著者
高久 洋
出版者
The Society of Synthetic Organic Chemistry, Japan
雑誌
有機合成化学協会誌 (ISSN:00379980)
巻号頁・発行日
vol.39, no.2, pp.109-121, 1981-02-01 (Released:2009-11-13)
参考文献数
108
被引用文献数
1

8-Oxyquinolyl group has been widely applied to the synthesis of oligonucleotides.
著者
倉島 一喜 鍵山 奈保 石黒 卓 春日 啓介 森本 康弘 小澤 亮太 高野 賢治 磯野 泰輔 西田 隆 河手 絵理子 細田 千晶 小林 洋一 高久 洋太郎 高柳 昇 柳沢 勉
出版者
一般社団法人 日本感染症学会
雑誌
感染症学雑誌 (ISSN:03875911)
巻号頁・発行日
vol.94, no.4, pp.483-489, 2020-07-20 (Released:2021-02-07)
参考文献数
19
被引用文献数
4

現在新型コロナウイルス感染症(COVID-19)では50 歳以上で低酸素血症を認めた段階で他疾患に適応のある抗ウイルス薬の投与が推奨されている.しかし治療が必要となる重症化因子についての検討は少ない.今回COVID-19 により入院した患者で抗ウイルス薬による治療を必要とした群と経過観察のみで改善した群を後方視的に検討し,抗ウイルス薬が必要となる臨床所見について検討した.まず当院に入院した49 例のCOVID-19 感染患者について,A 群:無症候性病原体保有者,B 群:症状あり,ウイルス肺炎像なし,C 群:ウイルス肺炎像あり,呼吸不全なし,D 群:ウイルス肺炎像あり,呼吸不全あり,に分類した.C 群は無治療で軽快し,D 群では抗ウイルス薬治療が行われた.重症度と相関した背景因子と症状は年齢,合併症の有無,喫煙歴,発熱,下痢であったが,治療を必要としたD 群に特徴的な所見は喫煙歴のみであった.次に重症度と相関した臨床検査値はPaO2,リンパ球数,D-dimer,AST,CK,LDH,CRP,PCT,ferritin であったが,多変量解析で治療必要群と有意に相関した検査値はリンパ球数,CRP,ferritin となった.両群を区別するカットオフ値をROC 曲線より求めると,リンパ球数1,200/μL 以下,CRP 2.38mg/dL 以上,ferritin 394ng/mL 以上となった.画像所見では,抗ウイルス薬治療を要しなかったC 群と要したD 群とを最もよく区別する所見は浸潤影の有無だった.以上よりこれらの重症化因子は呼吸不全への進展を考慮すべき臨床指標になると思われた.また喫煙歴,リンパ球数1,200/μL 以下,CRP 2.5mg/dL 以上,ferritin 400ng/mL 以上,CT 上の浸潤影の5 つをリスク因子として選ぶと発症からPCR 陰性化までの日数と強い相関を示した(p<0.0001).
著者
山口 剛史 中込 一之 宇田川 清司 高久 洋太郎 佐藤 長人 杣 知行 萩原 弘一 金澤 實 永田 眞
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.58, no.6, pp.657-664, 2009-06-30 (Released:2017-02-10)
参考文献数
19

【背景】局所麻酔薬に対する副反応は,しばしば,局所麻酔薬アレルギーと診断されているが,これらのほとんどは非アレルギー性の機序によることが明らかとなっている.【方法】局所麻酔薬に対する副作用の既往があり,歯科治療を予定している20名に対し,リドカインなどの局所麻酔薬に対する,皮膚テスト(プリックテスト,皮内テスト)及び漸増皮下注射で行うチャレンジ・テストにより,局所麻酔薬アレルギーの有無について評価した.【結果】17名(85%)で,リドカインに対する即時型アレルギー反応が陰性であった.これらの症例では,同薬による局所麻酔が可能となった.一方,3名(15%)ではリドカインに対して陽性反応を示した(プリックテストで1名,皮下注射で2名).【結語】局所麻酔薬アレルギーが疑われた患者における,局所麻酔薬に対する即時型反応の頻度は少ないが稀ではないと考えられる.従って,局所麻酔薬アレルギーを確認する診断アプローチは,臨床的に重要であり,今後はより多くの集団を対象に検討する必要があると思われる.
著者
畑 辻明 関根 光雄 高久 洋 石戸 良治 大塚 栄子 上田 亨
出版者
東京工業大学
雑誌
総合研究(B)
巻号頁・発行日
1988

