意差を認めた (p<0.00001).STD clinic受診者においては, 子宮頸部悪性病変のリスクを知るためにHPVの検査を施行する意義のあることが示唆された.