著者
野田 一郎
出版者
日本応用動物昆虫学会
雑誌
日本応用動物昆虫学会誌 (ISSN:00214914)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.53-58, 1958-03-01 (Released:2009-02-12)
参考文献数
8
被引用文献数
6 9

アブラムシにおける胎生雌の型決定には温度,光その他いろいろの要素が関係しているようであるが,ムギ類の害虫であるキビクビレアブラムシRhopalosiphum prunifoliaeの場合には高棲息密度と絶食が大きな影響力を持っている(野田,1954, 1956)。これら諸要素の作用と有翅型出現の関係を明らかにするためには,まず型決定の臨界期を明確にしておくことが先決問題である。本実験においては上述の2要素(高棲息密度と絶食)の作用を利用して,このアブラムシにおける前記臨界期と生翅の最盛期を明らかにすることができた。実験はすべて暗黒下定温25°Cで行った。その結果を要約すると次のとおりである。1) 有翅型は胎生された直後から生後38.5時間目(これは第1回脱皮直後から起算すると10時間目にあたる)以内の間に決定される。この臨界期を経過した後においては外部からの刺激の影響を受けることがない。2) 理論上の生翅の最盛期は生後21時間目である。すなわち幼虫第1令後半期の半ばごろである。3) 50%以上の幼虫が5時間の絶食によって有翅型に変り得る時期は,理論的には生後14.5時間目から生後27.5時間目までの間である。この時期は幼虫第1令の中期から後期に相当する。4) 絶食の有翅型出現に対する影響力は,高棲息密度のそれよりも一般に大きいようである。5) 同一の生育途上にある幼虫を絶食させた場合には,絶食期間の長いほど有翅型出現率が高くなる。6) しかるに生後15時間または20時間経過した幼虫を5時間絶食させた場合と,生直後の幼虫または生後5時間経過したものを15時間絶食させた場合とを比較すると,後者のほうがはるかに絶食時間が長いにもかかわらず,有翅型出現率はかえって低位である。これは生育初期に絶食の刺激を加えると,SHULL (1942)が暗示したように生翅に関係あるホルモンの分泌などに,変調をきたすためではないかと考えられる。
著者
本多 徳行 斎藤 等 山田 武千代 野田 一郎 大坪 俊雄
出版者
耳鼻咽喉科臨床学会
雑誌
耳鼻咽喉科臨床 補冊 (ISSN:09121870)
巻号頁・発行日
vol.1993, no.Supplement63, pp.154-157, 1993-07-25 (Released:2012-11-27)
参考文献数
15
被引用文献数
2 2

We encountered a case of hyoid bone elongation characterized by a clicking sound on swallowing. A 32-year-old man complained of a foreign body sensation and painless clicking sound on the left side of his neck when swallowing. CT scan of the neck revealed that the left greater cornu of the hyoid bone was elongated. Both greater cornu were surgically removed, and his symptoms disappeared.
著者
大場 恵史 栗田 典之 栢森 豊 田島 雄二 高橋 良彰 野田 一郎 石田 康行 大谷 肇 柘植 新
出版者
公益社団法人 日本材料学会
雑誌
材料 (ISSN:05145163)
巻号頁・発行日
vol.51, no.12, pp.1335-1340, 2002-12-15 (Released:2009-06-03)
参考文献数
17

Structural information of the styrene-ethylene glycol dimethacrylate (St-EGDM) cross-linked copolymers obtained by Pyrolysis-gas chromatography (Py-GC) was compared with those obtained by conventional dynamic mechanical analysis and swelling measurement. The monomer ratios of St/EGDM in the highly cross-linked polymers determined by Py-GC were in fairly good agreement with the monomer feed ratios, while those estimated indirectly by the conventional methods were considerably higher than the feed ratios. Furthermore, the St contents estimated by Py-GC for the polymer samples obtained in low conversion were found to be extremely lower than the feed ratios suggesting that the cross-linking domains would be formed at the early stage of the polymerization. These observations suggest that the network structures of the cross-linked polymers in this work would be inhomogeneous to a great extent mainly due to the potential presence of the cross-linking domains in which EGDM monomer units are localized.
著者
中西 晃 赤堀 侃司 野田 一郎 木村 達明 斉藤 耕二 藤原 喜悦
出版者
東京学芸大学
雑誌
一般研究(B)
巻号頁・発行日
1985

1.帰国子女の文化的アイデンティティの形成に関する調査研究現在は社会人として活躍しているかっての帰国子女が, 自分の青少年時代の異文化体験をどう評価し, それが現在の個人の人格形成にどのような関わりがあるかを調査研究した.(1)研究の手法 青少年時代に海外で生活し, 現在は社会に出ている異文化体験者に対し, 質問紙法及びインタビューによって調査を行った. 質問紙法では同年代の未異文化体験者を統制群とし, 比較検討を行った. (2)研究の成果 (1)職業, (2)余暇, (3)友人, (4)職場, (5)父母, (6)結婚, (7)人生観・人格, (8)異文化体験の影響の8項目にわたっての調査を統計的に分析した結果, 当初想定していた程ではなかったものの, 異文化体験群と統制群とではそれぞれの項目について有意な差が検出された. 面接法によっての調査からも, 個人の人格形成にとっては異文化体験はその成長を促すものであり, プラスの関与があったことが伺えた.2.帰国子女の国際感覚に関する意識の調査研究帰国子女の国際感覚が一般生とどのように異なるかを対比することによって, 帰国子女の国際感覚の特質を明らかにする調査研究を行った.(1)研究の手法 帰国子女のうち, 中・高校生を対象に質問紙法による調査を行った. 同年齢の一般の生徒を統制群として比較検討した.(2)研究の成果 (1)日本の印象, (2)外国語, (3)差別, 偏見, (4)生活習慣, (5)個性, (6)将来・進路の5つの内容について統計分析の結果, 帰国生と一般生の間には各内容に有意差が見られた. 帰国生には外国語・差別偏見に対する意識, 海外での進学・就職志向に顕著な特徴が見られた. また, 帰国前の日本の印象, 生活習慣の変容, 周囲に合わせる傾向から, 帰国生の日本への適応の様子の一端を窺うこともできた.