著者
大島 千佳 西本 一志 阿部 明典
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.47, no.5, pp.1546-1557, 2006-05-15

以前より演奏表現に関しての研究が行われ,最近ではコンピュータに自動的に人間らしい演奏をさせる研究が行われている.これらの研究では,主に各音の音量や音長をもとに演奏表現を議論してきた.しかし,音楽演奏では「音の切れ方」も表現の一要素として重要である.ピアノ演奏の場合,音の切れ方は「離鍵速度(下におりた鍵盤が元の位置に戻る速さ)」によって表現され,Musical Instrument Digital Interface(MIDI)では,“Note off velocity” として数値的に示される.したがって本論文では,音楽情報科学分野における演奏分析や演奏生成の研究に利用可能な,知識表現を求めるための基礎的な段階として,ピアノの演奏表現における離鍵速度の重要性を示した.まず,音響スペクトログラムと聴取による評価実験により,離鍵速度の変化が演奏表現に影響を与えることが分かった.次に,演奏データを分析したところ,ところどころで際立って離鍵速度が遅い箇所があり,これらの箇所は楽譜上の情報と関係していることが示唆された.さらに度数分布を求めて打鍵速度の特性と比較することで,離鍵速度に示される奏者の知識表現を求めるには,離鍵速度が際立って遅い箇所や速い箇所に注目する必要があることが示された.
著者
松澤 和光 阿部 明典 笠原 要 金杉 友子
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.55, pp.224-225, 1997-09-24

「言霊(ことだま)」-古来より日本人は言葉の持つ不思議な力/能力をそう呼んで, 敬い, 大切に扱ってきた。日本語には同音異義語や, 音の組み合わせだけで意味をなす擬音語/擬態語の類が多い。また, 漢字という表意文字を使用することによって, 音のみならず視覚的に何かを訴えることのできる言語てもある。日本語はまさに「とほうもない可能性を有する天才」といえるだろう。その天才ぶりを証明するかのように, 日本には日本語の特性を利用した「言葉遊び」的なものが数多く存在する。古くは短歌の中に見られる表現技法から, 今日においてもよく見られる「しりとり」 「回文」まで, その在り様は多岐をきわめる。しかし, 昨今の科学技術文明の中, テレビ等の映像メディアの出現て, 我々現代人はこうした「言葉に対する敬虔な気持ち/ゆとり」を失って来つつあるように思われる。さて, 時代はまさにネットワーク&マルチメディア社会へ突入しようとしている。この人類が未経験の新世界の入り口に立って, 人々はある種の戸惑いや恐れを感じているのてはないか。こうした心理的障壁を取り除ぎ, 人々が科学技術と調和した豊かな社会生活を創り出していくためには, 新時代にふさわしい新しい「言葉遊び」の文化を創世していくべきではないか。当研究所では, 人と人の豊かなコミュニケーション社会を実現するため, 「言葉を工学的に取扱う技術」について研究してきた。この成果の1つの応用として, コンピュータに人間と同じような言葉遊びをさせることに成功した。この技術を利用すると, ネットワークを通じてコンピュータや見知らぬ人と色々な言葉遊びを行なえる。そこで, こうした言葉遊び文化の発展と, 技術的成果の新たな適用性を探るため, 首葉を扱う技術を利用した新しい「言葉遊び」のアイデアを, ネットを通じて募集するコンテストを開催した(図1)。このコンテストと募集結果について技術的に考察する。
著者
小作 浩美 相良 かおる 阿部 明典 納谷 太 大村 廉 桑原 教彰 小暮 潔
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集
巻号頁・発行日
vol.7, pp.2H510, 2007

<p>我々は、看護業務サポートシステムの構築の一環として、看護師の業務に関する音声データを収集し、看護業務を分析し、データベースを構築している。データベースは、イベント時間、看護師コード、患者コード、業務コード、音声書き起こしデータ等から構成されている。我々は、各コードからの業務量を視覚化するツールを開発した。これにより、各キー毎に簡単に看護業務量を視覚化することが可能となる。この結果、看護必要度を推定するための多面的な客観的データの提示が可能となる。<br>本稿では、看護業務分析のデータベースから、患者情報を抽出し、同一期間の看護師の業務量を算出法および、視覚化するツールについて紹介する。<br></p>
著者
只木 琴音 阿部 明典
出版者
人工知能学会
雑誌
2018年度人工知能学会全国大会(第32回)
巻号頁・発行日
2018-04-12

具象画に比べ,描かれているもののフォルムが明確に存在しないことが多い抽象画は初心者にとって鑑賞が難しいと言われている。作品に対して文脈・物語を与えられる行為はミュージアムの中ではキャプションなどによって多く行われていることだが,ワークシートを用いることで,鑑賞者自身が作品に文脈・物語を与えることを目指す。本研究では,「物語を作って抽象画を鑑賞することによって,具象画的な鑑賞が起こる」を仮説とし,フォルムの崩壊を解消するために,抽象絵画に対して物語を作るワークシートを考案し,効果を検討した。具象画を見て感想を述べる具象条件,抽象画を見て感想を述べる抽象条件,抽象画を見て物語を作り感想を述べる物語条件の3条件を被験者内要因の実験計画を用いて行った。本研究では,各条件の感想の,文字数,回答の収集率,回答の内容をもとに,具象画的な鑑賞が行えるかを判断した。平均文字数においては一部仮説に沿い,回答の収集率についてはどの条件間でも差はみられなかった。回答の内容については,先行研究および仮説を強く支持する結果が得られた。
著者
只木 琴音 阿部 明典
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

芸術作品とキャプションのセットが並んでいる環境での実験を13人に対して行い、キャプションの工夫によって作品に対する印象や作品の前での行動が変化するかを検討した。これらの調査および実験から、仕掛学のミュージアム場面への応用の可能性と、文章による仕掛けの可能性を探った。
著者
藤本 和則 賀沢 秀人 佐藤 浩史 阿部 明典 松澤 和光
出版者
社団法人人工知能学会
雑誌
人工知能学会誌 (ISSN:09128085)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.61-64, 2000-01-01
被引用文献数
8

Decision Support for Internet Users, Called DSIU, is an area of research for providing decision support for Internet users by using information on the Internet. DSIU aims to provide decision support with logicalexplanation taking account of user's preference. By using information extraction techniques, DSIU handles the names of various substances, e.g., electronic products, persons, and places, and so on, and constructs the explanations in terms of their properties. This paper describes the DSIU particularly form a viewpoint of realizing the DSIU and giving contributions to society in the near future. The information of DSIU is available at http://www.kecl.ntt.co.jo/DSIU/.