著者
小柳 陽光 鳴海 拓志 Jean-Luc. Lugrin 安藤 英由樹 大村 廉
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.2-11, 2020 (Released:2020-03-31)
参考文献数
24

Existing studies have reported that the Full Body Ownership Illusion let users perceive a virtual body as our own body. It has also revealed the Proteus Effect that avatars’ appearance could affect user’s behavior, attitude and mental condition by inducing the Full Body Ownership Illusion. While many studies have focused on a humanoid avatar and its psychological effects, a previous study has reported that the Full Body Ownership Transfer can be induced even in the case of an animal avatar. In case of inducing the Full Body Ownership Transfer on an animal avatar, it can be expected to induce the psychological effect different from the one by a human avatar. Hence, this study examines a dragon avatar, which has impression of strong body and flight ability, can reduce the fear of height as the Proteus Effect by the Full Body Ownership Transfer. We carried out an experiment with some scenarios where a subject transformed into a dragon and flied into a height, comparing with operating a human avatar. The results showed that transforming into the dragon avatar can improve subjective score and physiological reaction for the fear of height.
著者
小柳 陽光 鳴海 拓志 大村 廉
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.50-59, 2020 (Released:2020-03-31)
参考文献数
19
被引用文献数
1

In recent years, utilizing of an avatar is becoming popular at social VR contents. On the other hand, previous studies have reported that an avatar gives us positive effect in terms of the sense of immersion, a psychological effect, and the spatial awareness. Thus, we investigate how the avatar which a virtual body is used daily in social VR contents impact on the body ownership and the Quality of Experience, comparing with a realistic humanoid avatar. Our results show that the self-avatar can improve the sense of body ownership and the sense of immersion.
著者
小柳 陽光 大村 廉
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.22, no.4, pp.513-522, 2017 (Released:2017-12-31)
参考文献数
16

Since body ownership illusion is expected to enhance an individual ability and positive psychological effect, any existing studies investigated the cause of the body ownership illusion on a human-like avatar. However, few studies have been focused on an avatar whose figure is a non-humanlike, such as a bird. If the illusion on a bird avatar can be controlled, the user's feeling of the presence in virtual reality world and flying experience are expected to be enhanced. Thus, we conducted some experiments to investigate factors to elicit a sense of body ownership over a bird avatar. We evaluated how features of a bird, such as flying action, short body, and sounds of flapping, affected the sense of body ownership. Our findings suggest that a motion synchronization between a participant's body and an avatars' one induce a sense of body ownership. Furthermore, appearance of a bird increases user's immersion in flying experience. Avatar's appearance affects a sense of body ownership over a non-humanlike avatar.
著者
松田 祐児 大澤 博隆 大村 廉 今井 倫太
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.317, pp.41-46, 2008-11-16
被引用文献数
1

本稿では,目や口といった顔のパーツがヒューマンロボットインタラクションに与える影響を調査,検討を行ったものである.近年ではヒューマンロボットインタラクションに関する研究が盛んになってきている.しかしながら,インタラクションで重要とされるロボットの擬人的外見がヒューマンロボットインタラクションに与える影響に関しては究明されていない.そこで我々はシステムの反応時間(SRT)に応じたユーザの評価を得て,そのデータを元に擬人化度を測り,3つの結果を得ることができた.1つ目はユーザはインタラクションの対象となるロボットが不完全な擬人化パーツであってもそのロボットに対して擬人化の認識を持つということ.2つ目は目パーツのほう口パーツよりも擬人化に対して効果があるということ.3つ目は擬人化することでインタラクションそのものの評価が向上するということである.
著者
大澤 博隆 大村 廉 今井 倫太
出版者
ヒューマンインタフェース学会
雑誌
ヒューマンインタフェース学会論文誌 (ISSN:13447262)
巻号頁・発行日
vol.10, no.3, pp.305-314, 2008-08-25 (Released:2019-09-04)
参考文献数
18
被引用文献数
1

