著者
山崎 民子
出版者
帯広大谷短期大学
雑誌
帯広大谷短期大学紀要 (ISSN:02867354)
巻号頁・発行日
vol.43, pp.1-13, 2006-03-31

生、茹で及び焼いたメークイン種の一般成分収穫直後の水分量は化学肥料土壌から収穫したメークイン種は72.5g%〜77.3g%で、有機肥料土壌から収穫したメークイン種は73.8g%〜80.7g%である。蛋白質は化学肥料が1.5g%〜2.2g%であり、有機肥料は1.8g%〜2.1g%、脂質は化学肥料がO.1g%〜0.3g%g、有機肥料が全て0.2g%、灰分は化学肥料が0.6g%〜0.8g%、有機肥料が0.8g%〜0.9g%、炭水化物は化学肥料が20.0g%〜24.2g%、有機肥料が16.1g%〜23.0g%である。6ヵ月間低温貯蔵したメークイン種の一般成分水分は化学肥料が81.3g%、有機肥料が78.9g%であり、蛋白質は化学肥料が1.5g%、有機肥料が1.7g%、脂質は化学肥料が0.2g%、有機肥料が0.1%未満である。灰分は化学肥料が0.7g%、有機肥料が0.8g%であり、炭水化物は化学肥料が16.3g%、有機肥料が18.6g%である。収穫直後の生の一般成分は、有機肥料は脂質量及び灰分量が多く、6ヵ月間低温貯蔵したメークイン種の生は、蛋白質の残存率が高く、灰分量の変化はない。一般成分を無水物に換算した数値蛋白質は化学肥料が6.58g%〜8.37g%、有機肥料が8.02g%〜9.52g%、脂質は化学肥料が0.44g%〜1.09g%、有機肥料は0.76〜1.06g%、灰分は化学肥料が2.63g%〜3.08g%、有機肥料が3.44g%〜4.23g%、炭水化物は化学肥料が88.01g%〜90.35g%、有機肥料が85.19g%〜87.78g%である。焼いたメークイン種の脂質量並びに茹でた場合と焼いた場合の炭水化物を除いて全て有機肥料の一般成分の含有量が多い。以上、メークイン種の一般成分含有量からみて、有機肥料の土壌から収穫したメークイン種の味は、蛋白質量や灰分量に関係あるのかもしれないと考え、次報ではアミノ酸量などについて報告したい。
著者
池添 博彦
出版者
帯広大谷短期大学
雑誌
帯広大谷短期大学紀要 (ISSN:02867354)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.1-16, 2005-03-31 (Released:2017-06-16)
参考文献数
8
被引用文献数
1

万葉集は我国最古の歌集であり、全20巻には4,500余りの歌が集められている。万葉集に用いられている語彙は延べ50,070であり、異なり語彙では述べ6,505語である。この数は源氏物語の総語彙数207,808語、異なり語11,423語に及ばないが、枕草子の総語彙32,906語、異なり語数5,247語よりは多い。万葉集に用いられている語の中で、興味を引かれた幾つかの語彙について調べてみたので報告する。
著者
池添 博彦 向田 千鶴子 井上 輝子 沼田 和枝
出版者
帯広大谷短期大学
雑誌
帯広大谷短期大学紀要 (ISSN:02867354)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.A1-A41, 1972-03-25

