著者
高野 邦彦 佐野 甲癸
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会誌 (ISSN:02859831)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.37-42, 2002 (Released:2003-10-09)
参考文献数
9

動画ホログラフィは液晶パネルや音響光学素子を用いて,ホログラム像を動画として表示する手法である.これをカラー再生に応用する手法としては,RGB三色のレーザを用いることが一般的であったため,光学系が複雑となっていた.白色レーザは,同一光軸上でRGBの三色光を同時発振するため,装置の単純化に対して有効である.そこで,本論文では白色レーザを用いた動画ホログラフィカラー再生法について考察する.提案手法ではカラー再生法に見られる特有の結像位置のずれ,およびゴーストの影響について検討を行っている.白色レーザを用いることで,白色光再生に比べてボケの影響の少ないカラー再生像が得られることを明らかにする.
著者
高野 邦彦 尾花 一樹 和田 加寿代 田中 武 久保田 智紀 佐藤 甲癸
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.26, no.54, pp.5-8, 2002-07-25

動画ホログラフィとは,動く三次元物体を空中に浮遊させることができる技術である.ピクセル構造を有する表示素子を用いた動画ホログラフィにおいては,再生像の大きさ及び視域は表示素子のピクセルの数及び細かさに比例する.そのため,現在入手可能なLCDパネル(20um程度)を用いて大きな立体動画像を表示することは困難である.この問題の解決を図るために,結晶書込み,レンチキュラスクリーン,レンズ系を用いた再生法が検討されてきた.しかし,これらの方法では共通して,装置構成が複雑になっていた.それに対して,提案手法では散乱物質(本稿では水蒸気)そのものをスクリーンとして用い,これをカラー動画ホログラフィに拡張したことにより,装置を大幅に単純化した状態で比較的大きなカラー立体動画像を観察することが可能となった.
著者
清河 信敬 恩田 恵子 高野 邦彦 藤本 純一郎 真部 淳 康 勝好 小原 明 林 泰秀 花田 良二 土田 昌宏
出版者
日本サイトメトリー学会
雑誌
Cytometry research : 日本サイトメトリー学会機関誌 (ISSN:09166920)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.27-33, 2010-09-25
参考文献数
6
被引用文献数
1

<p>Aim. We are in charge of the central diagnosis and cell preservation as a part of childhood acute lymphoblastic leukemia treatment study in Tokyo children's cancer study group. It is necessary to diagnose with a minimal quantity of specimen, to preserve leukemic cells effectively as possible. On the other hand, recent progress in multi-color flow cytometry enable to analyze cell marker of leukemia in more detail. We therefore we intended to perform a immuno-phenotypic diagnosis of childhood acute lymphoblastic leukemia by nine-color analysis with digital flow cytometer.</p><p>Methods. We examined cell markers of childhood acute lymphoblastic leukemia cells by nine-color analysis using digital flow cytometers. We decided the combination of the monoclonal antibodies for nine color analysis based on the recommendation of Japan Pediatric Leukemia/Lymphoma Study Group using commercially available fluorescence-laveled antibodies.</p><p>Results. Nine colors that we used in this study were fluorescein isothyocyanate, phycoerythrin (PE), phycoerythrin-Texas Red, Peridinin Chlorophyll Protein - cyanin (Cy) 5.5, PE-Cy7, allophycocyanin (APC), APC-Cy7, Pacific Blue, and Cascade Yellow. Using list mode compensation, nine color marker analysis of childhood leukemia was easy to perform.</p><p>Discussion. Although several problems need to be solved are present, nine-color analysis using digital flow cytometer is useful to obtain precise information of antigen expression as well as save precious specimen of childhood acute lymphoblastic leukemia.</p>
著者
高野 邦彦 尾花 一樹 田中 武 和田 加寿代 佐藤 甲癸 大木 真琴
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.29-32, 2002
参考文献数
11
被引用文献数
1

ホログラフィとは,三次元物体を空間に投影させることを可能とする技術である.これまでに,ホログラフィの画像再生では,結晶書込み手法やレンズ系を用いた再生法が検討されてきた.しかし,これらの方法では,表示できる像のサイズが小さいことや,レンズの特性によって視域が制限されるという点が問題となっていた.それに対して,提案手法では散乱物質(霧化した水粒子)そのものをスクリーンとして用いることにより,従来手法(1.5[cm]×1.5[cm]程度)に比べ容易に比較的大きな立体像(10[cm]×10[cm]程度)を観察することが可能となった。
著者
藍 天 瀧本 幸男 佐藤 甲癸 高野 邦彦
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会年次大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.36, pp.73-74, 2008

立体TV実現の一方法として、コンピュータにより合成したホログラフィ立体画像データ(CGH: computer generated hologram)をリアルタイムに白色LEDで空間伝送することを検討している。既に低速のSSTV 方式を用いて1フレーム76.8kbitのデータを伝送速度2kbpsで実験した。より高精細で高速のホログラム画像を伝送するためにUSB1.1通信方式を用いて伝送実験を検討する。
著者
武藤 憲司 伊藤 幹也 荒井 貴大 高野 邦彦 八木 一夫 江口 健太郎 柴山 秀雄 陳 国躍
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 = The transactions of the Institute of Electronics, Information and Communication Engineers. A (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.91, no.11, pp.1098-1101, 2008-11-01
参考文献数
4
被引用文献数
1

MRI検査において,被験者は厚い壁の磁気遮へいのための閉鎖空間に長時間おかれる.高磁場のMRI装置の駆動音は100dBを超えることもあり,騒音の不満などが指摘されている.しかし,いくつかの音圧測定結果だけで音の伝搬の様子の報告例はない.本論文では,検査室内のMRI検査の被験者が横たわるテーブル上の空間の音場の可視化を図る.非磁性のプローブを製作して音響インテンシティを測定した結果を用いて音の伝搬の様子を示す.
著者
高野 邦彦 尾花 一樹 和田 加寿代 田中 武 久保田 智紀 佐藤 甲癸
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.26, no.56, pp.7-10, 2002-08-30
被引用文献数
3

動画ホログラフィは,自然な立体感が得られる電子式立体ディスプレイ実現のための技術として期待されている.特に白色再生法は,表示像のカラー化に応用するという点で有効であると考えられる.これまでに3枚のLCDパネルを用いたカラー再生法が検討されている.しかし,表示素子が複数になることからカラー再生時に重要となるRGBの回折光の位置調整機構が複雑になっていた.それに対して本手法では回転式カラーフィルタによりカラー再生に必要となる波長光を時分割抽出し,これと同期させた,単板式DMDパネルにRGBのCGHを時分割形成してカラー立体像の表示を行った.そこで,本稿ではDMDパネルを用いた再生法について採り上げ,一灯の白色光源と単板素子でカラー立体像表示装置の構成が可能となることを示し,装置簡略化への可能性を提案する.