著者
中泉 昌光 古屋 温美 廣部 俊夫 横山 純 黒澤 馨 長野 章
出版者
日本水産工学会
雑誌
日本水産工学会誌 (ISSN:09167617)
巻号頁・発行日
vol.45, no.1, pp.11-24, 2008
参考文献数
2
被引用文献数
1

国民への安全・安心な水産物の提供のため、2000年度より衛生管理に対応した漁港づくり「環境・衛生管理型漁港づくり推進事業」が始まった。先の漁港漁場整備長期計画(計画期間:2002年度〜2006年度)では、主要な生産流通拠点漁港における衛生管理型漁港づくりが重点課題の一つに位置づけられるとともに、その事業内容の拡充を図った「地域水産総合衛生管理対策推進事業」により、ハード・ソフトの一体的な整備・取組が行われてきた。本論文は、生産流通拠点となっている漁港を核とした産地(以下、産地漁港もしくは産地という。)における品質衛生管理(鮮度保持・衛生管理)について、北海道を事例にその効果分析を試みた研究成果をまとめたものであり、もって産地漁港における品質衛生管理の持続的な取組の推進を図ることを目的するものである。
著者
黒澤 馨
出版者
一般社団法人 電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会 基礎・境界ソサイエティ Fundamentals Review (ISSN:18820875)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.47-57, 2015-07-01 (Released:2015-07-01)
参考文献数
25

クラウドストレージサービスは既に商用化されており,グーグル,アマゾンなど多くのIT 企業によってサービスが提供されている.各ファイルは暗号化した上で保存した方が安全であるが,その反面,暗号化するとキーワード検索すらできなくなってしまう.この相反する二つの問題を解決する手段として,近年,共通鍵暗号に基づく検索可能暗号(SSE) 方式が活発に研究されている.本稿では,最も基本的な単一キーワード検索SSE 方式の原理について解説するとともに,その安全性の定義及び構成法に関する最近の研究成果について紹介する.
著者
辻井 重男 山口 浩 北沢 敦 黒澤 馨
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ
巻号頁・発行日
vol.98, no.426, pp.45-52, 1998-11-20
被引用文献数
1

電子投票や電子サーベイにおいては、投票者のプライバシを保護しつつ、二重投票、非有権者投票などの不正投票を防止できることが重要であり、本稿では、これら矛盾する要求を満たす投票プロトコルの方式を提案する。本文のポイントは、高次剰余暗号の準同型性を利用すること、及び票の集計処理と開票処理を分離させたモデル構成をとることにあり、これらとユニバーサルな検証性、柔軟なシステム構成可能性を併せて、実用性の高い投票システムを提案する。
著者
黒澤 馨
出版者
東京工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1999

放送型暗号系においては、センタは加入者に復号鍵を配布する。しかし、不正な加入者はそれらから海賊版の復号器を生成し、非加入者に与えてしまうかもsれない。n人の加入者のうち高々k人が結託して海賊版の復号器を作ったとしても、その海賊版の復号器から犯人を割出せる方式を(k,n)閾値追跡可能暗号系と呼ぶ。筆者は、Eurocrypt'98という国際会議において、鍵サイズ、暗号文サイズの下限を導出すると共に、これらの下限を等号で満たす最適な方式を提案した。この方式に対し、Stinson and Weiは、SAC'98という国際会議において線形攻撃と呼ばれる攻撃法を示した。本研究では、まず、筆者のEurocrypt'98の方式に対し、新しい犯人追跡アルゴリズムを開発し、このようにすればStinson and Weiの攻撃のみならず、全ての攻撃に対し安全であることを示した。一方、ペイテレビ等においてセンタは、N人の契約者の内、受信料未納のc人の契約者には見えない様に、コンテンツを暗号化して放送したい。この様に、N人中c人以下のユーザを排除できる放送型暗号系を、(c,N)閾値排除可能暗号系と呼ぶ。本研究では、次に、cover free familyという組合せデザインを使うと、(c,N)閾値排除可能暗号系が得られることを示した。また、almost strongly universal hash関数を利用したoverhead=O(c^2)となる(c,N)閾値排除可能暗号系の構成法を示した。最後に、本構成法により得られる(c,N)閾値排除可能暗号系は、追跡可能暗号系としても優れていることを示した。
著者
板倉 征男 岩田 哲 尾形 わかは 黒澤 馨 辻井 重男
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.213, pp.137-144, 2000-07-18
被引用文献数
1

生体情報を用いて本人識別を適確に行う手法は, バイオメトリックス認証技術として近年脚光を浴びている課題であり, 多角的に研究実用化が進んでいる.本論文では, 個人識別情報として一意性のあるデジタル情報が得られるDNA情報の採取と取扱及びその特徴について述べ, それを公開鍵暗号体系に組込んだシステム及びその効果について論ずる.次に公開鍵に組込むなどの具体的な事例を数種提案する.