1.材料食品に重点をおいて,嗜好調査を行ない,年令および性別による嗜好尺度の違いを調べた。2.調査食品185種の各年代別の平均値は3.8から4.1の間で,対象者全体の嗜好尺度は平均値3.9±1.4であった。3.好まれる食品としては,男女共に,鮭 エビ,ミカン,イチゴ,パイナップル,ブドー,リンゴ,ナシ,モモ,カキ,クリ,スイカ,ノリ,いなり寿司,すきやきが挙げられた。女性では力二,アイスクリーム,ラーメン,トーモロコン,夏ミカン,ビワ,シイタケ,シュークリーム,チョコレートが好まれ,男性では,豚肉,タコ,バター,味噌汁,八宝菜が特に好まれる食品であった。4.嫌われる食品としては,男女共に,脂肉,ベーコン,キャビア,ラードがあり,女性では,キューリ(魚),サツマアゲ,ウイスキー,酒 ビールが,男性では,チクワ,ヒラメ,カマボコ,高野豆腐,煮豆,アンズ,サトイモが挙げられた。5.嗜好度合の類似性では,男女間では,3O代および40代がかなり高く,15才以下では低くなっていた。また,年令の差が大きくなるに従って,類似性は低くなった。
著者
黒田 征
出版者
帯広大谷短期大学
雑誌
帯広大谷短期大学紀要 (ISSN:02867354)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.23-34, 1975-03-25
著者
市原 純
出版者
帯広大谷短期大学
雑誌
帯広大谷短期大学紀要 (ISSN:02867354)
巻号頁・発行日
no.52, pp.39-49, 2015-03-31

教育という営為は、本質的に権力性を帯びる。教育を原理的に考えようとするならば、権力性の問題と向き合わざるを得ない。本稿では、ミクロなレベルで、教育という営為に権力性の分析を内在化させる原理について、考察を試みる。三脇康生の理論によると、ミクロな場面での権力性分析は、教育者/分析者が後向きの想像力を持ち、制度における分析の内在性を維持し続けることによって可能になる。すなわち、教育者/分析者が自らの政治的な欲望を自己省察しながら、他人に対する想像力を更新し続ける「制度分析」が必要になる。本稿の後半では、ラボルド病院の実践を検討する。そして、人々の無意識の欲望が間接的に出会うことによって、人々の間に制度分析を喚起させる欲望が立ち上がることを確認する。教育者/分析者自身が、自己/他者の無意識の欲望と間接的に出会うこと。この出会いが先にあり、教育という営為は成立する。この出会いを意図的に組織化していく責任の根拠として、教育原理は言語化される。
著者
吉田 優子 池添 博彦
出版者
帯広大谷短期大学
雑誌
帯広大谷短期大学紀要 (ISSN:02867354)
巻号頁・発行日
vol.29, pp.55-88, 1992-03-25

