著者
景山 一郎 栗谷川 幸代 原口 哲之理 小林 ゆき
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.50, no.5, pp.1402-1408, 2019

二輪車の定常円旋回特性を詳細に検討したところ、これまでの理論的な表現では定性的な特性は表現できるものの、定量的な特性を表現することが難しいことを示した。この表現にはタイヤのオーバターニングモーメントおよびキャンバトルクの考慮が重要である事を示し、今後の運動力学検討時にこれらの考慮が重要であることを示した。さらに操舵系コンプライアンスの等価的影響を検証した。
著者
小木 治 白沢 敏邦 熊沢 厚 宮坂 三良 小野 守一
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.42, no.6, pp.1409-1414, 2011

トラック・バスのドライバーの疲労軽減のためにイージードライブ化への取組みを積極的に行ってきたが、今回、トラック・バス用として従来の不利点を克服したデュアルクラッチトランスミッション(DCT)を世界で初めて実用化し、新型小型トラックに搭載したので紹介する。
著者
竹下 敏保
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.45, no.3, pp.585-588, 2014 (Released:2018-01-25)
参考文献数
4

大型貨物用トレーラはトラックなどに比べ,より長期にわたり使用されていることが多い.そのため,経年劣化を考慮した点検整備が必要である.ここでは,使用開始後,一定の期間を経過したトレーラの安全を確保する方法として,特別点検整備方式の設定を提案する.
著者
芦田 耕一 前田 洋史 新城 崇 星野 真樹 平谷 康治 安岡 正之
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.46, no.4, pp.743-748, 2015 (Released:2018-01-25)
参考文献数
6

高EGR 燃焼の安定改善手段として燃焼速度の高い水素を混合気へ添加する方法が有効である.そこで水素を排気ガスを用いた改質反応によって生成し,直接導入する方法について研究を行っている.今回,排気ガスとガソリンを用いた燃料改質実験における水素生成性能とその水素によるEGR 限界向上効果の確認結果について報告する.
著者
片山 正章 吉松 昭夫 立野 学 小森 聡 澤田 大作
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.45, no.5, pp.763-768, 2014 (Released:2018-01-25)
参考文献数
4
被引用文献数
1

自動車排気から効率的に熱回収可能で,コンパクトなα型スターリングエンジンを利用した自動車用排熱回収システムを開発.高い熱交換性能と,熱変形への追従性の両立を狙った高温側熱交換器を考案.排気エネルギーを有効に利用するための熱流れシミュレーションの結果,ハイブリッド車両時速100km 運転条件で,回収効率7.6%を達成.
著者
高畠 智 原田 正範
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.43, no.1, pp.135-140, 2012 (Released:2012-04-16)
参考文献数
14
被引用文献数
2

本研究では車両の予測経路および限界旋回経路をモニタ上へ重畳表示する遠隔操作支援システムを提案し,その効果についてドライビング・シミュレータを使用して検証した.その結果,提案するシステムにより,遠隔操縦手は安全に走行するための認知・判断に必要な情報が得られ,また通信遅れを考慮した場合においても,走行安定性が向上することが確認できた.
著者
林 大介 西田 秀之 伊藤 泰志 川竹 勝則
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.489-494, 2011 (Released:2011-07-14)
参考文献数
5

ディーゼルエンジンにおけるエマルジョン燃料の効果を検証した.その結果,高負荷においてNOxを41%,PMを74%低減した.低負荷では冷却損失と未燃損失が増加し,燃費が増加したが,燃料の噴射圧力を低下させ最適化することで増加を抑制できる.また,NEDCモード排気の推計から,Euro6規制を達成する可能性が示された.
著者
稲垣 和久 水田 準一 野村 佳洋 池戸 隆人 植田 玲子
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.49, no.6, pp.1120-1125, 2018 (Released:2018-11-26)
参考文献数
9
被引用文献数
1

ディーゼルのさらなる熱効率向上のためには,エンジン筒内から壁への熱損失の予測が重要になる.第1報では,熱損失に大きく影響する壁面熱伝達率の式を,噴霧相似理論を用いて実験的に同定した.その結果,従来のWoschni式と比べ,熱伝達率に対する代表速度の依存性を示す指数が約半分になることを示唆した.
著者
巽 健 前田 篤志 宮田 哲次 小橋 好充 桑原 一成 松村 恵理子 千田 二郎
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.47, no.6, pp.1291-1296, 2016 (Released:2018-01-29)
参考文献数
7
被引用文献数
9

ディーゼル機関は高い熱効率を有しているが,投入熱量の20~30%が冷却損失として失われており,熱効率を向上させる上で壁面熱伝達メカニズムの解明は重要である.そこで壁面挿入型定容燃焼容器を用いて火炎直接撮影および熱流束測定を行なうことでディーゼル火炎と壁面熱損失の相関性を調査した.
著者
景山 一郎 栗谷川 幸代
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.50, no.3, pp.789-795, 2019 (Released:2019-05-24)
参考文献数
6

