著者
高橋 俊介 高橋 治美 井出 京子 竹内 智恵子 栗林 希代子 新美 三由紀 松島 凛太郎 田中 司朗
出版者
一般社団法人 日本静脈経腸栄養学会
雑誌
日本静脈経腸栄養学会雑誌 (ISSN:21890161)
巻号頁・発行日
vol.31, no.3, pp.827-834, 2016 (Released:2016-06-20)
参考文献数
11
被引用文献数
1

【目的】検査データによって栄養不良の入院患者を効率的にスクリーニングできる簡便な栄養評価基準として、Controlling nutritional status(CONUT)変法を設定し、その臨床的有用性を探索的に検討した。【方法】対象中の総コレステロール(T-Cho)測定率を求めた。CONUT法から入院中の依頼が少ない T-Choを除き、より依頼が多いヘモグロビン濃度(Hb)を加えた方法(変法)を設定し、さらに変法と CONUT法との栄養レベル判定の一致度、スコアの相関を求めた。【結果】T-Cho測定率は15.4%であった。変法と CONUT法の栄養レベル判定の一致度はκ=0.778、変法スコアと CONUTスコアの Spearman相関係数は rs=0.942であった。【結論】変法と CONUT法との栄養レベル判定の一致度、およびスコアの相関は共に良好であり、変法による評価は、ほぼ CONUT法同様に栄養不良の入院患者のスクリーニングに有用であることが示唆された。入院中に T-Choよりも検査依頼の多い Hbを用いることで、変法はより多くの入院患者の栄養スクリーニングが可能であった。
著者
藤田 悠記 高橋 俊介 那須 章人 下井 岳 亀山 祐一 橋詰 良一 伊藤雅夫
出版者
東京農業大学
雑誌
東京農業大学農学集報 (ISSN:03759202)
巻号頁・発行日
vol.52, no.2, pp.115-119, 2007-09

ウズラ胚体外培養法を応用し,卵殻を使わず人工容器でのニワトリ胚の発生能について検証した。ニワトリ胚は,白色レグホンを用い,孵卵器内で3日間培養した後,卵の内容物を100mlカップ内に空気透過性のあるテフロン膜を卵型に装着した人工容器に移し,ラップで封をした。再び孵卵器内で孵化までの18日間培養した。人工容器は空気の流通を完全に遮断したもの(Type 1),空気の流通を自由に行わせたもの(Type 2),さらに空気の流通量をある程度人工的に調節可能としたもの (Type 3) の以上3タイプを用いた。また,人工容器に移す際には卵殻粉末あるいは乳酸カルシウムを添加した。人工容器を用い培養した結果,孵化させるまでは至らなかったが,卵殻粉末の添加により孵化直前の20日目まで培養することに成功した。最も好成績であったもので培養16日目に76.0%,18日目に52.0%,20日目に12.0%の生存率が得られた。一方,対照として行った,二黄卵卵殻を代用卵殻に用いた場合は60%が孵化したが,人工容器を用いた場合と同様に培養初期(孵卵6日目)と後期(孵卵16日目)に生存率の低下が認められることから,この2つの時期がニワトリ胚の体外培養において重要な時期であると推察された。The developmental ability of chicken embryos in an artificial vessel without eggshell was investigated using the in vitro quail embryo culture method. After White Leghorn eggs were incubated in an incubator for 3 days, the egg content was transferred into an artificial vessel consisting of a 100-ml cup attached with an egg-shaped air-permeable Teflon membrane and sealed with wrap, followed by incubation in an incubator for 18 days until hatching. Three types of artificial vessels were used : Type 1 with complete blockage of air flow, Type 2 with air flow, and Type 3 with controllable air flow. Eggshell powder or calcium lactate was added when the egg content was transferred to a vessel. Although no hatching was obtained, the eggshell powder addition allowed the culture by day 20, immediately before hatching. In the group with the best outcomes, the viabilities on days 16, 18, and 20 of culture were 76.0%, 52.0%, and 12.0%, respectively. In contrast, in the control group using eggshell containing 2 yolks as surrogate eggshell, 60% of the eggs hatched, but the viability decreased at early (day 6) and late (day 16) time points, similar to the eggs cultured in the artificial vessel. These findings suggested that these 2 time points are important for in vitro culture of chicken embryos.
著者
石川 博 片山 薫 高橋 俊介 長屋 未来 布施 貴義 横山 昌平
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.172, pp.181-186, 2005-07-07

インターネットやユビキタスネットワーク上でXMLデータを応用する研究がおこなわれている.推薦のような, さまざまな分野で広く使われるような応用は, できるだけロジックは少ない量で, かわりにデータだけで記述できることが望ましい.そこでコンテクスト, エンバイロメント, 入力, 出力, フィルタ, 活性化と安定化という概念を導入して, コンテクスト内のXMLデータがその識別子に基づいて自己組織化することで応用が実現できるようなデータ集約型応用のための枠組み(創発的XML)を提案する.