著者
沢田 雅洋 山下 博 岩崎 俊樹 大林 茂
出版者
一般社団法人 日本航空宇宙学会
雑誌
日本航空宇宙学会論文集 (ISSN:13446460)
巻号頁・発行日
vol.58, no.681, pp.295-301, 2010 (Released:2010-10-27)
参考文献数
14

Research of Long-Distance Human-Powered Flight has been performed through the following four items: Aircraft design, Risk management, Pilot performance, Weather prediction. Actual flight took place on August 12, 2009. The flight distance was 20.72km. In this study, results of weather prediction using 1-way downscaling technique are validated by surface observation data and feasibility of weather prediction for Long-Distance Human-Powered Flight is discussed. The weather prediction with 1-km mesh decreases RMSE of wind speed by 0.1--0.2m/s compared with that with 5-km mesh. The weather prediction with 1-km mesh also has a potential to reproduce nonstationary wind. The RMSE gradually increase with time, which is mainly caused by initial and boundary data given from coarse mesh model. To reduce the RMSE, it is desirable to use newest analysis data as possible for initial and boundary data.
著者
中川 健一 長谷川 裕晃 村上 正秀 大林 茂
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
vol.83, no.856, pp.17-00165-17-00165, 2017 (Released:2017-12-25)
参考文献数
13
被引用文献数
1

Badminton is one of the most popular sports in the world and is famous as the sport having the fastest initial velocity of a batted ball among all ball games. Initial velocity immediately after smashing may reach up to 408 km/h (113 m/s) at maximum. A badminton shuttlecock generates significant aerodynamic drag and it was confirmed that the high deceleration characteristics was related to the slots located at the leg portion of a shuttlecock in the previous study. Turnover refers to the flipping experienced by a shuttlecock when undergoing heading change from nose pointing against the flight path at the moment of impact and a shuttlecock indicates the aerodynamically stable feature for the flip movement just after impact. The purpose of this study is to investigate the effect of gaps on the aerodynamic stability (turnover stability) of a badminton shuttlecock during the flip phenomenon. In the present study, the flow field around the shuttlecock during impulsive change of an angle of attack (flip movement) was measured by using the smoke flow visualization and the behavior of the shuttlecock during the flip movement was evaluated in comparison with that of the conic model (with no gaps). The turnover stability of a badminton shuttlecock is affected by gaps of the shuttlecock skirt.
著者
正能 千明 荻野 拓也 我妻 朋美 小塚 和豊 大林 茂 小川 真司 原 行弘
出版者
日本理学療法士協会(現 一般社団法人日本理学療法学会連合)
雑誌
理学療法学Supplement Vol.38 Suppl. No.2 (第46回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.BbPI2166, 2011 (Released:2011-05-26)