We propose a direct anthropomorphization method that agentize an artifact by attaching anthropomorphic parts to it. There are many studies to provide information to users using spoken directions and gestures via anthropomorphic agents such as CG agents and communication robots. Our method directly anthropomorphize the artifact through robotic bodily parts shaped like those of humans. The anthropomorphized artifact using these parts provides information to people by giving them spoken directions and expressing themselves through body language. Using these devices, people are able to accept more attentions to the artifact, than using anthropomorphic CG or robot agents. We conduct an experiment to verify a difference between explanation of fuctions of the artifact using direct anthropomorphization method and explanation of them using independent humanoid-agent "Robovie". The results of participants' questionnaires and gazes during the experiment indicate that they noticed to the target artifact and memorized functions using direct anthropomorphization method more than using independent humanoid-agent.
著者
小作 浩美 相良 かおる 阿部 明典 納谷 太 大村 廉 桑原 教彰 小暮 潔
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集
巻号頁・発行日
vol.7, pp.2H510, 2007

<p>我々は、看護業務サポートシステムの構築の一環として、看護師の業務に関する音声データを収集し、看護業務を分析し、データベースを構築している。データベースは、イベント時間、看護師コード、患者コード、業務コード、音声書き起こしデータ等から構成されている。我々は、各コードからの業務量を視覚化するツールを開発した。これにより、各キー毎に簡単に看護業務量を視覚化することが可能となる。この結果、看護必要度を推定するための多面的な客観的データの提示が可能となる。<br>本稿では、看護業務分析のデータベースから、患者情報を抽出し、同一期間の看護師の業務量を算出法および、視覚化するツールについて紹介する。<br></p>
著者
比嘉 健太郎 大村 廉
雑誌
研究報告モバイルコンピューティングとパーベイシブシステム(MBL) (ISSN:21888817)
巻号頁・発行日
vol.2016-MBL-78, no.6, pp.1-6, 2016-02-22

これまで,照明や空調といった設備やシステムにおいて人の検出を行うために様々なセンサが用いられているが,センサ自体が電力を消費することや指向性・検出範囲といった特性を考慮しなければならないという問題がある.本研究ではより低消費電力な人検出センサを開発することを目的として,レクテナ技術をベースにセンサ周囲のノイズを電源およびセンサの入力信号として利用することにより人検出を行うセンサを提案する.本稿では,開発したセンサの出力電圧等の基礎性能を測定し,約 30cm までの範囲において人が居るか居ないかの検出を行えたことを示す.
著者
古橋知大 大村廉
雑誌
マルチメディア、分散協調とモバイルシンポジウム2014論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, pp.138-143, 2014-07-02

看護や介護において,ベッド上での患者の状態を把握することは非常に重要である.例えば,ベッド上で長時間同じ姿勢でいることは褥瘡を発生させる原因となり,一日のうち長時間をベッド上で過ごさなければならない患者にとって非常に大きな問題となる.また,医療の質の向上には,ベッド上での異常な動きの検出による迅速な対応や,患者の動作の支援などが必要不可欠である.本研究では,Microsoft Kinectセンサを用いて患者の姿勢を取得するシステムの開発を行い,医療分野へ応用していくことを目的とする.本システムでは外れ値にロバストなモデルフィッティング手法として知られるRANSAC法(Random Sampling Consensus)によってベッド平面を推定し,距離画像から除去して,そこから人体認識を行う手法を提案し,ベッド上の患者の姿勢を取得する手法を提案する.実装したシステムについて,4名の被験者を対象に,仰臥位,側臥位,腹臥位の姿勢で実験を行った.出力から,すべての姿勢においてベッド平面の推定,除去,人体骨格の抽出に成功したことを確認した.
著者
河口 信夫 西尾 信彦 角 康之 藤波 香織 寺田 努 井上 創造 川原 圭博 酒造 正樹 大村 廉 羽田 久一
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2011-04-01

大規模データベースの構築を実現するための検討を進め,データ収集のための技術チャレンジであるHASC Challengeを継続的に開催した.また,年齢・性別でバランスさせた被験者を含む行動データ及び構造物内移動データ(HASC-IPSC)を公開した.その結果,当初の目標であった500名を超える被験者のコーパス構築が実現できた.センサ信号処理研究を支えるツールとして,行動信号処理ツール HASC Tool, HASC Logger の開発を行った.国際ワークショップHASCA2013をUbicomp2013の併設ワークショップとして開催した.
著者
大村 廉
出版者
豊橋技術科学大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