本研究は二輪車の操作性に関係する極低速・停止時の直立安定性について検討したものである.まず停止時の運動方程式を誘導し、これを用いて直立安定性について検討を行った。次に状態フィードバックを用い、安定化について検討を行った。その結果、停止時の直立安定性が確保できることを示した。
著者
中島 卓司 伊藤 裕一 貴家 伸尋 池田 真巳 加藤 由博 北山 真司 鬼頭 幸三 郡 逸平 小山 隆太郎 嶋田 喜芳 花岡 雄二 桧垣 竜彦 福田 紘大 山村 淳 李 曄
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.47, no.6, pp.1439-1445, 2016 (Released:2018-01-29)
参考文献数
8

車両空力CFDの性能評価,特に境界層発達と流れの剥離の予測精度評価に有用な計測データを得るため,剥離点を固定しない緩やかな曲面の上面形状を持つ簡易車両モデルを対象に風洞試験を実施した.流れの剥離を誘起する付加物有無の2条件で,空力6分力と表面圧力,周囲速度場を計測し,各定量値と関連する空力現象を示した.
著者
伊藤 紳一郎 塚田 由紀 松井 雅人
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.48, no.2, pp.587-592, 2017

すれ違い用前照灯の照射方向を検出する手法を開発し,前照灯試験機に試行的に適用し,その有効性について検証した.
著者
國分 三輝 大濱 吉紘 樋口 和則 佐々木 和也
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.40, no.6, pp.1623-1628, 2009 (Released:2010-06-18)
参考文献数
16
被引用文献数
2

教習所指導員の運転診断ノウハウに基づいた安全運転評価指標を開発した.指導員へのインタビュー調査と従来尺度調査により選ばれた38個の評価項目をもとに,469名の一般ドライバの運転に対する評価を試行し,4因子・15項目の評価指標を構成した.また,安全運転の定量評価モデルを提案し,妥当性を検証した.
著者
河口 篤志 濱﨑 透 稲垣 英人 田中 利幸 平松 剛 増田 義彦
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.49, no.4, pp.739-744, 2018 (Released:2018-07-25)
参考文献数
5

シリンダ変形予測計算において,シリンダヘッドガスケットを構成するゴムコーティングや金属プレートの個々の材料特性を考慮可能なシリンダヘッドガスケットモデルを提案し,実測と検証を行った.その結果,提案モデルによって組み付け時のシリンダヘッドガスケット接触面の摩擦せん断力予測精度が向上することがわかった.
著者
佐々木 慶多 御室 哲志
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.557-563, 2019

宅配サービス等に用いる小型商用車は,市街地走行や多頻度の停車により燃費の悪化を招きやすい.走行環境に依存する実燃費調査手段として,車両ユーザ自身がWEB上に投稿した「ユーザ投稿給油データ」の利用が考えられる.本研究では1年分のデータと,独自に実施した走行試験の結果を用い軽商用バンの燃費特性を考察する.
著者
赤井 直紀 竹内 栄二朗 山口 拓真 モラレス ルイス 洋一 吉原 佑器 奥田 裕之 鈴木 達也 二宮 芳樹
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.49, no.3, pp.675-681, 2018 (Released:2018-05-25)
参考文献数
19
被引用文献数
1

自動運転を行うためには,走行すべき経路との相対位置関係や,注視すべき物体の情報を得ることが有用であり,そのためにも,自己位置推定は重要な技術である.本稿では,デッドレコニングとマルチレイヤーLIDARによる位置推定結果を融合することで,一般道における高精度位置推定,および自動運転を達成したので報告する.
著者
堤 圭佑 森川 弘二 秋本 晃 保坂 浩
出版者
Society of Automotive Engineers of Japan
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.41, no.3, pp.635-640, 2010

車両で実走行中の瞬時燃料流量と筒内圧計測による全気筒全サイクルの図示平均有効圧を高精度で計測できるようにした。これにより、モード走行時の図示仕事と図示燃費率から燃費を診断・改善するシステムを開発した。このシステムを使い、4AT車と5MT車と比較したCVT車の燃費改善を定量的に解析した。
著者
稲垣 英人 勝見 則和 山田 智久 野沢 右 川合 清行
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.393-398, 2013 (Released:2018-01-25)
参考文献数
17
被引用文献数
1

吸気管負圧(エンジンブレーキ)時におけるオイル上がりに対するピストンリン諸元の影響を調べた.エンジン各部への付着オイル量によってオイル上がり特性を評価した.その結果,トップリング合口の縮小の影響が大きいことがわかった.ピストン周辺部のオイル挙動,圧力,リング挙動を計測し,そのメカニズムを推定した.