著者
谷埜 予士次 福島 綾子 酒井 英謙 高崎 恭輔 米田 浩久 鈴木 俊明
出版者
関西医療大学
雑誌
関西医療大学紀要 (ISSN:18819184)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.32-37, 2008

レッグエクステンションによって、膝伸筋群を効率よく強化するための基礎的研究として、骨盤肢位の変化と大腿四頭筋の筋活動について検討した。健常成人10名を対象とし、膝60°屈曲位での膝伸展を最大の30%強度で行わせた。骨盤肢位は「骨盤前傾位」、「骨盤中間位」、「骨盤軽度後傾位」、「骨盤最大後傾位」の4種類に規定し、各々の骨盤肢位を維持した状態で膝伸展保持を行わせた。そして、伸展トルク発揮中に大腿直筋(RF)、外側広筋(VL)、内側広筋斜走線維(VMO)から筋電図を記録した。VMOの筋電図積分値(iEMG)は、「骨盤前傾位」で、他の3種類の骨盤肢位のときと比較して有意な増大が認められた。また、VMOのiEMGは「骨盤最大後傾位」と比較して「骨盤中間位」でも有意に増大した。RF、VLのiEMGについては、骨盤肢位の変化に関わらず有意な差を認めなかった。本結果より、臨床への示唆として、膝60。屈曲位でのレッグエクステンションにおいて、VMOの筋活動を優位にしたい場合は骨盤を後傾位にすることなく、可及的に腰椎の生理的前弯に伴った骨盤の肢位にて、レッグエクステンションを行うことを推奨する。
著者
谷口 亘
出版者
関西医療大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

脊髄損傷(Spinal cord injury: SCI)後疼痛モデルラットを作成し、損傷レベルより下位の脊髄後角でin vivoパッチクランプ法により自発性興奮性シナプス後電流(sEPSC)の解析を行った。SCIモデル群はコントロール群よりsEPSCの頻度が増強していた。このことから、脊髄損傷後疼痛では損傷部より下位の非損傷脊髄内において、何らかの興奮性の神経可塑的変化が生じ、中枢性感作の状態になっていると考えられた。次にこのSCIモデルにミクログリア活性化阻害薬のミノサイクリンを灌流投与することでsEPSCの増強に抑制が得られるか検討したが、予想に反してsEPSCは減少を認めなかった。
著者
福島 綾子 谷 万喜子 井上 博紀 高田 あや 鈴木 俊明 吉田 宗平
出版者
関西医療大学
雑誌
関西医療大学紀要 (ISSN:18819184)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.103-108, 2008

左第5指の局所性ジストニアと診断されたクラリネット奏者1症例に対して、鍼治療をおこなった。症例は35歳の男性で、クラリネット奏者である。X-2年8月、クラリネットの練習中に左第5指の動きにくさに気づいた。左第5指の局所性ジストニアと診断されて内服薬にて治療を開始したが、症状は軽快しなかった。X年1月、鍼治療目的で関西医療大学附属診療所神経内科を紹介されて受診し、研究への同意を得て鍼治療を開始した。動作分析や表面筋電図評価、触診より、本症例の問題点は左第4虫様筋、左第4掌側骨間筋の筋活動低下、左短小指屈筋、左小指対立筋の過剰な筋活動、左尺側手根屈筋の筋活動低下の3点と判断した。鍼治療は週一回、両側上肢区に置鍼、左第4虫様筋、左第4掌側骨間筋、左小指球、左尺側手根屈筋に集毛鍼をおこなった。その結果、6回という少ない治療回数でクラリネット演奏時の症状に改善傾向を認めた。本症例の治療結果から、楽器演奏者の局所性ジストニアに対して、鍼治療が有効であることが示唆された。
著者
戸田 静男
出版者
関西医療大学
雑誌
関西医療大学紀要 (ISSN:18819184)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.49-53, 2011-09-20
著者
石野 レイ子 岩井 恵子 伊井 みず穂 兒嶋 章仁 相澤 慎太 五十嵐 純 吉田 宗平 矢部 絵里奈
出版者
関西医療大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

活習慣病予防対策として国民自らが運動の必要性を理解し、主体的に運動を継続できるための支援を検討した。公募して同意を得た成人90名を対象に、体育館で月1回、ミニレクチャー30分、運動90分のプログラムを提供し、自宅での歩数とEXをモニタリングした。生理的変化は、BMI、血清脂質、内臓と皮下脂肪面積と、動機と生活習慣・健康・運動の認識について調査した。12か月後の成果は、支援前に比較して歩数とEXの増加、および皮下脂肪面積が有意に減少し、参加者全員が運動継続の必要性を認識できた。仲間づくりの運動の場を提供し、生理的変化に効果的な運動や手軽にできる運動内容など、やる気を支える支援が示唆された。
著者
中塚 映政 谷口 亘
出版者
関西医療大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

アストロサイトから放出される伝達物質のひとつであるD-セリンは脊髄後角ニューロンにおいてNMDA受容体活性を増強するとともにグリシン受容体も活性化することが判明した。しかし、末梢神経障害モデルではこのD-セリンの活性化が疼痛増強に作用する様に変化することが判明した。さらに神経根性疼痛の障害部位の違いによる疼痛発現の違いには脊髄後角ミクログリアの活性化が関与している可能性があることが判明した。