著者
星合 隆成 小柳 恵一 ビルゲ スクバタール 久保田 稔 柴田 弘 酒井 隆道
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.84, no.3, pp.411-424, 2001-03-01
被引用文献数
46

本論文では, 意味情報に基づいて, イベントを目的地まで配送することが可能な意味情報ネットワーク(SION : Semantic Information-Oriented Network)を提案する.SIONを用いることにより, ブローカを介することなく, 情報提供者が, 提供するに相応しいユーザに対してのみ, 自身の情報を直接提案することが可能になる.また, 不特定多数のエンティティのなかから, 対象となるエンティティをスケーラブルかつリアルタイムに探索・発見することが可能になる.更に本論文では, SIONを実現するための要素技術であるイベントルーチング方式, ウェデレーション方式等について示す.また, SIONの効果を明らかにするとともに, SIONのキラーサービスであるコミュニティサービスについて説明する.
著者
酒井 隆道 寺田 賢二 櫟 粛之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-I, 情報・システム, I-情報処理 (ISSN:09151915)
巻号頁・発行日
vol.88, no.5, pp.958-968, 2005-05-01

近年, オンライン評判メカニズムが着目されている.既にそれは広く適用が進んでおり, その有効性も確認されつつある.しかし, その信頼性に関してはいまだ確固たる保証は得られていない.オンライン評判メカニズムは評価のエラーやノイズ, あるいは不正な嘘の評価申告という外乱に対して頑強である必要がある.更に, 人間が介在しないマルチエージェント環境においては悪意のあるエージェント, あるいはその集団による不正な評価申告による外乱(攻撃)の影響はより甚大なものとなり得る.既存のオンライン評判メカニズムは必ずしもそのような外乱を十分に考慮しているわけではない.そこで, 本論文では確率的近似法を用いた頑強なオンライン評判メカニズムを提案する.本メカニズムはエージェントの大域的な信用性を表す信用度を各エージェントごとに割り当て, その推定値をエージェント間の相互評価の申告に基づいて動的に更新する.シミュレーション実験により, 本メカニズムは外乱のある状況下においても良いエージェントと悪いエージェントを効果的に特定できること, 更に真の信用度の変化に対しても適応的に対応できることが確認できた.
著者
酒井 隆道 太田昌克 寺元 光生
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告マルチメディア通信と分散処理(DPS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.85, pp.127-132, 2002-09-12
参考文献数
9
被引用文献数
2

近年,内容指向のメッセージ配送を行うContent-based network (CBN )がアプリケーション層ネットワークの一形態として着目を浴びている.CBN をグローバル環境において適用する場合,異なるオントロジーを有するエンドユーザ間におけるメッセージ配送を実現するための,オントロジー変換技術の確立が課題となる.本稿では,このようなオントロジー変換を実現するためのアーキテクチャを示し,フレーム形式のオントロジーモデルを対象としたオントロジー自動変換方法を提案する.A content-based network(CBN), that performs a content-based routing, is paid attention as a kind of an application-layer network in recent years. When we lay out the CBN at a global environment, we must establish an ontology transformation technique in order to realize the message routing between end-users of different ontologies. In this paper, we propose an ontology transformation architecture and an automatic ontology transformation method for the frame-based ontology model.