- 著者
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古橋知大
大村廉
- 雑誌
- マルチメディア、分散協調とモバイルシンポジウム2014論文集
- 巻号頁・発行日
- vol.2014, pp.138-143, 2014-07-02
看護や介護において,ベッド上での患者の状態を把握することは非常に重要である.例えば,ベッド上で長時間同じ姿勢でいることは褥瘡を発生させる原因となり,一日のうち長時間をベッド上で過ごさなければならない患者にとって非常に大きな問題となる.また,医療の質の向上には,ベッド上での異常な動きの検出による迅速な対応や,患者の動作の支援などが必要不可欠である.本研究では,Microsoft Kinectセンサを用いて患者の姿勢を取得するシステムの開発を行い,医療分野へ応用していくことを目的とする.本システムでは外れ値にロバストなモデルフィッティング手法として知られるRANSAC法(Random Sampling Consensus)によってベッド平面を推定し,距離画像から除去して,そこから人体認識を行う手法を提案し,ベッド上の患者の姿勢を取得する手法を提案する.実装したシステムについて,4名の被験者を対象に,仰臥位,側臥位,腹臥位の姿勢で実験を行った.出力から,すべての姿勢においてベッド平面の推定,除去,人体骨格の抽出に成功したことを確認した.