1.新聞に認められる食物語彙について分析した。2.新聞は、3月および10月期に刊行された地方紙を用いた。3.新聞の総頁数は1,444頁で、記事は768項、広告は、676頁である。4.食物語彙の種類は、全体で718種であり、頻度数は5,699である。5.記事欄の食物語彙は585種、頻度数4,120回であり、広告欄の食物語彙は275種、頻度数1,579回である。6.穀物では、'米'、'パン'、'パン粉'が主な食物語彙で、記事欄では'米'が'パン'の4倍であり、広告欄では'パン粉'、'食パン'、'パン'が主で、'米'の8倍である。穀物全体では、米に関する語がパソに関する語より1.5倍と多い。7.芋類では、'ジャガイモ'が主で、'サツマイモ'より'長芋'、'里芋'の方が頻度は大きい。8.野菜では、緑黄野菜で'ニソジン'、'トマト'、'ホウレン草'が、淡色野菜で'ダイコン'、'玉ネギ'、'ゴボウ'、'長ネギ'が大きく、3月期に較べて10月期では'カボチャ'と'ゴボウ'の頻度がかなり大きい。'キュウリ'、'キャベツ'、'ハクサイ'、'レタス'の頻度は10月に多い。9.果実では、'リソゴ'、'ミカン'、'バナナ'、'レモン'、'イチゴ'が多く、10月期より3月期で'リンゴ'と'バナナ'が大きいが、10月期の方が語彙の種類は多い。'パイナップル'は広告欄で多い。10.豆では、'大豆'、'小豆'、'ミソ'が多く、記事欄で'大豆'と'小豆'、広告欄で'ミソ'が大きい。11.種実では、語彙の種類は少なく、'アーモンド'が主である。12.藻類では、'焼ノリ'、'ノリ'、'味付ノリ'等のノリに関する語が広告欄に庄倒的に多く、記事欄では、'ワカメ'、'コンブ'が主に認められる。13.茸では、語彙の種類は少なく、'シイタケ'、'生シイタケ'、'干シイタケ'が主である。14.魚介では、語彙の種類が124、頻度1,106と食品群で一番多い。'鮭'、'鱒'、'ホッケ'、'カレイ'、'ヒラメ'が多く、特に'鮭'と'鱒'で2割を占めている。広告欄では'フグ'と'アンコウ'が主である。水産動物では、'ホタテ'、'タコ'、'カキ'、'イカ'が多い。15.獣鳥肉では、'牛肉'、'豚'、'和牛'、'肉'、'牛'、'乳牛'が多い。広告欄での'豚'と'牛'の量はほぼ同じである。16.卵では'鶏卵'が主である。17.乳・乳製品では、'牛乳'、'チーズ'、'バター'が主な語彙で、3月期より10月期で、広告欄より記事欄に'バター'が多い。'チーズ'の他'ゴーダ'、'カマンベール'、'チェダー'、'クリーム'、'エダム'等のチーズの種類名が認められる。18.糖では'糖'、'砂糖'が主で、広告欄ては'テンサイ糖'、'オリゴ糖'が多い。19.油脂では、'油'、'サラダ油'が主である。20.調味料では、記事欄で'塩'と'醤油'が、広告欄で'ミソ'と'酢'が多い。香辛料では'コショウ'が主である。21.添加物では広告欄に'カルシウム'と'香料'が多い。22.嗜好品では、アルコール飲料で'ビール'、'酒'、'ワイン'の頻度が大きい。'ウイスキー'は広告欄に多く認められる。茶類ては'煎茶'、'コーヒー'、'茶'が多く'煎茶'、'玉露'、'茶'は広告欄に多く認められる。その他の嗜好飲料では'カルピス'と'ジュース'が主である。23.菓子では'ホワイトチョコレート'、'チョコレート'、'ミルクキャラメル'の頻度が大きく、いずれも広告欄に多く認められる。24.調理加工品では、語彙の種類は多いが、個々の頻度は少なく、'漬物'、'ピザ'、'スシ'が僅かに大きい。
著者
伊勢 正明
出版者
帯広大谷短期大学
雑誌
帯広大谷短期大学紀要 (ISSN:02867354)
巻号頁・発行日
no.47, pp.11-20, 2010-03-31

本稿は、平成19年4月から開始された特別支援教育についての現状について整理・検討する中から、発達障がい児の早期発見・早期対応に資する仕組みとして保育所・幼稚園・小学校の三者連携が有効に機能することが望ましいとの視点に立って、効果的な三者間連携の構築条件を研究仮説として提示することを目的とした。結論として、これら三者間の連携の他に、地域社会資源としての各市町村教育委員会及び保健センター等の行政機関の動向が重要な要因と考えられ、連携様態も就学前後の接続時だけではなく平時の連携の在り方に目を向ける必要があることを論じた。
著者
西村 幹也
出版者
帯広大谷短期大学
雑誌
帯広大谷短期大学紀要 (ISSN:02867354)
巻号頁・発行日
vol.45, pp.21-32, 2008-03

モンゴル国北西部に居住するトナカイ飼育民ツァータンのトナカイ飼育の実態と管理方法を年間を通じて概観し、その特徴と成立について考察する。ツァータンのトナカイ飼育は社会主義時代に推奨された大規模トナカイ群飼育の方法を取り入れ、塩や尿を利用したり、頻繁な接触によって馴化を行うといった個別の個体管理方法に加えて、群を種類毎に分け、柵を利用するなど群単位による管理方法を平行して同時に行うようになり、合理的かつ効率的なトナカイ管理を行うに至っている。その結果、草原家畜と比較して経済効率の悪いトナカイ飼育を少ない労働力でまかない、平行して他の活動を積極的に展開し、資本主義経済に移行して後の社会変化に適応しようとしている。
著者
佐々木 充
出版者
帯広大谷短期大学
雑誌
帯広大谷短期大学紀要 (ISSN:02867354)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.67-90, 1970-12-25
著者
池添 博彦
出版者
帯広大谷短期大学
雑誌
帯広大谷短期大学紀要 (ISSN:02867354)
巻号頁・発行日
no.48, pp.121-134, 2011-03-31

