著者
髙根 雄也 日下 博幸 髙木 美彩 岡田 牧 阿部 紫織 永井 徹 冨士 友紀乃 飯塚 悟
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
地理学評論 Series A (ISSN:18834388)
巻号頁・発行日
vol.86, no.1, pp.14-37, 2013-01-01 (Released:2017-12-02)
参考文献数
52
被引用文献数
1

これまで調査されてこなかった岐阜県多治見市と愛知県春日井市の暑熱環境の実態を明らかにするため,2010年8月の晴天日に,両市の15地点に気温計を,2地点にアスマン通風乾湿計と黒球温度計をそれぞれ設置し,両市の気温と湿球黒球温度WBGTの実態を調査した.次に,領域気象モデルWRFを用いて気温とWBGTの予測実験を行い,これらの予測に対するWRFモデルの有用性を確認した.最後に,WRFモデルの物理モデルと水平解像度の選択に伴うWBGT予測結果の不確実性の大きさを相互比較するために,物理モデルと水平解像度の感度実験を行った.その結果,選択した物理モデルによって予測値が日中平均で最大8.4°C異なること,特に地表面モデルSLABは観測値の過大評価(6.8°C)をもたらすことが確認された.一方,水平解像度が3 km以下の場合,WBGTの予測値の解像度依存性は日中平均で最大0.5°Cと非常に小さいことが確認された.
著者
岡本 牧子 新垣 学 小野寺 清光 飯塚 悟 宮里 大八
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会研究会研究報告
巻号頁・発行日
vol.35, no.5, pp.19-22, 2021

<p>琉球大学地域協働プロジェクト推進事業「ITワークショップを通じた産学連携教育モデルの構築」の活動の一つとして,コロナ禍における県内でのプログラミング教育の実施に向け,オンライン環境でのプログラミング教育ができる教員養成,大学生メンター養成を目的とし,教員志望学生によるzoomとmicro:bitを用いたプログラミングワークショップを実施した.オンライン学習では,過渡期においてはzoomなどオンラインツールの操作方法の習得も重要であるが,授業の流れと参加者の現在地を俯瞰させることができる紙テキストの活用能力,参加者の回路や作業が確認できる教材開発能力,参加者のレベルを把握し,レベルに応じたブレイクアウトルームの活用能力が指導者の能力として重要であり,これらの能力は,教員志望学生のチームによる数回のワークショップ運営を通して身につけさせることができる.</p>
著者
久野 覚 齋藤 輝幸 飯塚 悟 岩田 利枝 望月 悦子 加藤 信介 佐古井 智紀
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究の目的は、一日および年間を通じた実験により、外界の変化とそれに伴う住宅内環境の変化および人間の行動・心理の変化を捉え、地球環境保全の時代にふさわしい住宅のあり方について検討することである。温熱環境については環境計測と被験者実験による生理・心理反応の把握、数値流体力学を用いた夏季通風時における室内温熱・気流環境と人体温熱生理状態の予測、換気方式の違いによる室内環境への影響評価、光環境については居住者の光環境調整行動による照明用電力削減効果とLED照明によるメラトニン抑制効果等、新しい評価法の提案を行った。夏期通風時における人体熱収支については従来の定説を覆す成果を上げた。