著者
船橋 英樹 武田 龍一郎 松尾 寿栄 塩入 重正 荒木 竜二 尾薗 和彦 谷口 浩 三山 吉夫 石田 康
出版者
九州精神神経学会
雑誌
九州神経精神医学 (ISSN:00236144)
巻号頁・発行日
vol.58, no.1, pp.14-21, 2012-04-15 (Released:2013-03-29)
参考文献数
23

慢性期の脳梗塞を有する入院患者4症例において,シロスタゾール100mg/日の投与を行った。いずれの症例も誤嚥性肺炎の頻度は減少し,有害事象は認めなかった。誤嚥性肺炎の予防にはリハビリテーションなどに加えて,シロスタゾールの少量投与が有用であることが示唆された。
著者
谷口 浩和 宮澤 秀樹 能登 啓文 泉 三郎
出版者
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
雑誌
気管支学 (ISSN:02872137)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.70-72, 2005
参考文献数
9
被引用文献数
1

背景. 気管支異物は, 健常若年成人に生じることは極めて稀である. 症例. 33歳の男性で, 主訴は咳嗽と発熱であった. 甘海老の頭部の入った味噌汁を飲んでいた際に強くむせた. その後, 咳嗽が続き, 強く咳をすると甘海老の足が喀出され, 発熱も出現したため, 当科を初診した. 気管支鏡にて, 中間幹内をほぼ閉塞する甘海老の頭部を認め, 把持鉗子を用い摘除した. 摘除後は, 数日の抗生剤投与にて症状の軽快をみた. 結論. 患者背景にかかわらず, 誤嚥の疑われる病歴があった場合には気管支異物の可能性を考えることが重要であると思われた. 気管支異物は, 小児や高齢者に多く発生し, 健常若年成人に生じることは極めて稀である. 今回我々は, 健常若年成人にみられた甘海老の頭部による気管支異物の1例を経験したので報告する. 症例 症例:33歳, 男性. 主訴:咳嗽, 発熱. 既往歴:特記すべきことなし. 職業歴:営業. 生活歴:喫煙歴はなし. 飲酒は, 機会飲酒. 現病歴:2004年6月22日, 甘海老(Pandallus eous, northern shrimp/pink shrimp/deep-water shrimp)の頭部の入った味噌汁を飲んでいた際, 何かが気管に入った感覚があり強くむせた. その後気管内に何かあるような違和感と咳嗽が続き, 強く咳をすると甘海老の足が喀出され, 軽度の呼吸困難が出現した.
著者
谷口 浩和 泉 三郎
出版者
一般社団法人 日本結核病学会
雑誌
結核 (ISSN:00229776)
巻号頁・発行日
vol.80, no.10, pp.643-646, 2005-10-15
参考文献数
19

症例は66歳女性で,悪露が大量に出たため,産婦人科を受診。子宮MRIや腹部超音波検査にて子宮留水腫が認められた。子宮内膜組織生検より類上皮肉芽腫が証明され,膣分泌物と子宮内膜組織の抗酸菌培養は陽性,ナイアシン陽性であり,子宮内膜結核と診断した。INH,RFP,EBで9カ月間治療し,子宮内貯留物の消失を認めた。
著者
田中 禎一 谷口 浩平 高橋 良明 高橋 辰郎
出版者
独立行政法人国立高等専門学校機構 熊本高等専門学校
雑誌
熊本高等専門学校 研究紀要 = RESEARCH REPORTS OF KUMAMOTO NATIONAL COLLEGE OF TECHNOLOGY (ISSN:18846734)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.7-14, 2011-12-20

Japanese traditional bow, so called ‘Wakyu’, has been made from a bamboo. On the other hand, a bow which is made from new material as a glass fiber or a carbon fiber has been developed from 1970’s. These new material bow are easy to handle and are durable. However the vibration of a new material bow is different from that of a traditional bamboo bow at shooting an arrow. Therefore it is expected to develop a new material bow which has similar to bamboo bow in vibration characteristics.The purposes of this study are to measure the vibration characteristics of bows by using accelerometer and to make clear the effect of material and structure to the vibration characteristics. For these purposes, an experimental setup to investigate some of vibration characteristics of bow was constructed.In this paper, it is explained that the developed experimental setup and the basically vibration characteristics of a new material bow at shooting an arrow.
著者
楢崎 正也 藤本 佳子 谷口 浩司 柏原 士郎 横田 隆司 鈴木 克彦
出版者
摂南大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1997

阪神・淡路大震災において被災した分譲マンションの復興過程に関して平成9年度から継続して行ってきた調査結果の分析を行い、最終結果としてまとめる作業を行った。これまでの調査結果を一度展開した上で、被災からの時間経過に伴った以下のストーリーで集約し直し、それぞれの項目に関して、調査結果に基づく分析・検討を行った。1.マンションの被災状況2.震災後の居住者の対応行動3.被災マンションの復興過程における事例4.マンション復興における法的諸問題5.被災マンションの管理組合の対応6.被災マンションに対する管理組合の対応7.復興過程における住民の合意形成過程とコンサルタント・設計事務所の役割8.復興過程における住民の合意形成過程とまちづくり協議会9.建替えマンションの建物状況と居住者の生活実態10.被災マンションの復興再生方策特に、本研究の着目している「合意形成過程」に関しては、管理組合自身での合意形成過程の調査のみならず、そこに係わっていたコンサルタント・設計事務所・住民組織への聞き取り調査を行い、行政との橋渡しなど様々な側面でのその役割が大きかったことを明らかにした。また、平成10年度までの研究で不十分であった項目に関する今年度の補足調査としては「9.建替えマンションの生活実態」を行い、震災から5年が経過した現状での生活実態について明らかにした。
著者
瀧本 佳史 関谷 龍子 谷口 浩司
出版者
佛教大学
雑誌
社会学部論集 (ISSN:09189424)
巻号頁・発行日
vol.50, pp.33-50, 2010-03-01

社会調査の継続性を課題としている。2003年全国自治体首長アンケート調査で得られた知見を確かなものにするため,2004年以降ヒアリング調査を継続して実施している。2007年度までに延べ13の自治体を訪問した。2008年8月に,新潟県胎内市・柏崎市・上越市を訪問,2009年2月に愛媛県内子町,8月に北海道伊達市・栗山町を訪問,調査している。第1章では,胎内市の黒川地区の「自立のための村営事業の苦心と苦悩」の事例が報告される。第2章では,柏崎市高柳町の「既存の資源を生かした交流・観光の地域づくり」の事例が報告される。第3章では,上越市安塚地区の「大型合併と地域ガバナンス-住民自治とNPO組織の試み-」の事例が報告される。いずれの政策の取り組みも,画一的なものではなく,地域の現状から独自の施策を展開し,合併の荒波にも対応策を模索している。全国の小規模自治体の生き残りにとって,示唆的な事例である。