- 著者
-
石部 尚登
- 出版者
- 日本大学
- 雑誌
- 若手研究(B)
- 巻号頁・発行日
- 2012-04-01
ベルギーにおける「方言」の復権運動には、復権の目標の違いに起因する標準語の形態に対する立場の違いが存在するものの、教育への導入の目標、ICTを利用した活動、さらには公用語政策の影響により、他の地域語・少数言語の復権と同様に「標準語」の必要性が立場の違いを超えて共有されていることを明らかにした。ただし、そこで志向される「標準語」とは、他の地域語・少数言語の復権の場合とは異なり、複数の中心を持つことが可能な、より柔軟かつ寛容な形態であることを示した。