- 著者
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菅原 和孝
木村 大治
舟橋 美保
細馬 宏通
大村 敬一
岩谷 洋史
亀井 伸孝
岩谷 彩子
坊農 真弓
古山 宣洋
- 出版者
- 京都大学
- 雑誌
- 基盤研究(B)
- 巻号頁・発行日
- 2012-04-01
本研究は、身ぶりと手話を微視的に分析し、対面相互行為の構造を身体性の基盤から照射した。また、通文化的な視野から、映像人類学、コミュニケーション科学、生態心理学の思考を交叉させ、マルティ-モーダルな民族誌記述の土台を作った。とくに、アフリカ狩猟採集民サン、カナダ・イヌイト、インドの憑依儀礼と舞踊、日本の伝統的な祭礼、日本酒の醸造、ろう者コミュニティ、数学者の討議といった多様な文脈における発話と動作の連関を解明し、記憶の身体化を明らかにした。さらに、過去の出来事が語られるプロセスを、表情をおびた身ぶりとして了解することにより、表象と知覚の二項対立を乗り超える理論枠を提示した。