著者
山下 昭 池添 博彦
出版者
帯広大谷短期大学
雑誌
帯広大谷短期大学紀要 (ISSN:02867354)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.A1-A7, 1975-03-25

1.食品の嗜好面からみた類似性を相関係数(嗜好類似係数)によって分析した。2. HSV値の近似している食品相互の相関係数は高く,特に好まれる度合の強いもの同志で大きい。3.肉類で豚肉,羊肉,牛肉相互および豚肉と鶏肉,穀類でスパゲッティとラーメンおよびウドン,大豆食品で油揚げとガンモドキ,果実類でミカンとイチゴ,肉製品でハムとソーセージ,菓子類でケーキとチョコレート,飲料でビールと酒,調理食品でライスカレーとトーストの各々の間の相関度合は強く,各食品群中では嗜好類似性が大きい。この内,飲料のビールと酒ぱ嫌われる傾向がほぼ同様のもので,その他の食品は好まれる傾向が一致している。
著者
愛甲 美穂 日高 寿美 石岡 邦啓 五十嵐 愛子 坊坂 桂子 山下 昭二 持田 泰寛 守矢 英和 大竹 剛靖 高橋 宏 小林 修三
出版者
一般社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.49, no.3, pp.219-224, 2016 (Released:2016-03-28)
参考文献数
11
被引用文献数
3

透析患者は末梢動脈疾患 (peripheral arterial disease : PAD) の合併が多く, 重症虚血肢に至ると予後は著しく不良である. 予後改善にはPADを早期に診断・治療することが重要である. 足病変とPADの有無に基づき6つに区分し, 各区分に対するフットケアの間隔と内容を定めたフットケアプログラム (鎌倉分類) を策定した. 当院外来維持血液透析患者を対象に, 鎌倉分類導入前の2011年度群 (n=185) と, 導入後の2012年度群 (n=196), 2013年度群 (n=196) とに分け, 下肢潰瘍と切断発生件数をCochran-Armitage傾向検定を用い比較検討した. 新規潰瘍発生は, 2011年4.9件/100人・年であったが, 2012年3.1件, 2013年1.5件と有意に減少した (p=0.03). 下肢切断発生症例はすべて小切断で, 2011年1.6件/100人・年, 2012年1.0件, 2013年0.5件と推移した (p=0.14). 足病変を有する群で足関節および足趾上腕血圧比は足病変を有さない群に比較して低値であった. 足病変の有無を加味した透析患者における鎌倉分類はフットケアプログラムとして有用であり, 早期介入の意義が示唆された.
著者
山下 昭洋
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集 2009年度日本地理学会秋季学術大会
巻号頁・発行日
pp.94, 2009 (Released:2009-12-11)

1895年清国と締結した下関条約により、台湾は大日本帝国の新たなる領土となった。 その結果、同年6月初代台湾総督樺山資紀率いる台湾総督府一行は、台北を台湾統治の駐剳地とし基隆に上陸し台北へ向かった。それを嚆矢に島都となった台北には日本内地から多くの内地人(日本人)が居住することとなり、戦前、最大で約11万7千人(『臺灣常住戸口統計』)の内地人が居住する台湾第一位の都市となった。 しかし、現在の台湾研究では日本統治下の内地人を対象とした研究は数が少なく、昭和期を題材にした先行研究が大半を占めているのが現状である。 報告者は2009年3月の日本地理学会で「日本統治初期の台北における内地人居住地の復原と社会空間の研究」とし図1のように、1900年の台湾統治初期の台北三市街(城内・艋舺・大稲埕)における業種別内地人の店舗の分布を明らかにすることができ、城内における多業種の分布、大稲埕における回漕業の比較的集中艋舺における接客業(貸座敷業等)の集中があったことを明らかにすることができた。また、この表とは別に1902年の台北三市街中の各街庄別の人口分布も明らかにし、さらにこの時期の艋舺における内地人女性の割合が高かったということも明らかにしたことで、芸娼妓が艋舺に集中していた事実も統計的に明らかにすることができた。 また、2009年5月に台湾で出版された『南榮技術學院人文學群2009年異文化交流國際學術研討會論文集』で「日本統治下台湾及び台北における1897~1902年の現住内地人の社会分析―『臺灣總督府統計書』「戸口」のデータ分析を中心に―」を発表した論文では、主に台北県庁の管轄範囲での年齢別人口、職業別の人口、出生地別人口を調査した。その結果、この時期の内地人は移動期にあたり、年齢的には男女とも青壮年層が突出して多く、性別的には圧倒的に男子が多かったことが確認された。また内地人を出生地別に見ると九州出身者と大都市出身者の割合が高く、女性は長崎、熊本の出身者の割合が高かった。それ以外にも、台湾の内地人居住地形成には官吏先行民間追随という形があったことも判明した。 これらの研究を踏まえた上で、本研究の対象時期は北白川宮能久親王率いる近衛師団が三貂湾に上陸した1895年5月から1902年頃までとするが、特に1895年から1900年を中心に台北の内地人居住地の形成過程を研究することとする。 主要な対象地域は、当時台北三市街と呼ばれていた城内・艋舺・大稲埕であるが、台北の内地人居住地の形成過程を明らかにするには、当時の交通移動手段を含めた調査を行うため、基隆及び淡水等をも含めた台湾北部一帯とする。 本研究の概要としては1895年の日本統治以前の本島人居住地と統治開始以降の内地人居住地形成過程を当時発行されていた「臺灣日日新報」や、戦前に記された回顧録や調査報告書等の文献を用い比較検証していくこととする。これらの資料を駆使し、台北の内地人居住地がどのようにして1900年当時の図1のように至ったかを、日本統治前からの台北三市街の発展や衰退、台北への運輸交通手段、台北を取り巻く社会情勢等を考慮しながら内地人居住地形成を多角度的に検証していくこととする。
著者
廣田 良夫 田中 隆 徳永 章二 清原 千香子 山下 昭美 伊達 ちぐさ
出版者
大阪市立大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1998

