著者
長島 秀樹
出版者
社団法人 日本流体力学会
雑誌
日本流体力学会誌「ながれ」 (ISSN:02863154)
巻号頁・発行日
vol.10, no.3, pp.166-180, 1991-09-30 (Released:2011-03-07)
参考文献数
38

Recent development of satellite technique has given us many pictures of sandydeserts. We can see a number of forms of sandy surface in the pictures. These forms must have much information of desert environments such as wind direction and wind speed.In this paper, I try to review classical and recent works on the development of aeolian dunes and sand transport. In § 2 the classical theories of the generation of sand ripples are introduced. In § 3 several formulas of sand transport are discussed in relation to the so-called 'saltation'. The characteristics of the vertical structure of winds associated with 'saltation' is also reviewed in § 4. In § 5 many kinds of aeolian dunes in sandy deserts are introduced and the discussion is extended to the factors determining these dune types. In § 6 a recent numerical model of development and migration of a dune is presented. In the final section, future studies of the sand sea are discussed.
著者
徳田 尚之
出版者
社団法人 日本流体力学会
雑誌
日本流体力学会誌「ながれ」 (ISSN:02863154)
巻号頁・発行日
vol.7, no.4, pp.299-310, 1988-12-30 (Released:2011-03-07)
参考文献数
26

相変化を伴ういわゆるステファン問題は実に多くの重要な物理現象に現れる.この展望記事では, まずそれらの中でも特に最近注目を集めている地球科学での応用例の一, 二を紹介し, 続いて動く境界を持つステファン問題に対処するため開発されている代表的な解析法を説明する。最後に, 著者が最近開発したLagrange-Burmann展開に基づく新しい級数解を紹介し, その利点を詳述する.

2 0 0 0 OA 交通流の物理

著者
杉山 雄規
出版者
社団法人 日本流体力学会
雑誌
日本流体力学会誌「ながれ」 (ISSN:02863154)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.95-108, 2003-04-25 (Released:2011-08-16)
参考文献数
23
被引用文献数
3
著者
三神 史彦 宮本 博文 安藤 常世
出版者
The Japan Society of Fluid Mechanics
雑誌
日本流体力学会誌「ながれ」 (ISSN:02863154)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.31-45, 1993

本研究では, 渦法を, 物体壁面のすべて, あるいはその一部分が同じ面内で動くような場合に適用し, 回転円柱および回転円筒部をもつ翼のまわりの流れを解析した.渦度の拡散はランダムウォークで表現し, 物体を線形分布させた渦層で表現した.<BR>レイノルズ数<I>Re</I>= 1000, 周速比<I>U</I><SUB>c</SUB>/<I>U</I><SUB>∞</SUB>=0.5および2.0で突然回転と出発をはじめた円柱のまわりの流れを計算した結果, Badrら (1990) の可視化実験と良好な一致がみられた.また, 得られた回転円柱の揚力係数の値は, ポテンシャル流れの計算から求まる値よりずっと小さく, 回転円柱のまわりの循環に対する粘性の効果が正しく計算された.<BR><I>Re</I>= 10000, α=24°, <I>U</I><SUB>c</SUB>/<I>U</I><SUB>∞</SUB>= 0.0, 2.0, 4.0の場合における回転円筒部をもつ翼のまわりの流れを計算し, 流れ場の様子を調べた.出発直後, 翼後縁でKuttaの条件が自動的にみたされ, 出発渦が放出される様子がとらえられた。回転円筒部の周速比が大きくなるにつれ, はく離の規模が小さくなり, 翼のまわりの循環が増加することが確認できた.また, <I>U</I><SUB>c</SUB>/<I>U</I><SUB>∞</SUB>= 2.0および4.0の場合には, 前縁はく離を防ぐことができた.計算結果から, 回転円筒部から発生する循環によって翼上面のはく離領域の循環が相殺されて小さくなり, はく離が抑制されることがわかった.
著者
大橋 えり 大岡 龍三
出版者
社団法人 日本流体力学会
雑誌
日本流体力学会誌「ながれ」 (ISSN:02863154)
巻号頁・発行日
vol.26, no.5, pp.325-329, 2007-10-25 (Released:2010-10-22)
参考文献数
27
被引用文献数
1
著者
飯田 明由 岩崎 正志 水野 明哲
出版者
社団法人 日本流体力学会
雑誌
日本流体力学会誌「ながれ」 (ISSN:02863154)
巻号頁・発行日
vol.25, no.6, pp.543-551, 2006-12-25 (Released:2010-10-22)
参考文献数
7

鳥人間用滑空機の設計製作はものづくり教育のひとつとして効果的であるが, 事前に飛行テストを行うことが難しいこと, 設計要素が多岐にわたることなどから設計の最適化が難しいという問題があった. 本研究では, 鳥人間用滑空機の設計の最適化を図るため, 滑空機の三次元飛翔解析プログラムと遺伝的アルゴリズムを用いた最適化手法について検討した. 主翼, 尾翼の寸法, 機体長さなどの8つの設計変数と飛び出し時の速度や飛び出し角度を遺伝情報化し, 飛行距離を目的関数として遺伝的アルゴリズムを用いて解析を行った. 各世代の個体数を200とし, 50世代にわたり解析を行い, 飛翔性能に強く関係する優性遺伝子を抽出した. 解析によって得られた結果を用いて外乱に強い機体の設計を行い, コンテストで確実に飛行する機体を提案した.提案されたモデルは2005年度の鳥人間コンテストで4位に入賞, 審査員特別賞を受賞し, 遺伝的アルゴリズムによる最適化の有効性を確認した.