【目的】 リズミカルな下肢のペダリング運動が、健常人の上肢筋を制御する脊髄の反射弓と皮質脊髄路の興奮性に影響を及ぼすことは報告されている。しかし脳卒中片麻痺患者における報告及び実際の上肢機能(パフォーマンス)への影響に対する報告は無く、これを明らかにすることは機能訓練を行う上で重要と考えた。今回、脳卒中片麻痺患者に対する自転車エルゴメーター駆動が麻痺側上肢の痙縮及びパフォーマンスに与える影響について、駆動前後での上肢機能と神経生理学的評価により検証した。【方法】 対象は当院リハビリテーション科に入院あるいは通院中である慢性期の脳卒中片麻痺患者5名(男性3名、女性2名、平均年齢:50±21.9歳)。疾患の内訳は脳梗塞1名、脳出血4名で、左片麻痺4名、右片麻痺1名、発症からの期間は平均2619日(273~8408日)、Stroke Impairment Assessment Set-Motor(SIAS-Motor)上肢近位3:1名、4:1名、上肢遠位1b:5名。利き手は右4名、左1名。Modified Ashworth Scale(MAS)は前腕・手関節・手指grade1~2。本研究への除外条件は重度の高次脳機能障害と手関節・指関節の関節可動域制限、運動の支障となる重度な合併症を有するものとした。 上記対象者5名に対し、自動車エルゴメーター駆動前後に上肢の機能評価と神経生理学的評価を行った。 自転車エルゴメーター(コンビ社製エアロバイク75XL)の設定条件として、乗車姿勢は肘関節屈曲位にて両手でハンドルを保持した座位で、座面はペダルが最下位の時膝関節軽度屈曲となる高さとした。負荷は運動時間10分間、運動強度は年齢推定予測最大心拍数(220-年齢)の60%の値と自覚的運動強度(Borg2~3)を指標とし、リズミカルに駆動でき、連合反応を生じない回転速度(50rpm)とした。 評価方法として、上肢機能は(1)麻痺側手関節・手指の自動関節可動域を測定した。測定肢位は端座位とし、テーブル上に20cm台を置き両肘関節を前腕回内位にて接地した。測定方法は、手関節背屈・掌屈をゴニオメーターにて測定し、手指屈曲・伸展可動域は第2・第5指の指腹―手掌間距離にて測定した。(2)SIAS-Motor上肢近位・上肢遠位評価、(3)手関節・指関節MASの評価を行った。 神経生理学的評価は、誘発電位・筋電図検査装置(日本光電社製Neuropackμ)を用い、(1)麻痺側手関節の自動背屈時、長橈側手根伸筋(ECRL)と橈側手根屈筋(FCR)の表面筋電図を記録した。手関節自動背屈5秒間保持を6セット施行し、5秒間中の2秒間を導出してroot mean square(RMS)値を求めた。RMS6セットの平均値よりECRLとFCRのRMS比(主動作筋/拮抗筋比=ECRL/FCR比)を算出した。(2)麻痺側FCRのH波を導出し、さらに最大上刺激で得られたM波の振幅との比(H/M比)を算出した。【説明と同意】 本研究はヘルシンキ宣言に従い、対象者に研究目的・内容・方法を事前に口頭で説明し、同意を得た上で実施した。【結果】 上肢機能評価では、自転車エルゴメーター駆動後全ての症例において、手関節掌背屈の自動関節可動域は15~35°増加、指腹-手掌間距離は0.5~2.5cm改善が認められた。SIASとMASでは明らかな変化は認められなかった。神経生理学的評価では、自転車エルゴメーター後ECRL/FCR比は11.11~83.55%の増加が認められた。また5名中FCRのH波を誘発できた3名のH/M比は自転車エルゴメーター後、8.2~27.36%減少を認めた。【考察】 今回の結果から、脳卒中片麻痺患者に対しリズミカルな下肢のペダリング運動は、上肢の自動可動域向上、主動作筋(ECRL)の促通、健常人と同様にFCRのH反射減弱の結果が得られた。 H/M比は脊髄反射弓の興奮性を示し、一般的に痙縮患者において増加すると言われている。リズミカルな下肢のペダリング運動は麻痺側上肢脊髄前角細胞の活動を抑制し、痙縮を減弱する作用があると考えられる。また主動作筋/拮抗筋比の増大より相反抑制が増強し、動作効率の改善により上肢の随意運動が向上したと推定できる。また、上肢と下肢の機能的連関が示唆されたが、メカニズムは不明瞭な点が多く、今後その解明が課題であるとともに、更に症例数を増やし検証していきたい。【理学療法学研究としての意義】 本研究より、慢性期の脳卒中患者に対する運動療法として、自転車エルゴメーター駆動は、麻痺側上肢の痙縮を即時的に抑制し、相反抑制を増強する効果がある事が示された。また自転車エルゴメーター駆動後、更に上肢の随意性促通訓練、巧緻性訓練等を連続して行う事は相乗効果を生み、訓練効果が期待できる可能性があると思われる。
著者
加藤 逸郎 小野 公二 大前 政利 神田 哲聡 藤田 祐生 大林 茂樹 中澤 光博 丸橋 晃 今堀 良夫 切畑 光統 由良 義明
出版者
Japan Society for Head and Neck Cancer
雑誌
頭頸部癌 (ISSN:13495747)
巻号頁・発行日
vol.31, no.4, pp.581-586, 2005
被引用文献数
3

ホウ素中性子捕捉療法(Boron neutron capture therapy: BNCT)は,<SUP>10</SUP>Bを予め腫瘍に集積させ,中性子線照射で発生する粒子線を利用して腫瘍選択的に破壊する治療法である。我々はこの治療法を再発頭頸部悪性腫瘍患者に対し,2001年より世界に先駆けて開始した。対象は扁平上皮癌6例,唾液腺癌3例,肉腫2例の計11例であった。その結果,腫瘍縮小率は,CR:2例,90%以上:5例,73%,54%,PD:1例,NE:1例で,奏功率82%。QOL改善は,潰瘍消失と皮膚再生,PSの改善による仕事復帰,疼痛・開口障害・呼吸苦の改善,生存期間延長などであった。11例中7例(4例:遠隔)に転移を認めた進展例だったが,治療後の生存期間は,1-38ヶ月で平均8.5ヶ月,生存率は36%(4例生存中)であった。副作用は,口内炎,全身倦怠感,脱毛などで軽度だった。進展再発頭頸部悪性腫瘍に対しBNCTを実施し,その有効性を確認した。
著者
中橋 和博 大林 茂
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1996