本研究は重点領域研究を申請するに際し、その準備段階として我が国で核酸化学の研究が濃縮されている核酸化学シンポジウムの中からメンバーを選び、本年度に研究を実施した。その結果、9月におこなわれた核酸化学シンポジウム(札幌)をはじめとして各所で貴重な新しい事実が発表された。たとえば、核酸とタンパク質の相互作用を調べたものとして上田らは制限酵素BalII、Sau3AI、MboIを選びDNA鎖の酵素認識部位のチミンの代りに3種類のウラシルに変換し、制限酵素の認識の特異性を明らかにすることができた。一方、大塚らはいわゆる"ribozyme"の機能が発現するためにどのようなRNAの塩基配列が必要であるかを調べイモリサテライトRNAの切断部位を含む切断鎖と相補鎖の塩基配列を変化させたオリゴヌクレオチド(21量体)を化学合成し、どのような塩基配列が切断に重要であるかを明らかにすることができた。また、関根らはオリゴヌクレオチドの合成で通常用いられているトリチル型の保護基が酸性条件で除去された性質を変換し、アルカリ条件で除去できるトリチル型の保護基を開発した。畑らは、mRNAのキャップ構造を構築する反応形式を検討し、RNAフラグメントを効率よくキャップ化する方法を開発することができた。
著者
高久 洋
出版者
The Society of Synthetic Organic Chemistry, Japan
雑誌
有機合成化学協会誌 (ISSN:00379980)
巻号頁・発行日
vol.40, no.12, pp.1159-1170, 1982-12-01 (Released:2009-11-13)
参考文献数
52
被引用文献数
1 2

The synthesis of oligonucleotides by the use of 5-chloro-8-quinolyl group has been described. This group can be successfully used as a phosphate protecting group of internucleotidic bonds in the synthesis of oligonucleotides by the phosphotriester approach. A new condensing and phosphorylating reagents are also described in detail.
著者
高久 洋
出版者
The Society of Synthetic Organic Chemistry, Japan
雑誌
有機合成化学協会誌 (ISSN:00379980)
巻号頁・発行日
vol.45, no.3, pp.196-211, 1987-03-01 (Released:2009-11-13)
参考文献数
167
被引用文献数
1 3

The phosphorylation of nucleosides is a fundamental reaction in the synthesis of oligonucleotides. This article reviews recent results on the phosphorylation of nucleosides in the synthesis of oligonucleotides by the phosphotriester method and the phosphite triester method. The new condensing and phosphorylating reagents for modified phosphotriester method, activated phosphotriester method, and modified phosphite triester method were discussed.
著者
高久 洋暁
出版者
新潟薬科大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2006

酵母Candida maltosaは蛋白質合成阻害剤であるシクロヘキシミド(CYH)に対し、生育の一時停止後に再び生育が回復する誘導的耐性を示す。これは、CYH添加後、転写活性化因子C-Gcn4pが、CYH耐性L41リボソーム蛋白質遺伝子(L41-Q)の転写を誘導し、CYH耐性型リボソームが合成されることに起因する。CYH添加後及びヒスチジン飢餓を誘導する3-AT添加後の転写活性化因子C-Gcn4pの制御をmRNA、蛋白質レベルにおいて解析するため、GFP又はHAタグと融合したC-Gcn4pの検出を試みたが、十分に解析できるレベルのものは構築できなかった。そこでFLAGタグ融合型C-Gcn4pを用いたところ、機能も相補、検出感度も解析に十分であった。FLAGタグ融合型C-GCN4をC-GCN4破壊株に導入し、3-AT或いはCYH添加後のC-GCN4mRNA、蛋白質レベルの解析を行った。3-AT添加後、C-GCN4mRNA量の上昇率以上にC-Gcn4p量の上昇率が大きかったので、転写、翻訳段階における制御、特に翻訳制御が大きく寄与していることが示唆された。CYH添加1時間後、C-GCN4 mRNA量は一時的に大きく上昇するが、逆にC-Gcn4p量は減少した。その後、C-GCN4mRNA量は減少するが、逆にC-Gcn4p量は増加し、CYH添加前の約1.5倍まで上昇し、一定となった。すなわち、CYHによるmRNAの安定化で一時的にRNA量は上昇するが、CYH添加直後の蛋白質合成は厳しく抑制されるためにC-Gcn4p量は減少したと考えられた。その後、C-Gcn4pの上昇ともにL41-Q転写誘導が促進されたが、C-Gcn4p量が一定量になったにもかかわらず、転写誘導効率がその後数時間上昇し続けたことから、C-Cpc2pなどのC-Gcn4p活性調節因子の関与の可能性が考えられた。