著者
角田 哲哉
出版者
日本箱庭療法学会
雑誌
箱庭療法学研究 (ISSN:09163662)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.29-41, 2016 (Released:2017-03-24)
参考文献数
12

軽度の発達障害傾向のある場面緘黙女子中学生は,箱庭が格好の「窓」となり,象徴的な表現を含む興味深い作品を次々とつくった。その過程で,彼女は自己の内界へと向かい,自己と対話を重ねる中で,自らのたましいの声とも言えるものに導かれて自立性を確立することができた。本論文では,箱庭と併せて,場面緘黙に特徴的な身体緊張の緩和をねらったアプローチを行ったが,その過程を追うことで,軽度に発達障害傾向のある場面緘黙の人の箱庭療法の有効性を述べた。
著者
山田 和祐 角田 哲 篠木 邦彦 梅津 康生 遠藤 義隆 阿部 洋子 川村 仁 丸茂 一郎 藤田 靖 林 進武 猪狩 俊郎 飯塚 芳夫 越後 成志
出版者
東北大学
雑誌
東北大学歯学雑誌 (ISSN:02873915)
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.133-144, 1983-12-25
被引用文献数
1

昭和50年11月1日から, 昭和58年8月31日までの最近8年間に, 本学第一口腔外科を受診した歯科治療時の偶発症患者460名について, 臨床的検討を行なった。偶発症の症例は, 口腔外科治療時の偶発症, 保存治療時の偶発症に分類し, さらに症例を細別して検討を行なった。偶発症患者460名のうち, 男性は207名で, 女性は253名であった。偶発症別で最も多いのは, 歯根破折による抜歯中断で, 偶発症患者総数の28.5%であった。年齢別では, 20代, 30代に集中してみられ, 両者あわせて266名で, 偶発症患者総数の57,8%であった。発症より当科来院までの期間別では, 当日より3日目までの来院が170名で, 偶発症患者総数の40.0%であった。
著者
角田 哲也 望月 信介 大坂 英雄
出版者
山口大学
雑誌
山口大学工学部研究報告 (ISSN:03727661)
巻号頁・発行日
vol.40, no.2, pp.331-337, 1990-03

The effect of the separating shear layer characteristics on the structure of the flow downstream of the reattachment region of a backward-facing step is examined using wall pressure distribution and mean velocity data at a unit Reynolds number of 9.92×(10)^5m^<-1>. The reattachment length X_R/h is 6.78 in this study. Log plots of the mean velocity profiles downstream of reattachment show that the disturbance in the boundary layer is primarily in the outer part of the log region. The inner part of the profile relaxed rather quickly.
著者
LuBounVinh 角田 哲也 川上 玲 大石岳史 池内 克史
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.36, pp.295-300, 2008-05-01
被引用文献数
2

複合現実感(MR)における実物体と仮想物体のオクルージョン問題を解決するため,実画像から前景領域の抽出と影領域の除去を行い,さらに画像中の位置座標から前景物体の奥行き推定を行う手法を提案する.前景領域の抽出については確率モデルに基づく手法を用い,色,コントラスト,時間的事前確率を用いて精度を高める.確率モデルにおけるエネルギー最小化にはグラフカットを用いる.また抽出した前景領域に対し,各画素の色度とカメラの分光感度特性から求められる logF 値を用いることにより,影領域を除去する.最後に画素ごとの描画判定に利用されるステンシルバッファを用いて,前景物体によるオクルージョンを考慮しながら仮想物体の重ね込みを行う.屋外環境で全方位カメラを用いてパノラマ単画像を撮影し,画像シーケンスに対して仮想物体の合成を行うことによって提案手法の有効性を確認した.This paper presents a method solving the occlusion problem in Mixed Reality (MR). We cut out foreground from a real image using probability-based segmentation method. Using the color, spatial and temporal priors, we can improve the accuracy of the segmentation. The energy minimization is executed by graph cuts. Then we remove shadow region from the foreground with log F value calculated from the pixel value and the spectral sensitivity characteristic of the camera. Finally we superimpose virtual objects using the stencil buffer which is used to limit the area of rendering for each pixel. Synthesized images of an outdoor scene show the efficiency of the proposed method.