著者
前澤 仁志 松橋 眞生 吉田 和也 澤本 伸克 美馬 達哉 長峯 隆 別所 和久 福山 秀直
出版者
認知神経科学会
雑誌
認知神経科学 (ISSN:13444298)
巻号頁・発行日
vol.11, no.3+4, pp.258-267, 2009 (Released:2011-06-30)
参考文献数
14

脳磁図は非侵襲的にヒトの脳活動を捉える技術であるが、磁性を帯びた金属がアーチファクトとなり計測を妨げることがある。本研究では18種類の歯科用金属の組成の違いが脳磁図計測へ与える影響、磁気共鳴画像装置(MRI)による高磁場の影響、さらにハンディタイプの消磁器の効果を検証した。それぞれの金属材料を(1)未処理、(2)消磁器による消磁後、(3)MRIによる磁場印加後、(4)再度の消磁後の4つの状態で磁場計測した。各材料を往復運動させた時の磁場を全頭型脳磁図計で計測し1分間の平均パワーを求めた。対照として材料のない状態での状態の磁場を1分間、10回ずつ記録し、平均値+標準偏差の5倍をアーチファクトの判定基準値とした。主成分が強磁性体の8種類のうち状態1から4で基準値以上であった材料は、それぞれ6、5、8、7種類であった。強磁性体でない10種類では、それぞれ1、0、4、2種類であり、状態1での1種類も基準値を6.2%上回るのみであった。以上より、1.強磁性体でない材料では脳磁図計測に大きな影響を及ぼさない可能性が高いこと、2.強磁性体であっても脳磁図計測に支障をきたさない材料も存在すること、3.MRI検査による磁場の印加では磁性体の性質に関わらず材料が磁化する可能性が高いことが示された。この結果は様々な歯科用金属を装着する被験者の脳磁図計測の際に役立つ。
著者
藤木 暢也 内藤 泰 塩見 洋作 平野 滋 本庄 巖 長峯 隆 柴崎 浩
出版者
耳鼻咽喉科臨床学会
雑誌
耳鼻咽喉科臨床 (ISSN:00326313)
巻号頁・発行日
vol.89, no.12, pp.1499-1506, 1996-12-01 (Released:2011-11-04)
参考文献数
15

Event-related magnetic fields (ERFs) were recorded in seven subjects when they were presented with a rectangle and Japanese Kanji characters, followed by vocalizations. The ERF averages for the Kanji characters were different from those for the rectangle at latencies of about 100ms over the occipital lobe and 150-500ms over the temporo-parieto-occipital region. This observation suggests that the first stage of visual word processing might arise in the occipital lobe.In some cases, difference between the ERFs for the Kanji characters and those for the rectangle were also seen in the frontal lobe at latencies greater than 250ms. This observation suggests that frontal lobe activity may be also involved in visual word processing.Three equivalent current dipoles were estimated on the bilateral precentral gyrus (motor area) and the posterior part of the superior frontal gyros (supplementary motor area) at a latency of about 500ms during vocalization.In some cases, early responses at latencies of less than 150ms were obtained in not only the occipital lobe but also the frontal and temporal lobes. This suggests that parallel processing might occur during visual word processing.
著者
池田 昭夫 松本 理器 長峯 隆 菊池 隆幸 小林 勝弘 國枝 武治 宇佐美 清英
出版者
京都大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2015-06-29

難治てんかん患者の脳内脳波記録への数理モデルの適用や、手術病理標本の解析、動物実験などを通じ、てんかん焦点の脳波バイオマーカーとしてのActive ictal DC shiftsの存在を確立し、てんかん発作における、 神経細胞, 能動的グリア, 受動的グリアの3成分、特に前2者の重要性を明らかにした。また、てんかん発作前状態ではred slow(低周波数帯域活動と高周波律動の共起)がactive DC電位の領域に一致することを明らかにした。一方で、頭皮上脳波での記録の実証により、Active ictal DC shifts、Red slowのバイオマーカーとしての汎用性を明らかにした。