高齢者を対象にインフルエンザワクチンの有効性等を研究した。1997〜1998年のシーズンは流行規模が小さかったため、antibody efficacyの算出を行なった。ワクチン接種後ワクチン株A/武漢(H3N2)に対するHI価≧1:256では、≦1:128に比べてインフルエンザ様疾患(ILI)の発病リスクが0.14に低下した(antibody efficacy:86%)。接種前HI価≦1:128の者が接種後≧1:256に上昇する割合は71%であり(achievement rate)、これらの積(0.86×0.71)からvaccine efficacyは61%と算出された。1998〜1999年のシーズンは流行規模がある程度大きかったので、直接vaccine efficacyを算出することができた。発熱38℃以上のILIについてはウクチン接種の相対危険(RR)は0.74〜0.79、発熱39℃以上のILIについてはRRが0.50〜0.54、ILI発病者(38℃以上)における死亡についてはRRが0.43であった。1999〜2000年のシーズンは、流行を認めなかったので、老人保健施設の入所者を対象に、2回接種による追加免疫の効果を検討した。その結果、追加免疫による良好な抗体獲得は認めなかった。また、同施設の職員を対象に抗体応答を調べたところ、健常成人では追加免疫を行なわずとも、1回接種で抗体獲得は比較的良好である、との結果を得た。また日常生活動作(ADL)が低い者では発病リスクが6倍を超えた。接種後48時間以内に現れた有害事象は、38.0℃以上の発熱を呈した者が0.8〜2%、注射部位の腫れを呈した者が3.2〜4%であった。
著者
山下 昭 池添 博彦
出版者
帯広大谷短期大学
雑誌
帯広大谷短期大学紀要 (ISSN:02867354)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.A1-A10, 1974-03-25

1.年令および性の違いによる対象を区分し,その各々の対象群における,食品の嗜好尺度値を求めた。2.肉および乳製品類については,男性の嗜好が高く,果実類,芋類では,女性の嗜好が高い,ラーメソ,カレーライス,サンドイッチは若い人で,また赤飯,ミソ汁,餅は年令の上の人でそれぞれ嗜好が高い。3.好まれる食品は果実類の嗜好度が大きく,中でもミカソが最も大きい。女性ではシイタケ,サラダ,エビ,男性ではサシミ,バターの度合が大きい。食品の好みは,年令の若い人および女性でその度合が大きい。4.嗜好度の低い食品としては,女性で脂肉,ウイスキー,馬肉,男性でキャビア,ユバ,ラード等があり,食品を嫌う度合は,年令の若い者のグループおよび男性で若干大きい。5.嗜好の面から食品を捉えるとミカン,イチゴ,モモ等の果実類は女性に特に好まれる食品,であり,男性ではスジコ,サシミ,ビール,ミソ汁,すき焼が特に好まれる食品である。若い人および女性では,年令の上の人および男性に較べて,好および嫌嗜好係数がかなり高く嗜好の巾が大きい。
著者
山下昭
雑誌
臨床免疫
巻号頁・発行日
vol.27, pp.1064-1072, 1995
被引用文献数
5