本研究では, センサデータに欠損が生じた場合にも適切に行動の推定を行うことが可能な行動認識手法の検討を行った.行動認識で用いられるパターン認識のプロセスから,欠損センサデータの補完,欠損特徴量の補完,識別処理での対応,を検討した.具体的には,センサデータの補完には ARAR モデルによる系列データ予測を用いた.欠損特徴量の補完には重回帰およびカーネル回帰による予測を用いた.識別処理での対応には,あらかじめ人工的にセンサデータを欠損させたデータにより学習させた識別器を欠損部位ごとに作成し,欠損状況に併せて選択するようにした.実験の結果,識別器で対応するよりも,センサデータおよび特徴量を補完する方が多くの場合性能がよくなることがわかった.また,欠損部位によって適切な対応方法が異なることがわかった.欠損部位に適した補完方法を用いることで,欠損が無い場合にほぼ匹敵するか,あるいは 0.03 ポイント(F 値)程度の性能低下で欠損データへの対応が可能であることがわかった.
著者
納谷 太 野間 春生 大村 廉 小暮 潔
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. AI, 人工知能と知識処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.224, pp.5-10, 2005-07-25
被引用文献数
2

Bluetoothのデバイス検出機構を用いた屋内での近接位置計測法を提案する.屋内での位置推定技術は, 作業者の業務分析やモニタリング, ユーザの行動分析など, 種々の位置情報を必要とするアプリケーションにおいて重要な技術である.本稿では, 具体的な対象領域として看護・医療現場における業務分析を題材としてとりあげ, 1)ユーザの部屋レベルの近接情報の検知, および2)移動しているユーザや物の相互の近接情報を検知するための要求事項について考察する.Bluetoothのデバイス検出時の問合せにおけるパラメータを効率的に選択することにより1Hz以上のID交換が可能であることおよび, 受信信号強度検出とデバイス間の相互距離計測実験結果について報告する.
著者
坂本 龍哉 多田 昌裕 大村 廉 納谷 太 野間 春生 鳥山 朋二 小暮 潔 佐野 睦夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.45, pp.43-48, 2008-05-15

従来の人物位置推定手法の大半は,(1)観測対象領域内に遮蔽物や仕切りがほとんど存在しない環境,(2)壁などの遮蔽物によって観測対象領域が空間的に完全に分離されている環境,のいずれかを観測対象領域としていた.しかしながら(1),(2)のいずれにも該当しない環境,例えば大型ショッピングモールのように,商品棚や背の低いパーティションといった仕切りは存在するものの,空間的には完全に分離されていない環境(半開放型環境)も少なからず存在する.そこで本研究では,従来考慮されていなかった半開放型環境においても,高い精度で人物位置推定可能な手法を提案する.提案手法は,複数のパーティクルフィルタを取捨選択的に用いることによって,半開放型環境において頻発する人物検知センサの誤反応・検知漏れを逐次検出・修正し,従来手法よりも10%以上高い人物位置推定精度を実現した.
著者
納谷 太 野間 春生 大村 廉 小暮 潔
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.78, pp.5-10, 2005-08-01
被引用文献数
2

Bluetoothのデバイス検出機構を用いた屋内での近接位置計測法を提案する。屋内での位置測定技術は、作業者の業務分析やモニタリング、ユーザの行動分析など、種々の位置情報を必要とするアプリケーションにおいて重要な技術である。本稿では、具体的な対象領域として看護・医療現場における業務分析を題材としてとりあげ、1)ユーザの部屋レベルの近接情報の検知、および2)移動しているユーザや物の相互の近接情報を検知するための要求事項について考察する。Bluetoothのデバイス検出時の問合せにおけるパラメータを効率的に選択することにより1Hz 以上のID交換が可能であることおよび、受信信号強度検出とデバイス間の相互距離計測実験結果について報告する。We propose a Bluetooth-based indoor proximity sensing method using Bluetooth device discovery functionality. Indoor proximity sensing techniques are becoming increasingly important in location-aware applications such as analyzing and monitoring users' activities in factories and/or office environments. In this paper, we consider the practical applicability of Bluetooth-based proximity sensing technologies in nursing environments as an example application field, and discuss the design requirements of detecting 1) room-level proximity between people and 2) mutual proximity between moving people and objects. We show that the proximity information exchange between several devices can be updated at a rate of more than 1 Hz by effectively choosing the timing parameters of Bluetooth inquiry functionality. Empirical results of evaluating Receiver Signal Strength Indigator (RSSI) at various distances between Bluetooth devices are also shown.