北海道の方言の内、十勝地方で用いられる語彙について調べた。語彙の抽出は十勝出身の郷土作家による小説『人間の土地』および『十勝平野』を原資料として用いた。特にアイヌ語からの借用語は主として後者より選んだ。主要な語彙の年代別使用状況では、年齢が低くなると共に使用度合および理解度が少なくなっている。
著者
齋藤 征人
出版者
帯広大谷短期大学
雑誌
帯広大谷短期大学紀要 (ISSN:02867354)
巻号頁・発行日
no.47, pp.31-42, 2010-03-31

本研究では,社会福祉士国家資格取得後の現任経験がおおむね3年以上の,社会福祉士の「実践知」形成プロセスの全体構造を明らかにすることを目的に,幅広い職域で実践の渦中にある11名の社会福祉士にインタビュー調査を実施し,これをM-GTA法を用いて質的に分析した.その結果,実践知形成のために,実践を可視化することと,それを促進するための環境づくりの重要性が確認された.また,社会福祉士の養成機関において,人との関わりや視野の広がり,社会福祉的なものの見方・考え方を獲得する機会を保障する必要性が改めて示唆された.
著者
山下 昭 池添 博彦
出版者
帯広大谷短期大学
雑誌
帯広大谷短期大学紀要 (ISSN:02867354)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.A1-A10, 1974-03-25

1.年令および性の違いによる対象を区分し,その各々の対象群における,食品の嗜好尺度値を求めた。2.肉および乳製品類については,男性の嗜好が高く,果実類,芋類では,女性の嗜好が高い,ラーメソ,カレーライス,サンドイッチは若い人で,また赤飯,ミソ汁,餅は年令の上の人でそれぞれ嗜好が高い。3.好まれる食品は果実類の嗜好度が大きく,中でもミカソが最も大きい。女性ではシイタケ,サラダ,エビ,男性ではサシミ,バターの度合が大きい。食品の好みは,年令の若い人および女性でその度合が大きい。4.嗜好度の低い食品としては,女性で脂肉,ウイスキー,馬肉,男性でキャビア,ユバ,ラード等があり,食品を嫌う度合は,年令の若い者のグループおよび男性で若干大きい。5.嗜好の面から食品を捉えるとミカン,イチゴ,モモ等の果実類は女性に特に好まれる食品,であり,男性ではスジコ,サシミ,ビール,ミソ汁,すき焼が特に好まれる食品である。若い人および女性では,年令の上の人および男性に較べて,好および嫌嗜好係数がかなり高く嗜好の巾が大きい。
著者
土田 知恵子 斉藤 節子
出版者
帯広大谷短期大学
雑誌
帯広大谷短期大学紀要 (ISSN:02867354)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.11-16, 1980-03-25

北海道十勝地方の衣生活の実態を,帯広市及びその周辺に慟く婦人の協力により調査した結果,前回未報告に終った3項目について考察したのを要約すると,1 衣服を調製する時期は,各年令層を通し季節感に関係なく,経済的・社会的必要性に応じ衣服を調達し,着用する楽しみの中で,四季の変化を取り入れている。2 生活意識の違いから低年令層の方が被服費比率が高い傾向にあるが,著侈的傾向にならないためにも,正確な商品知識,科学的選択態度をやしなう事が,被服費支出の合理化につながる。3 未利用衣服は,友人・知人に利用してもらう,仕立て直して利用するというのが高年令層での傾向であったが,各年令層に於ける被服管理技術,生活経験と価値感の違いからと思われる。4 着用の実態では,職場での体感温度を54%が寒いとするにもかかわらず,特に下半身が薄着の傾向が低年令層に見られ,科学的な着用方法を身につける必要性を感じる。