著者
本光 英治 柳 博 神谷 利夫 平野 正浩 細野 秀雄
出版者
公益社団法人 日本セラミックス協会
雑誌
日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
巻号頁・発行日
vol.2005, pp.386, 2005

我々の研究グループは、今日まで透明p型酸化物半導体の探索を行い、層状構造を有するオキシカルコゲナイドLaCuOCh (Ch:カルコゲン)が可視域の光に対して透明であり、さらに室温で励起子が安定に存在することを発見し、このような性質が結晶構造中に内包された層状構造がもたらす量子井戸構造に起因するものであることを見出した。LaMnOPn (Pn:プニコゲン)はLaCuOChと同じ結晶構造を有するが、この物質の結晶構造は丁度[La-O]絶縁障壁層を磁気活性な導電層である[Mn-Pn]層で挟んだトンネル磁気抵抗デバイスによく似た構造をしていることから、我々はこの物質の電気、磁気的な特性に大きな関心をもち、今回LaMnOPnに関する試料の合成と電気、磁気特性に関する報告を行う。
著者
細野 秀雄
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.69, no.4, pp.415-419, 2000-04-10 (Released:2009-02-05)
参考文献数
27

最近, 100nm以下の解像(16ギガDRAM相当)を実現するF2エキシマレーザー光 (157nm) を光源とする半導体の光リソグラフィーに大きな関心が集まりつつある. “modifiedsllica”とよばれるフッ素をドープした無水シリカガラスが優れたF2レーザー耐性を示すことがわかり,これまであきらめられていたフォトマスク基板としての可能性が示されたことが一つの契機となった.F2レーザー光と合成シリカガラスとの相互作用の解明は,新たな欠陥種としてひずみボンドの重要性を明らかにしつつある.本稿では,合成シリカガラスとF2レーザーとの相互作用について,筆者らのアプローチと結果について紹介する.

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著者
細野 秀雄
出版者
公益財団法人 日本学術協力財団
雑誌
学術の動向 (ISSN:13423363)
巻号頁・発行日
vol.16, no.5, pp.5_80-5_85, 2011-05-01 (Released:2011-09-15)
著者
細野 秀雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 = The journal of the Institute of Electronics, Information and Communication Engineers (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.97, no.3, pp.178-186, 2014-03

酸化物半導体は典型的な半導体とはかなり違った性質を有する.本稿では本小特集の序論としてその特徴を概説する.まず,バンドラインナップを基にキャリヤドーピングの成否とp/n指向性を総括的に解説する.次いで四つの具体例を取り上げ,典型的半導体と比較しながら,酸化物半導体の特徴を記述する.例としては,両極性酸化物半導体,超ワイドギャップ酸化物12CaO・7Al_2O_3への電子ドーピング,混合アニオン系酸化物半導体と透明アモルファス酸化物半導体を取り上げ,その特性を電子構造から解説する.そして最後に今後を展望する.