著者
下田 昌利 近藤 晃 劉 陽
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集C編 (ISSN:18848354)
巻号頁・発行日
vol.79, no.807, pp.4014-4027, 2013 (Released:2013-11-25)
参考文献数
21
被引用文献数
2

This paper presents an optimum design method considering structural performances and Kansei, which has been becoming an important issue for product designs with maturation of consumer demands. The response surface methodology combined with the design of experiment technique is applied to a bicycle frame design problem. The strength and the rigidity calculated by FEM are used as the evaluation functions for the structural performances. Three dimensional rendering models are constructed with computer graphics software, and used for the Kansei evaluation. The Kansei performances such as “individual” and “elegant” are evaluated by the Semantic Differentials technique and quantified. A road-bicycle frame is focused on as an application example of this method. Sizes of the cross section at both ends, position and angle of rotation at the midpoint of each frame are defined as the design variables to be optimized. By using the response surfaces between the design variables and the performances, the form of road-bicycle frame is optimized under various objectives and constraints. The form with the optimized design variables is visualized with the CG software.
著者
近藤 晃
出版者
日本緑化工学会
雑誌
日本緑化工学会誌 (ISSN:09167439)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.144-147, 2022-08-31 (Released:2022-11-22)
参考文献数
11

スギコンテナ苗の育苗技術の構築を目的に,育苗時の潅水方法(底面給水と頭上潅水(常法))が苗木の成長,物質生産および根鉢形成に及ぼす影響について検討した。1 成長期間,両潅水法で育苗したコンテナ苗の苗高,根元径,形状比および苗木乾重(地上部,粗根,細根)には有意な差異は認められなかった。コンテナ苗の地下部は,根系が培地をしっかり包み込んだ根鉢が形成され,培地の崩落や根腐れは認められず,根鉢硬度(山中式硬度計による指標硬度)および細根率には有意な差異は認められなかった。スギコンテナ苗の育苗において,底面給水は頭上潅水と同等な育苗成績を示したことから,有効な潅水法と考えられる。
著者
水島 宇三郎 近藤 晃
出版者
日本育種学会
雑誌
育種学雑誌 (ISSN:05363683)
巻号頁・発行日
vol.11, no.4, 1961-12

救培稲の遠縁品種問雑種での濡綬性の分離につきF_1の花粉と胚乳について調査を行なった。供試品種は日本在来濡品種8,南米産濡品種1,日本在来綾品種6および外国梗品種10の合計25品種,叉供試したF_1は72組合せである。日本在来品種間のF1では,その大部分で正常な分離比がみられる。すたわち花粉での粳:糯は1:1,F_2種子の胚乳では3:1となる。インド産粳品種と日本在来粳品種とのF_1ではF_2種子の胚乳で糯の減少する'場合が多い。またインド以外を原産地とする供試外国品種と日本在来糯品種とのF_1では糯花粉の増加傾向がみられる(表3)。従来,親和性の分類で日本型に分類されてい先中国起源の陸稲粳品種戦捷の関与する雑種での分離比は相手とする粳品種の如何によって興り,日本在来粳品種と同様の行動を・とる場合と,インド産品種や中国産品種と同様の行動をとる場合とがあり,品種分化が放射状のものでなく網目状のものであることを暗示している。叉従来同様の分類で別の群として扱われていたインド産品種相互間に差異がなく,かえって同一群としてあつかわれていたインド以外の外国品種との間に明瞭な差異がみとめられ糯綾性決定のψ遺伝子座の分離混乱の型が,親和性?こ比較して,より地理的分布と密接た関係にあることが示された。配偶子比(花粉での分離比)が胚乳の分離比に一致する場合と,花粉では正常た分離がみられながら,胚乳では糯の減少する場合との両様がみられる。胚乳のみに異常のあらわれる原因を遺伝的原因による糯花粉の受精率の低下と仮定し,受精率を算出してみると粳花粉の受精率を1とすると,3/4,1/2および1/4の3がみとめられる。この受精率低下の原因機構の解明は今後の研究に委ねられる。
著者
近藤 晃 林 洋子 山下 裕
出版者
長崎大学
雑誌
長崎醫學會雜誌 : Nagasaki Igakkai zasshi (ISSN:03693228)
巻号頁・発行日
vol.82, no.3, pp.111-114, 2007-09

患者は50歳の女性。2007年4月5日,高熱,悪寒,全身の筋肉痛,関節痛と咳嗽が数日続くため,他医より紹介されて入院した。入院後,HydrocortisoneおよびPredonisoloneの投与を行って解熱したが,4月16日頃から右前腕および右大腿に浮腫性の紅斑が出現した。経過を通じ,白血球増多,CPR高値,赤沈亢進,LDHの上昇,さらにはムコ蛋白の上昇と軽度の肝機能障害があり,臨床的には発熱と咽頭痛,関節炎と皮疹が認められ,リウマトイド因子や抗核抗体は陰性で,血清フェリチン値も高値を示したことから,成人スチル病と診断した。本例はその経過中に,明らかにインフルエンザAの有意の抗体の上昇を認めたため,成人スチル病にこの感染が併発したものと考えた。ステロイドの長期投与によって,2007年5月末の時点では平熱の状態で,関節痛や皮疹も消失している。
著者
近藤 晃 穐山 雄一郎 山下 裕
出版者
長崎大学
雑誌
長崎醫學會雜誌 : Nagasaki Igakkai zasshi (ISSN:03693228)
巻号頁・発行日
vol.81, no.4, pp.372-375, 2006-12

71歳男性で,発熱,両下肢の倦怠感があるため,2006年7月7日当病院に入院した。右肘部背側に小鶏卵大の腫瘤があり,右前腕および上腕屈側に結節および発赤をみとめた。白血球数18200/mm3,好中球86.9%であったため,piperacillinの治療を開始した。入院時の血液培養で,Viblio vulnificusが分離された。その後,piperacillinのほか,imipenem, biapenemに変更して,症状は軽快した。アルコール性肝炎があったが,早期からpiperacillinによる治療を行ったことにより,重症化せずに救命し得たものと考えられた。