本研究では、亜音速場でよく用いられる縦渦導入による境界層剥離制御法が超音速流中の境界層剥離に対しても有効かどうかを数値解析でもって調べること,およびそのための効率よい数値計算手法の構築を目的とし,研究を以下のように進めて大きな成果を得た.1.超音速流中のボルテックスジェネレーターまわりの詳細な数値計算を効率よく行うための数値解法の開発を進めた.従来の差分法計算法に生じる計算特異点等の問題点を解決するため,非構造格子法によるナビエ・ストークス計算コードの開発を進めた.その結果,計算特異点等の問題が解決されたことにより計算時間は従来の計算法に比べ数分の1に減らすことが可能になり,その有効性を確認した.この計算法は,世界的に現在主流の差分法に基づく計算法に取って代わりうる能力があり,数値流体力学研究への貢献は非常に大きい.2.平板上に三角錐状の突起をつけた場合および同様の形状の空洞を設けた場合について,それらが超音速流中において誘起する流れ場をナビエ・ストークス数値計算により調べた.その結果,突起形態および空洞形態ともその後流に対の縦渦を誘起することを確認し,かつその誘起渦度の強さは三角錐の開き角と一様流のマッハ数との関係で大きく変化することを見いだした.また,空洞型ボルテックスジェネレーターは超音速場での衝撃波発生および空力加熱問題点で有利であるが,生成された縦渦が下流では壁面へと進んで平板境界層と融合し,境界層外の運動量を境界層に導く効果は弱くなってしまうこと,また,三角錐開き角とマッハ数との関係も上流境界層が厚い場合は明確ではないとの結果を得た.以上の研究において,備品として購入したコンピュータはプログラム開発および計算前処理と後処理端末として非常に有効であった.
著者
岩崎 俊樹 山崎 剛 余 偉明 大林 茂 松島 大 菅野 洋光 佐々木 華織 石井 昌憲 岩井 宏徳 野田 暁
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

ダウンスケール手法に基づくメソスケール予報システムを作成し、農業気象と航空気象へ高度利用法を検討した。予測精度を向上させるためには、物理過程を改良し、初期条件と境界条件を最適化することが重要であることが示された。農業分野では、清川だしの強風といもち病の予測可能性を明らかにした。航空分野では、ドップラーライダーとダウンスケールシステムを組み合わせた、空港気象監視予測システムの可能性を検討した。
著者
大林 茂
出版者
東北大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2008

仙台空港には電子航法研究所(ENRI)により後方乱気流の検出を目的としたドップラーライダが設置されている。我々のグループでは、仙台空港において実フライト機を対象とした後方乱気流の計測を過去3年間継続的に行ってきており、あらゆる条件下における後方乱気流の位置データを保有している。我々のグループでは、ライダ計測値からの後方乱気流の自動抽出法を開発しており、開発した自動抽出法を全ての観測データに適用することにより、後方乱気流移流データベースを構築した。このデータベースにより,減衰過程と気象因子との相関関係を得て、時々刻々変化する気象条件に照らし合わせて後方乱気流の挙動を事前に予測することができると考えられる。そのため、構築した後方乱気流移流データベースにデータマイニング手法を適用した。それにより、気温の影響により後方乱気流の垂直移動距離が変化することを示すことができた。また、我々のグループでは数値流体力学シミュレーション(CFD)を利用した後方乱気流の挙動解析をベースとした離発着効率化をこれまで検討してきた。これまでは,実際の運航に近い技術になるほどCFDシミュレーションの果たす役割は大きくなかった。その理由としては、CFDシミュレーションが理想状態の解析を得意とし、大気乱れを含むような実環境下における後方乱気流の挙動を予測することが困難であることが挙げられる。そこで、従来のCFDシミュレーションとは異なる初期値・境界値の設定方法を行うために局地気象予報モデルを利用したネスティングシミュレーションも行った。これにより、仙台空港周辺で特に卓越する海風中に発生する水平ロール対流の中での後方乱気流の挙動を再現することができた。
著者
広瀬 愛彦 大林 茂樹 藤野 良幸 早坂 隆 細金 明 石垣 佳之 栗山 祐忠 牧 幸生 本田 裕己 西村 安正
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SDM, シリコン材料・デバイス
巻号頁・発行日
vol.93, no.349, pp.85-91, 1993-11-26

0.5μm BiCMOSプロセスを用いて、3.3V-TTLインタフェース互換の64K×18ビットBiCMOS超高速SRAMを開発した。TFT負荷型メモリセル及びエミッタフォロワ型センスアップの採用により、低電圧動作マージンを拡げ、最小動作電源電圧は2Vを実現した。またライトリカバリの高速化回路を工夫し、書込み直後の読み出しサイクルにおけるアクセス時間の増大を抑えた。試作の結果、Vcc=3.0Vで7.8nsのアクセス時間を達成した。
著者
リム ジンネ 鄭 信圭 大林 茂 池田 俊之 小石 正隆
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
年次大会講演論文集 : JSME annual meeting
巻号頁・発行日
vol.2006, no.7, pp.137-138, 2006-09-15

In this paper, Genetic Algorithm (GA) is adopted as the searching algorithm, and the Kriging model is used as the approximation model, for the study of the influence of the elasticity of the car tires on its noise performance. Finally, Self-Organizing Map (SOM) is used to study trade-off relationships between the objective functions.