- 著者
-
古橋 優子
八木 明彦
酒井 映子
- 出版者
- 日本食生活学会
- 雑誌
- 日本食生活学会誌 (ISSN:13469770)
- 巻号頁・発行日
- vol.17, no.2, pp.130-140, 2006 (Released:2006-11-14)
- 参考文献数
- 43
- 被引用文献数
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4
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女子学生の食生活の諸問題を明らかにし, セルフケア行動ができる食教育のあり方を検討するために, 1~2年生577名を対象として料理レベルからみた食事形態と食生活状況に関する調査を行った。1. 栄養素等摂取状況は, カルシウム, 鉄, 食物繊維などが著しい不足傾向にある一方で, 脂質は過剰摂取となっていた。2. 食品群別摂取状況は, 砂糖類, 菓子類, 油脂類, 卵類, 肉類を除く全ての食品類が著しく不足していた。3. 主食・主菜・副菜料理ともに揃っている食事の割合は, 朝食, 昼食, 夕食ともに低い状況であった。4. 料理の組み合わせから評価した食事形態が良好な者は, 栄養素等摂取状況や食品群別摂取状況が良いことを認めた。また, 食行動や健康状態も良好であった。5. 女子学生の食生活状況の構造は, 「栄養や食事への関心度」要因と「自己管理能力」要因に位置づけられることが示された。 以上のことから, 料理レベルの評価法である食事形態と食生活関連要因を連動させた実践学習, セルフ・コントロールやセルフ・モニタリング能力を高める食教育を通して食行動の変容をはかることが効果的であると考えられる。