著者
中塚 雅子 落合 利佳 Masako NAKATSUKA Rika OCHIAI わかば園保育士 京都文教短期大学 Wakaba en Kyoto Bunkyo Junior College
雑誌
京都文教短期大学研究紀要 = The Kenkyu kiyo (ISSN:03895467)
巻号頁・発行日
vol.47, pp.40-49, 2008-01-01

保育園の現場でみられる発達障害の中でもとりわけアスペルガー症候群の子ども達を取り上げ、彼らに対する行事での支援について具体的にまとめて報告した。彼らを支援・援助していく上で大切なことは、可能な限り失敗体験や嫌悪体験をさせないことである。その意味では、運動会・お遊戯会といった園行事は、マイナス体験をしやすい場であり、見通しを持たせ、事前に十分に彼らにわかる形で様々な予告をするなどの支援が必要である。
著者
落合 利佳
出版者
京都女子大学発達教育学部
雑誌
京都女子大学発達教育学部紀要 = Bulletin of the Faculty of Human Development and Education (ISSN:13495992)
巻号頁・発行日
no.17, pp.1-11, 2021-02

公立保育所の3 ・4 ・5 歳児および異年齢クラスを担当している保育士を対象に「気になる子」への意識と支援に関する実態調査を行った。各クラスに占める「気になる子」の割合は36. 5~42. 8%で,年長クラスで一番多かった。「気になる内容」は平均13項目(21項目中)で,多動や不注意など集団場面で支援を必要とする内容や年長児では就学後の学習に関与する手指の巧緻性に関連した項目で高い割合を示した。全ての「気になる子」に支援はされていなかったがその理由として,人的資源や時間的余裕の問題の他,支援の方法がわからない,支援のニーズの低さなどが挙げられた。
著者
郷間 英世 小谷 裕実 池田 友美 落合 利佳 大谷 多加志 鈴木 万喜子 中市 悠 木村 由里 郷間 安美子 川越 奈津子
出版者
京都教育大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010-04-01

現代の子どもの発達の様子や問題点を探るため、過去50年間の発達検査の資料の検討、および、保育園幼児の認知発達や社会生活能力の検討を行った。標準化資料の50%通過年齢や項目別の年齢別通過率の検討の結果、1954年から1983年にかけては、子どもの精神発達が促進した時代、1983年から2001年にかけては、発達が遅延してきている時代と考えられた。また、現代の幼児の発達は、認知能力は男女差を認めなかったが、社会生活能力や描画発達は男児で女児より遅れると言う結果が得られ、最近の発達障害や「気になる子」の増加と関連があると考えられた。
著者
中島 千恵 坂本 裕子 浅野 美登里 落合 利佳 鳥丸 佐知子
出版者
京都文教短期大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2007

1.2年間の取り組みを通した学生の食意識改善度、連携力向上の分析:入学後の知識の獲得が意識改善に影響をもたらし、意思決定に関わる価値の内面化、一情報獲得への姿勢にも一定の効果があった。しかし、著しい行動変容をもたらすには至らなかった。とりわけ、女子学生のやせ願望は改善しなかった。学生対象のアンケートは自己認識を高め、問題意識、改善意識を高める手段として効果があを目指した大学祭での食育実践では、約60%が他専攻の学生と一緒に活動できたことを評価しておりった。また、家庭におけお「お手伝い」の無と改善度との相関関係が伺われた。連携力を培うこと、企画検討のプロセスが相互の専門性に関心を持ち、連携する上での困難や問題点に気づかせる機会となった。2.卒業生対象の追跡調査の実施と分析:食育基本法制定以前の学生(平成15年度入学)291名と本研究を通して様々な経験をした平成19年度入学生377名を対象にアンケートを実施し、大学教育の効果を探った(回収率約30%)。大学で学んだ知識や技術の有用感は、平成19年度入学生の方が約30%多かった。しかし、食育基本法が制定され既に3年を経過しているにも関わらず、保育士、栄養士ともに「活用の機会が無い」と感じていた。3.保育園での食育実践:学生の連携力を高める更なる取り組み:合同の講演会に加え、中島、坂本、浅野が担当するゼミで合同授業や合同保育園見学を行い、近隣の保育園2箇所で学生主体の食育実践を行った。4.京都府下の保育園アンケートの分析とフィードバック:平成20年度に実施したアンケート結果から、保育園では栄養士より保育士が食育の企画や実施に取り組んでいるケースが多いことがわかった。栄養士の保育所への配置も含め、今後、養成校のみだけでなく、政策的にも栄養士の保育園や学校での食育実践力に力が注がれる必要があると考える。