著者
川村 隆浩 江上 周作 田村 光太郎 外園 康智 鵜飼 孝典 小柳 佑介 西野 文人 岡嶋 成司 村上 勝彦 高松 邦彦 杉浦 あおい 白松 俊 張 翔宇 古崎 晃司
出版者
人工知能学会
雑誌
2019年度 人工知能学会全国大会(第33回)
巻号頁・発行日
2019-04-08

本発表では,2018年よりスタートしたナレッジグラフ推論チャレンジについて報告する.近年,機械学習技術の進展によりさまざまな社会システムにAI技術が組み込まれつつある.今後,そうしたシステムを安心・安全に使っていくためにはAIによる判断・動作を適切に説明する技術が重要になってくるだろう.そこで,本会セマンティックWebとオントロジー研究会では,データセットとしてシャーロック・ホームズの小説を題材としたナレッジグラフを構築,公開し,説明付きで犯人を当てる(推論または推定する)技術を募集するチャレンジを企画・開催した.発表では,第1回となった2018年のチャレンジの概要と共に,ナレッジグラフの構築手法,SATや推論,文書ベクトルなどを用いた4つのアプローチ,およびそれらの評価方法・結果等について述べる.また最後に,2019年に予定している次回チャレンジの計画について紹介してまとめとする.
著者
西野 文人
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.39, pp.594-595, 1989-10-16
被引用文献数
3

日本語の形態素解析ツールは,日本語の解析,未登録語の抽出,誤り文の指摘,文字・音声認識後処理など様々な応用に使われ,それぞれ重点となる項目は異なるが,1)精度が良いこと,2)様々な文書(様々な文体,未登録語)に適応できること,3)高速であること,4)部品として利用できること,5)辞書の拡張が容易であること,が望まれる.今回,隣接可能性(親和力),単語頻度に基づく最良優先探索を行い,単語の文字構成パターンのテンプレートによる未登録語処理を行うことにより,精度の向上,高速化,柔軟性の向上を図った日本語の形態素解析を作成した.
著者
西野 文人 粂 照宣
雑誌
研究報告 デジタルドキュメント(DD)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.2, pp.1-8, 2011-10-01

知識集約型組織では、経営戦略上の各種の意思決定に有用な知識や洞察を生み出すために、企業内外の事実に基づく情報を組織的にかつ系統的に蓄積・分析し、それを活用することが求められている。我々は一つの例として研究所がどんな研究をしているのかを見える化し、営業・SEが研究所の技術を探せる/発見があるようにするために、社内外の文書、展示会、人物、組織、技術、研究、ソリューション等に関するデータを Linked Data 化するとともに、この Linked Data を活用するツールを作成した。ツール作成にあたっては、探索の効率化のためのネットワーク表示機能、知識を増殖したり維持管理するための集合知活用などを取り入れた。To produce useful knowledge and insight for making various decisions on corporate strategies, it's important for knowledge-intensive organizations to exploit intelligence generated by systematically accumulating and analyzing information based on facts inside and outside of enterprises. We have produced Linked Data from data sources including documents, exhibitions, persons, organizations, technologies, researches, solutions, etc., inside and outside our company, and developed a browser for navigating Linked Data. When we were developing the browser, important considerations were to display network diagrams for exploring linked data efficiently and to utilize collective intelligence for accumulating and managing knowledge.
著者
粂照宣 鵜飼 孝典 西野 文人
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.9, pp.1-6, 2006-01-26
被引用文献数
1

