- 著者
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木方 十根
福島 綾子
高尾 忠志
柴田 久
- 出版者
- 一般財団法人 住総研
- 雑誌
- 住宅総合研究財団研究論文集 (ISSN:18802702)
- 巻号頁・発行日
- vol.36, pp.71-82, 2010 (Released:2018-01-31)
- 被引用文献数
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本研究では,九州離島(五島・奈留町,奄美大島・龍郷町)のキリスト教系集落を研究対象とし,カトリック信者,一般集落住民らによる集落維持管理活動の実態を解明し,その特質と課題を明らかにした。また,それらの比較考察を通じて,維持管理の持続可能性における課題は,1)維持管理活動の「主体」と「領域」の可変性の確保にあること,2)その可変性は維持管理の対象領域が公益性,共有性を帯びた場合に確認できること,3)教会の社会的意義が認識される場合にはその敷地も公益性,共有性を帯びる場合があること,といったキリスト教系集落の維持管理活動の課題を抽出し,それらを踏まえ集落景観の継承手法の確立に向けた展望を示した。