著者
石田 和成
出版者
一般社団法人 情報システム学会
雑誌
情報システム学会 全国大会論文集 第5回全国大会・研究発表大会論文集 (ISSN:24339318)
巻号頁・発行日
pp.A2-2, 2009 (Released:2020-06-29)

Wikipediaにおけるエイリアスもとづき,キーワードの表記ゆれ情報の抽出を行った.エイリアスはWikipedia内のページ名と異なる名前で, 指定したページへのリンクを張る仕組みである.この仕組みを用いて,Wikipediaの編集者はページ編集において,編集中の文脈に沿ったキーワードを選定して文章を構成する.そのため,本研究ではエイリアスにもとづきキーワードの表記ゆれおよび同義語の抽出を試みた.
著者
石田 和成
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.57, 2010

スマートフォンとソーシャルメディアの普及により,インターネットにおける位置情報は拡大の一途をたどっている.本研究は,ブログでの位置情報付き写真およびツイッターでの位置情報を利用し,人々の行動に関する地域的,時間的な類似点,相違点の分析を行う.そのため,得られたデータを,都道府県毎,時間毎に集計し,写真撮影,ブログ掲載,位置情報登録について,地域別に時間的関連性を分析する.その結果,撮影投稿時刻の相互相関については,関東,関西ともに,ビジネスセンターにおいては撮影直後に投稿する傾向が,ベットタウンでは撮影投稿時間の差が長い傾向が見られた.また,位置情報サービスと画像撮影投稿との関係について,ツイッターでの位置情報登録は,写真撮影よりもブログ投稿と時間的相関が高い傾向が見られた.
著者
山本 仁志 石田 和成 太田敏澄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.29, pp.147-152, 2004-03-17
参考文献数
6

インターネット普及によって,消費者間オンライン市場という新しい取引形態がもたらされた.しかし,ネットワークを介したコミュニケーションの特性として,匿名性や参加離脱の容易性があるため,参加者には貢献することなくサービスを受け取りたいという誘引が働く.また一方で,ネットワーク上では,三課のためのコストや情報投入のコストが低いことから,利他的な行為をもたらす誘引も働く.オープンソースコミュニティなどが一例である.こうした環境下で,非協調行動を抑制するメカニズムとして,参加者相互が取引相手を評価し,その結果を評判として共有する評判管理システムがある.我々は,先行研究において,囚人のジレンマの枠組みでオンライン市場をモデル化し,シミュレーション実験をおこなった.その結果,オンライン市場では,ポジティブ評判管理システムが協調行動を促進することを示した.本論文は,囚人のジレンマを表現する利得行列に対して,「誘惑」「貢献」という二つの指標を提示することで,取引される財の特質を議論することを可能にした.更にシミュレーション実験により,オンライン市場では物財の取引にはポジティブ評判システムが有効であり,情報財の取引では,ネガティブ評判システムが有効であることを示した.This paper discusses the effectiveness of sharing information concerning the reputations of buyers and sellers making online transactions in a consumer-to-consumer (C2C) marker. We developed a computer simulation model that describes online transactions with a reputaion managemant system that shares information concerning the reputations of consumers. The model take an agent-baed approach in which agents' actions are based on the iterated prisoner. No model exists to analyze C2C markets even though these are many case studies concerning the sffectiveness of sharing reputation information among participants in a market. The simulation results revealed that a positive reputation system can be more effective than a negative reputation system for an online transaction, eve though the negative one can work for a traditional transaction. The result should be an important consideration when designing practical reputation management systems for online transactions.
著者
山本 仁志 石田 和成 太田 敏澄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告情報システムと社会環境(IS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.25, pp.9-16, 2005-03-15
被引用文献数
6

インターネットを介したオンライン市場の発展により、従来は購買者でしかなかった一般の個人が、売り手や買い手として市場に参加することが可能となった。一方で、オンライン市場の発展は、消費者間取引におけるリスクの増大という社会的問題を引き起こしている。例えば、代金不払い、商品不渡し等の不正行為が一例である。オンライン市場では、取引参加者相互の評判情報を流通する評判管理システムを用いることで、市場参加者の協調行動を促進している。本研究の目的は、オンライン市場において売り手・買い手の取引行動や取引相手を選択する際の情報行動を分析することで、評判管理システムの有効性を検証することである。我々は、個人の利得行列が囚人のジレンマ状況である仮想的な取引市場を構築し、被験者をもちいた実験をおこなった。実験参加者の行動を分析することで、実際に個人が評判に基づいて取引相手を選択する際、評判を形成するどのような情報を参考に判断し、どの情報を重要だと考えているのかを議論する。実験の結果、評判管理システムが協調行動を促進することがわかった。また、協調的な参加者は、取引相手を選択する際、非協調行動の回数およびID継続期間を重視して選択していることがわかった。Reputation management system is effective for promotion of cooperative behaviors in online transaction. In most reputation management systems, the reputation of participants in transaction are calculated as an accumulation or an average of the his/her evaluations. We explore the information that the participants emphasize in the reputation management system. To analyze effect of the reputation management system, we develop a C2C market platform and experiment on virtual transactions. We find that the reputation management system can promote cooperative behavior in online C2C markets.
著者
石田 和成
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.162, pp.35-40, 2010-07-28
被引用文献数
1

スマートフォンやソーシャルメディアの普及により,BlogやTwitterにおいて多くの位置情報が公開されている.本研究は,Blogに掲載される画像データに含まれる位置情報や,Twitterと連携して用いられるFoursquareの位置情報を用いて,人々の行動に関する地域的,時間的な類似点,相違点の分析を行う.そのため,更新されたBlogに含まれる画像データを1日ごとに収集し,Exifで記録されるGPS情報付き画像データにもとづき,地域ごとのモバイル端末の違い,写真撮影時刻やBlog記事投稿時刻の違いについて分析した.また,位置情報サービスにもとづき,世界各地での位置情報登録行動の共通点,相違点を調査した.その結果,Blogに掲載される位置情報付きJPEGファイルのほとんどがiPhoneで撮影されたものであること,兵庫県,大阪府,沖縄県は他の地域と比べ3GSの割合が高く,宮城県は3Gの割合が高い傾向が見られた.また,撮影投稿時刻の相互相関については,関東,関西ともに,勤務地の密集する,東京都,大阪府においては,撮影直後に投稿する傾向が,また,ベットタウンである神奈川県,兵庫県では,撮影投稿時間の差が長い傾向が見られた.さらに,位置情報サービスと画像撮影投稿との関係については,位置情報登録は,写真撮影よりもBlog投稿と時間的相関が高い傾向が見られた.また,位置情報登録の地理的分布については,アメリカ,アジア,ヨーロッパで高頻度のピークが観察された.また,時間的分布については,朝,昼,夜と3つのピークがあり,夜の登録頻度が最も高い傾向を示す地域が多く観察された.