企業などの組織では,業務上のフォーマルなコミュニティ(プロジェクト) 以外にインフォーマルなコミュニティが存在する.このコミュニティは,プロジェクトメンバが作業を円滑かつ効率的に進めるために重要な役割を果たしている.また,組織運営として,その実態を把握しておくことで,プロジェクトの状況把握,担当者への作業指示や人材・資源の投入などを効率的に行うことができる.しかしながら,このようなインフォーマルなコミュニティは,プロジェクトメンバの作業状況やプロジェクトの進捗状況の変化にあわせて,時々刻々できては消えて行くために,その実態を把握することは困難である.また,特に大きな企業では,その存在を発見することすら困難である.本稿では,様々に変化するコミュニティのある時点の状況を予定表のデータから抽出する方法を提案し,実験結果を報告する.In an enterprise organization, a lot of informal communities exist besides formal communities,like as projects, on the business. The communities are playing important roles so that the project's members may proceed work smoothly and efficiently. And the managers can understand the project status, instruct person in charge about the job and manage person and the resource efficiently by understanding the realities. However, it is difficult to understand the real status of informal community, because it may be variable by member's job change and the progress of the project. Moreover, it is difficult in an especially big enterprise even to discover the existence. In this paper, we proposes the method of express the situation of point with the informal communities from the the schedule data, and we describe the experiment result.
著者
西野 文人 粂 照宣
雑誌
研究報告 デジタルドキュメント(DD)
巻号頁・発行日
vol.2011-DD-82, no.2, pp.1-8, 2011-10-01

知識集約型組織では、経営戦略上の各種の意思決定に有用な知識や洞察を生み出すために、企業内外の事実に基づく情報を組織的にかつ系統的に蓄積・分析し、それを活用することが求められている。我々は一つの例として研究所がどんな研究をしているのかを見える化し、営業・SEが研究所の技術を探せる/発見があるようにするために、社内外の文書、展示会、人物、組織、技術、研究、ソリューション等に関するデータを Linked Data 化するとともに、この Linked Data を活用するツールを作成した。ツール作成にあたっては、探索の効率化のためのネットワーク表示機能、知識を増殖したり維持管理するための集合知活用などを取り入れた。
著者
西野 文人
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.41, pp.99-100, 1990-09-04

英語文書に対して何らかの処理を行うためには,英語形態素解析ツールが必要であるが,それは単に活用形の処理をして辞書を検索するだけではなく,文書の構造の認識,大文字処理,熟語処理,未登録語処理といった処理が組み込まれていることが必要である.また,形態素解析では様々な言語データを使用するが,これらのデータ量が不充分であってもうまく処理できるようになっていることが必要である.本稿では英語形態素解析Emorでの品詞推定における精度向上のための手法について述べる.
著者
川崎 正博 松井 くにお 西野 文人
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.41, pp.101-102, 1990-09-04

一般的に,自然言語処理に用いられる単語辞書は十万語にのぼるような大規模なものが多く,一単語が持つ形態素情報,構文情報等のデータも,細かく表現されている反面,複雑化し,扱いにくいものとなっている事が多くみられる。しかし,実際においては,そのような大規模辞書をそのまま利用する事は少なく,システムに必要な情報のみを取り出したシステム用辞書を作り出し,辞書コストの低減を図っている事が多い。本稿では,英語を入力文とし,品詞の推定等を行う形態素解析処理において,そのシステムの特徴を生かし,名詞類を品詞として持つ単語を辞書より削除することによる辞書のコンパクト化の実現方法,および,そのコンパクト辞書を用いて英語形態素解析(Emor)を行った実験結果,今後の課題を述べる。
著者
西野 文人 落谷亮 木田 敦子 乾 裕子 桑畑 和佳子 橋本 三奈子
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告自然言語処理(NL)
巻号頁・発行日
vol.1998, no.21, pp.95-102, 1998-03-12
被引用文献数
7

新聞における企業活動に関するの記事など事象が明確に記述される文書では、情報抽出における抽出精度の向上や処理の複雑さを低減するために、事象構造の制約により名称抽出などの部分構造抽出を行なうのが効果的と考えられる。このようなに考えに基づき、トップダウン処理のパターン解析により事象構造を決定し、事象構造を制約として名称認識を行ない,さらには実世界との対応付けを行なうシステムを作成した.このシステムを用いて新聞の組織合併情報,新製品情報からの情報抽出の実験したところ,組織名適合率80?90%,合併事象の抽出率55?715%を得た.The information on the event structure improves the quality of information extraction and reduces the complexity of the process for the documents that express the events clearly, such as newspaper articles on corporate activities. We developed an extraction system that generates event structures by the topdown pattern analysis and extracts named entities based on the restriction given by the event structures. After the pattern analysis, the system relates the extracted entities with the real world entities. An experiment of extraction from news articles on corporate mergers and new products shows 80-90% precision for the name of organizations and 55-75% precision for the merger events.